広告振り返り:マスター級~2023年8月
・パズル&サバイバル
いつもの射的広告だが、最初の武器がかなり弱い。ハンドガンから始まるパターンは結構珍しいと思いました。
それ以外は一緒です……
パズサバはコラボ告知をクイズ形式で紹介してきた。よくある「どの容器が一番に満タンになる?」というやつです。
答えは「バイハ」。もしかしてバイオハザードを「バイハ」って略する派閥の方ですか? 普通に「バイオ」ってした方が分かりやすかったでしょ。
・State of Survival
あまりにも久しぶりに見たステサバの基地作成広告。こういう偽ゲーム広告を延々とやっていたのが2021年のステサバだったんだよなあ。
随分懐かしいタイプの広告なんだけども、まだまだこういう粗末な基地を作ってサバイバルしていく広告を作れるとは思っていませんでした。てっきり実写広告だけやってるのかなあと感じていたんだけども、気が向いたらこういう映像もやってくれるっぽい。
強いて問題点を挙げるならちょっとだけ広告内に赤十字が使われていることくらい。今更それ言う? って感じではあります。
周囲がちょっと暗い事によってホラー感を醸し出しているステサバの広告。基地を作って無双するのは一緒なんだけど、画面端を暗くするだけでかなり雰囲気が出ているのが見どころ。
ホラーっぽく仕立てたい場合は周囲を暗くするような表現を意図的にやっているんだと思います。
ステサバでは珍しくショボいキャラを紹介している広告。ハズレがいないと当たりは存在出来ないので、ショボいキャラを紹介するのは一つの正解です。アンデッドを倒せず田植えも出来ないサージと、ダメージが低すぎる智也のおかげで最強のレジェンドヒーロー華夜の良さと、777連ガチャのすばらしさを告知出来る。
それ以外はいつものガチャの出方によってオゴリを決める不毛なお遊び広告。
・EVONY
EVONYは世界中で160万以上ダウンロードされている事を自慢しつつ、豪華な国家建設をアピール。誇張こそあるが、比較的原作のEVONYに近い内容だと思います。
それでも背景情報は厳しく、「This is very misleading ad.」と激しい指摘を入れられている。別にどんなに言われようがEVONYはこういうウソ広告を続けると思うが、逆にウソ広告を続け過ぎてコミュニティノートを書く側もキレてきている可能性は高そう。
英語が苦手な人間でもベリーミスリーディングと言われたらさすがに分かるよ!
アクションゲームとピン抜きを組み合わせた全く新しいパズル広告。
ピン抜きを続けてきたEVONYならではのアレンジ……とも言えるが、まあこんなゲームは存在しない。せっかくならこれを作ってSTEAMで売れば良いのではないか。多分採算が取れないからやらないんだと思いますけども。
ニンテンドースイッチならタッチパネル機能があるんだから、コントローラーで移動とジャンプをやらせつつピン抜きパートだけタッチパネルを使うような意欲作も出来そうな気がするんだよなあ。それをやったらEVONYの評価も大分あがりそうだけども、やらないでしょう。採算が取れなさそうだし。
コースにカーブ要素がある射的広告。
カーブ要素が出来たおかげで判断をするまでの時間が短くなり、ちょっとした駆け引きが増えたように見える。が、そうは言っても回避不可能なゲートがあったり、そもそも弾を撃っているのにその他まで倒しているような雰囲気があんまり無かったりと、微妙に雑な感じが後を引く広告です。
溶岩ステージで行われる射的広告。
ステージの背景が変わるだけなのは、射的広告のデザインの限界を感じる。ピン抜き広告の時はもっといろいろな問題を作っていたEVONYですら、背景を入れ替えたりコースを調整したりすることしか出来ないとは……
肉を食って牛が成長していく映像。どういう新ジャンル?
ビジュアルの面白さは天下一品だが、やっている事は大体Hero Warsと一緒です。レベル5になった後に×3を取ったらレベル47になる超次元計算もあり、見どころ充分な映像。
当然ながらコミュニティノートも添えて無駄がありません。
・マフィアシティ
美女を取られ、バカにされたチンピラがマフィアボスに復讐するいつもマフィアシティ。死にかけの状況で助けるか見捨てるかを選ぶのもいつものノリです。
ところでこの広告には「動画中の内容は、ビギナーガイドプレイ後にご体験いただけます。」という注釈文がついている。マジでこれが遊べるんですか?
とりあえずそういう注釈文をつけておけば何やっても良いと思っているのか、はたまた最近本当に実装されたのか。こういう選択肢だけならマジ実装もあり得るのが怖いんだよなあ……
マフィアシティ特有の茶番を2種程度詰め合わせたような内容。映像の雰囲気自体は過去と一緒だし、突然隠し8連ガチャを回すのもいつも通り。
突然マフィアシティが7~8月に広告を増やした理由はいまいち分からないけども、広告を流してくれるだけありがたいってもんです。今後ともよろしく!
マフィアシティは「PEAKY BLINDERS」なる作品とコラボを開催。どちら様ですか……?
調べるとイギリスで2013年から放映されて続けているドラマシリーズとのコラボらしいけども、マジで日本人には見慣れないタイトルとのコラボ。マフィアシティが相手にしているのはグローバルであり、日本ではないという方針を感じる硬派なコラボだ。
・ダダサバイバー
ダダサバイバーはスポンジボブとコラボ。
何でコラボしたのかという関係性はよく分からないけども、とりあえずスポンジボブみたいなビッグネームとコラボ出来たのは良いと思います。良かったね。
スポンジボブコラボをもっと詳しく紹介しているのはこれ。
スポンジボブファンはこっちの方が良さそう。
シンプルなゲーム紹介広告。
スポンジボブコラボを紹介したかったなら画面左右の余白にスポンジボブ要素を入れても良かったんじゃないかなあ。あるいは横画面に余白が必要であるXみたいな場所の広告なんて余白使い回しで充分よって話?
スポンジボブコラボの時に「A few moments later」ネタを使う。非常に珍しい原作再現になるミーム採用広告だ。
ここじゃないと原作再現出来ないというタイミングを狙ってミーム広告に取り掛かるのはさすが。
ゲーム攻略広告。
武器がヘラしか手に入らない! という人に対してヘラとエナジーキューブを一緒に取りなさい、という事を紹介している。
他の広告でも言っていたが、こういうことはナンボ言っても良いですからね。
久々のダダサバイバー単体広告。
序盤はクナイを引いたら残念だけど、ライトチェイサーを引けたらラッキーみたいな内容。別にクナイが進化したら最強という話の流れになる事もなく、ひたすらライトチェイサーがえらいって話が続きます。
こういう広告はクナイを育成したら大逆転ってパターンじゃないのかよ!
・Hero Wars
7月に見かけたHero Warsのナレーション付き広告のロング版。
ナレーションがちゃんと楽しそうに喋っているおかげで、映像だけ見ている分にはちょっと面白そうに見えちゃうんだよね。存在しないゲームなのは変わらないんだけど。
宝石を取ろうとしたら延々落下していつものバトルフィールドに。
相変わらず面白そうな雰囲気を出すのが上手いのだが、結局失敗するところは一緒。死にざまが若干ピクミンっぽいのはピクミン4の発売に合わせた可能性があるかも?
あと最重要情報として、Youtubeの音楽情報によってHero Warsに使われているフリー音源の正体が分かりました。Unstoppable Adventure Full TrackというBGMなので、Hero Warsファンの方は是非。
・Toon blast
パズルを解いて、ブロックの上にある水を火にぶつけよう。
新しい発想だとは思うが、キッチンにあんな水を直接ぶつけたら後で掃除が大変そう。それどころじゃないか。
3マッチパズルが立体的なのは普通に面白いと思うので、それでゲームを出そう。テトリスに対するブロックアウトみたいなノリでちょっと流行るんじゃないですか。
Hero Warsで見かけたようなホースを繋げて水を通す広告。実況要素も絡めており、これまであった色々な広告の複合系って感じ。
火災から助けるというノリは前の広告と同じなので、ミニゲームを通して火災からクマを助けるのが8月のTiktokのトゥーンブラストだと言えます。
一方Xのトゥーンブラスト広告は、全部同じASMR映像からスタートして異なるパズルに繋がる映像をリリースしていた。
ASMRから始まる広告で数を水増ししつつ、多くの広告を見せたいという魂胆が見える動きとなった。色々変な広告をチャレンジするのがTiktok、安牌はXという形で上手く使い分けている模様。
夏っぽい画像広告。
ウソついてる広告よりはマシかな……
・Age of Origins
普段の映像に比べているとずいぶん耐えているほうだと思います。結局死ぬのは変わらないし、途中で壁に向かって撃っていたのは明らかに意味がない動きだと思いますけどね。
それにしてもこういう広告でありがちな高架橋みたいなマップは何なんでしょう。両端は森とかビル群になっているバージョンの方がちょっとリアリティがあって好きだなあと自分は思うんだけど、そもそも偽広告でリアリティを求め始めたら本末転倒だよね。元ネタが嘘である時点でリアリティもへったくれも無い。
・少女ウォーズ
ケツで物を破壊し続けて5つ星美少女を手に入れる広告。初代プレステの意欲的なゲームでありそう。
BGMもおねがい社長のモロパクリであり、社長を意識しているのは間違いありません。社長はケツで皿を割らないけどね。
というか何でサボテンをケツで踏んだら痛いのに、皿や湯呑をケツで割っても痛そうな素振り一つ見せないんだよ。陶器を割ったら普通に痛いだろ。
・日替わり内室
2020年~2021年の広告で活躍していた日替わり内室がなんと5周年。広告界隈から足を洗ったのかと思うほど広告を見かけなかったんだけども、意外と1年に1度くらいは広告を出していたんですね。
とはいえ今回の広告はかなり真面目な内容。かつては内室のえげつない女性の争いをベースにした茶番広告をやっていた日替わり内室の影はありません。まああれが好きな人も中々いないとは思うんですけども。
宮下玲奈というセクシー女優を先頭に、グラビアアイドル9名が登場する大盤振る舞いぶりは結構なもんだと思います。誰が誰だかは分からないんですけども……
・ザ・アンツ
雨の日に巣を作り、卵で巣の入口に蓋をしておいたら普通に浸水してきて失敗する広告。そもそも卵で巣の入口に蓋をする奴があるか!
ちなみに実際のアリの巣は雨が降ったら巣穴の入口が泥になり固まって水浸しにならないとか、そもそも空気中の湿度が高くなったらアリの巣の入口を塞ぐとか、そういう対策を講じられるらしいです。よってこの広告に関してはアンツのアリが特別雨に対する耐性が無いという結論になります。
でもアンツのアリは爆速で進化して毒を吐き始めるし、広告によってはビームを撃ったりたき火をしたり出来るんだから雨に耐性が無いくらいさしたる問題ではないのかも。戦うために進化した悲しきモンスターじゃん。
だって見てくださいよこの広告を。アリ同士で合体して猫のふりをしたり、タンポポの綿毛につかまって空中から爆撃出来るのがアンツの世界のアリですよ。
そんな超生命体なんだから雨で多少アリが死滅しようが絶滅まではいかないんでしょう。何なら人類社会すらこのまま発展し続けたら危ないだろうし、普通に雨ごときでFAILEDする程度の生命体であった事に感謝する必要すらあるかもしれない。
芋虫を襲って進化するアリの映像。丸まって防御する芋虫を猫じゃらしでくすぐって防御解除させるのはちょっと可愛いと思った。
今回のオチもカニが出てきて女王アリを殺しにくるのかと思ったら、よく分からない毒キノコをかじった結果毒ガスが蔓延して巣が滅びてしまうオチでした。意表を突いてくるじゃないの。
・パニシング:グレイレイヴン
いつものキャラ紹介広告。パニグレにしては珍しく乳がデカい、普通にスケベなキャラじゃんね。
そんなビジュアルに反して、キャラ紹介はかなり真面目。キャラクター自身で技を紹介しているのはカプコンの格ゲーのチュートリアルみたいで中々良い。
こういう形式は多分初めてやるはず。ちゃんと進化しているのが見受けられてとても良い。
・荒野行動
荒野行動の失敗談、と称した広告。
メイドカフェに入ったら男のメイドが出てきたから逃げました、みたいな内容。何だこの中身の無いストーリー!?
こんなしょうもない広告をやっておきながら東京ゲームショウでは立派な展示をしていたのが信じられない。この広告だけタヌキが作りましたか?
荒野行動をしていたら「結婚しよう!? 浮気じゃないの!?」と疑われてしまうが、荒野行動にも結婚要素が実装されたらしい。そんなMMOみたいな……
MMORPGで結婚要素を告知していてもいつものアレだと思うけど、荒野行動で結婚機能を紹介されると中々ビックリしますね。
三蔵法師が銃を乱射する。昔話パロディにしても中々攻めた内容だ。
内容的に海外じゃ結構洒落にならなそう。この広告をギャグとして消費出来るのは平和な日本くらいかも。
8月の荒野行動コラボはFate staynight。もう何とでもコラボ出来ちゃうじゃんね。
毎月毎月バラエティ豊かなコラボ先があって結構な事です。
黒桜も中々カッコいいじゃない。
こんなカッコいいセイバーオルタや黒桜が銃撃されたら死ぬってマジ?
・エバーテイル
エバーテイルの新作広告が報告されたので確認していきましょう。過去の映像で登場した幽霊やろくろ首などが再登場しており、メッセージも「あなたは死に、そして…復讐の時が来た。」「あなたを苦しめてきた全ての者に裁きを下せ」という暴力的な物。
今回は主人公が明言されておらず、とにかくあらゆる存在に復讐、あるいは裁きを下していくという内容になっているので、ホラーに巻き込まれる側では無く人間を殺害する怪異側の視点であると言えるでしょう。復讐する対象も「広翔」「典考」「健二」「担任の小谷」「ヒロ叔父さん」「サクラ」「舞子」とこれまで登場した人物にはいなかった名前が列記されている。
タイトル自体も『ポストモーテム~After death~』とあるので、おそらく既存のエバーテイル、Denial.exeシリーズとは異なる新しい物語であるように思います。
ちなみに「ポストモーテム」とはエンジニア用語で「事後検証」という意味で、想定外の問題が発生した後に書かれる振り返り、再発防止策を練るための報告書を指すらしい。
ストーリーに沿って見るのであれば「Denial.exeシリーズの物語が何故起きたのか?」という物語の核心に迫るタイトルだと言える。メタ的な視線で見るのであれば「何故2021年のホラー広告シリーズは想定以上のブームを巻き起こしてしまったのか?」というZigZaGame広告チーム内での振り返りとも取れるかもしれない。
そういう意味で「ポストモーテム」は字面以上の意味合いを持つ言葉に昇華されており、かつて広告界隈のトップを競ったセンスは健在と言えるだろう。
ちょっと気になったので久々にエバーテイル広告リンクを漁ってみたら、ポストモーテムシリーズ自体は1年前に発見済みであったらしい。死んでしまった人間が物体移動や人体憑依を行えるようになり、7人の人間に復讐していく偽ゲームのようである。
これを見ている感じ、普通にポストモーテムのアイデアの方は本物のゲームとして出せそうアイデアに見えた。ZigZaGameはこれで偽ゲーム広告をやって人気度調査を行い、こちらを本気でゲーム化するつもりである可能性があるのではないか。
ちょうどこの広告がリリースされたのは1年前なので、ぼちぼち開発が終わっていてもおかしくない。今後に期待。
「メタバースの生命体」に殺される主人公。メタバースの存在を示唆したのはこの映像が最初であるはず。
様々な映像の辻褄を合わせる上でこれまでの映像が全てメタバースによって生まれた仮想空間別の経験の物語です、という解釈は比較的分かりやすいように思う。
そう考えると「ポストモーテム」が生えてきた理由も納得できそうな説が一つ浮上してくる。ポストモーテムが事後検証しているのは「エバーボール」「DENIAL.exe」「エバーテイルのホラーモード」「ヤンデレ化したヒロインから逃げるギャルゲー」「殺人ピエロ」などメタバース上に発生した様々な仮想恐怖世界であり、それらを検証する過程で7人の生きている人間を殺そうとする悪霊にぶち当たる、というストーリーなのではないだろうか。
そしてそれを探られると困るので、メタバースの生命体自ら主人公を殺害しに来ているのだ。
怪しい祭壇でモンスターを選ぶシリーズ。ろくろ首の存在もこの映像から触れられている。
ちなみに祭壇にたどり着いた際に穴に落ちるのがメタバースの生命体編で、謎の黒い怪物に捕まるのがこの映像。
カスタマイズしたアバターに殺される主人公。
以前にもアバターカスタマイズ系の映像はあったが、直接殺しにくるパターンは初めて見た。