広告商品レビューvol.2 キノコ伝説 ~広告先行型ゲームの最高到達点~
最初は広告ばかりのネタゲーだと思われていたキノコ伝説であるが、かれこれリリースから4ヶ月経ってもなお勢いを保っている。ゲーム業界の方面からもキノコ伝説のゲームモデルがヤバいみたいな話がちらちらと見られるようになったし、かつて自分が書いたキノコ伝説の広告戦略を紹介したnoteは広告業界の方にも少し反応を頂けた。
とはいえ、肝心のゲーム本編に関して広告を見るYAKISOBAにおいて触れたことは無かったのである。広告はガッツリ見ておきながらゲーム内容は手で扇いで嗅ぐ程度のスタンスでやっている当noteであるが、さすがにこの流行りようを見るに自分もやらない訳にはいかない。
自分がキノコ伝説をプレイして覚えた感想は「目立つ広告を出せるようなゲームを作れば売れる」という理論を証明するために作ったゲームではないかという事。世間では様々な解釈がされているが、自分はキノコ伝説を【広告先行型ゲーム】というジャンル分けをしたい。何故ならそれだけキノコ伝説は広告と共にあるからだ。
本稿ではざっくりとしたゲームの流れを書きつつ、キノコ伝説とキノコ伝説の広告両方を紹介していこう。
・ゲーム内容ざっくり紹介~やる事は最初からめちゃくちゃある~
それでは、早速ゲーム内容を紹介していこう。大体開始2週間程度で出来る恒常ゲーム内容は以下の通り。
なおコンテンツ解禁の順番は前後するが、似たような要素で固めてまとめている。
ざっと並べるとこんな感じになる。これらを毎日続けて戦力を高め、PvPで勝ったり、PvEステージを他人よりも進めたりする事を目指していく。
一見してやることが多すぎるだろ! と思うかもしれないが、クイズ大会や邪悪コクレンなどのギルド系、手動でやる鉱山を除けば1コンテンツのプレイ時間は30秒~1分30秒くらいの短時間で終わる内容がほとんど。
名前で列挙するといかついが、実際にプレイすると隙間の時間を埋めるにはちょうど良い作りになっている。10分だけの小休憩時間や山手線1駅だけ移動するタイミングなど、そういう短い時間でも充分遊べる内容。
ここに加えてイベントが開催されているので、いつログインしても何かしら新しい事をやっているようなイメージがある。
これだけたくさんの事があるととても何から手をつければ良いか分からないのでは? と思うかもしれないが、サーバー解放に合わせて突破イベントという物が行われており、この突破イベントのタイミングでリソースを一気に消費すると神器を強化するアイテムを効率よく集められるため進めやすいらしい。
よって、突破イベントの存在がある程度進行する上でのガイドの役割も果たしている。
説明があったのかもしれないが、自分が気付いたのはこの記事を書くために改めて情報を探していた時でした。これからキノコ伝説をやる人を攻略wiki等を参考に、突破イベントのタイミングで一気にリソースを消費する事を推奨します。
・ガチャとハクスラを組み合わせた(多分)新しいシステム
キノコ伝説の見どころはタイトルにもある通り「魔法ランプでの武器ガチャ」要素である。このガチャはレベルアップによる育成要素が含まれているのが大きな特徴で、ゲーム内通貨のコインを使用してランプを強化していくのが序盤の面白さになっている。
ランプをレベルアップするとよりレア度の高い装備が手に入るようになるので、どんどんガチャを引くことがキャラクターの強化に繋がっていくのが面白い。それに加えて、明確にリセマラ行為の優位性を潰しているのが注目したいポイント。
ゲーム序盤にトップレアを引くまでデータ消去や引きなおしガチャ、果てはアプリの削除と再ダウンロードのループを繰り返すという不毛でつまらなく時間の無駄になる行為に全く優位性が無いシステムを作ってくれたのは個人的にすごく良いなと思っている。
ちなみにガチャの育成要素は技能ガチャ、仲間ガチャにも採用されているので、ここに関してもたくさんガチャを引いた方がエライ、というのは変わらない。
そして、装備に性能差があるのもキノコ伝説のランプガチャの特徴。
装備に少しずつ性能差があるので、同じ名前の装備が出たとしても同一の効果にはならない。ランプガチャに関してはプレイしてればかなりストレス無く引きまくれるし、本気で吟味したいならもちろん課金して購入する事も出来る。
キノコ伝説の武器ガチャの快感はハクスラゲー的にどんどん武器が落ちて、その中でより強い武器、当たりだと思える武器を探す所に集約されている。ここが既存のスマホゲームとは明確に異なるポイントだと言えるだろう。
ちなみに魔法ランプは序盤であれば毎日2000個程度もらえるので、これもガチャに含めるなら5日で10000回以上ガチャを引く事だって現実的だ。
ランプガチャはキノコ伝説における序盤のメインなので、かなり序盤から放置状態でガチャを引き続けることが出来る。特定レア以上が出るまで待てるのはもちろん、欲しい追加効果持ちが出るまで待つような細かい設定も可能。
ログイン状態で放置しておいてもガチャを回し続けられるので、ランプを消費したいだけなら他のコンテンツをやりつつ「指定の装備が出来ました!」のポップアップが出るまで待てば良い。
ちなみにログアウト状態で放置した方がゴールドの放置報酬の溜まりが良いという差別点もあるので、あながち四六時中ログイン放置すれば良いってもんでも無いのがポイント。
・キノコ伝説の放置要素はほとんど無課金で短縮可能
放置ゲームとして特殊なのは、キノコ伝説の放置要素は無課金で短縮しやすいという点。
他の放置ゲームだと放置要素、いわゆる待つ時間が必要な育成要素は課金しないと短縮出来ないのに対して、キノコ伝説の場合は「菌族助力」というギルドメンバーからの時間短縮もあるし、「短縮券」というたくさん手に入るアイテムでかかる時間を短縮する事も出来る。
また広告を視聴する事でも放置時間の短縮が可能。もちろん永久広告スキップの権利も1600円で販売しているので、キノコ伝説をやりながらエバーテイルの広告を探している自分のような物好きで無ければ購入すると思われる。
これはキノコ伝説の放置報酬がMAXでも8時間分しか貯まらない事にもつながっている。
他の放置ゲームだと無課金でも12時間、24時間など長めに放置報酬が蓄積する物だし、VIPレベルを上げると1週間分くらいまとめて放置報酬がもらえる場合がある。それに対して、キノコ伝説は8時間しか放置報酬がスタックしないので放置する旨味がかなり薄い。
最も効率よく放置報酬を受け取るなら1日3回のログインと時間限定イベント参加が求められる訳だが、それを真面目にやり続けるとしたら下手なゲームよりも要求されるログイン時間は長くなるはずだ。こうして見るとキノコ伝説を放置ゲームというジャンルに分けるのは不適切だとしてゲーム業界の方々が別ジャンルに分類しようとする動きを取るのは当然だと言える。
また画面をオンにした状態でも5分経過すれば省電力モードになるので、画面をオンにした状態でも放置が行える。
このオンライン放置状態だとランプガチャを引きつつ、邪悪コクレンなどのボスを殴りながら放置する事も出来る。
ちなみに普通の放置ゲーム、いわゆる2020年の放置ゲームってどんなもんだったの? という話に関しては以下のnoteも参考にどうぞ。
・様々な要素や単位で競争を促す
キノコ伝説のメイン要素はPvPがメインではあるが、それ以外でも色々な競争要素を用意している。
PvPランキングで1位を目指す、PvEのステージ進行度で最も進んでいるプレイヤーを目指す……というのは想像しやすいだろうが、それ以外にも深淵の門のPvRボスで最高スコアを出した、高レアの仲間や技能を最初に入手した、鉱山でどこまで掘り進めた、どこまで育成したなど、様々な尺度で最初に一定の実績を達成したことが世界チャットで報告される。
優れた結果を残すと世界チャットで報告される上に福袋(ダイヤと呼ばれる無償アイテムを山分けするシステム)を配布する権利も与えられるので、ここで自己顕示欲を満たせる。
ここで上手いのが、菌族(ギルド)の単位でも一定まで進行すれば福袋を配布する権利を得られる事。
さすがに複数サーバーをまたいで競争しているトッププレイヤーに進行度合いで勝つのはとても無理だ……と思うだろうが、個人の尺度でも実績はきちんと評価されるし、ギルド内イベントでどれだけ活躍したか、もう少し規模を大きくするならサーバー内イベントでの活躍したかという所まで順位付けして開示し、報酬を提供する。
競争するジャンルと規模を細かく設定する事によって常に同レベル、あるいは戦えそうな土俵を見つけやすくしているのは優れたシステムだと言える。
またここに関してはAFKアリーナとかの古い放置ゲーム時代からやっている事だとは思うが、サーバーを細分化して競争を促進するというのもゲームに関して詳しい方々が反応していたので記しておく。
キノコ伝説は同じ時期にプレイ開始した人を同じサーバーで括ってゲームを始めさせている。そのため、いきなり昔からゲームをやっている廃課金勢と競争させられて「絶対に勝てないだろ」と思わされるようなことはない。
古参勢に一生勝てない無料アプリゲームの問題を、そもそも古参勢と競争させないことによって解決しているのは放置ゲームでは定番のやり口だと思います。
ちなみにサーバー対抗イベントも同時期に開かれたサーバー同士での対決になっているので、意味わからんくらい強いサーバーとぶつかってボコボコにされるようなことはありません。
・交流要素がやたら充実している
キノコ伝説でしばしば話題になる要素として、チャットが充実している事、モーメンツというゲーム内SNSがある事が挙げられる。それでこのチャット内でチャットHが行われてるとか、荒らしが湧いてるとか、出会い系サイトに近くなっているという問題がしばしば炎上まとめ系動画には取り上げられていた。
実際稼働直後は一番荒れているが、それから1週間程度時間が経つと比較的落ち着いてきてちゃんとゲームの話題で話せるのは一応付記しておきたい。ゲームの話をしたい場合は少し待つのが吉。
もちろんサーバーによってはインスタ気分で自分の高級靴や今日食べた物を晒してる人もいるし、「戦力比べして俺の方が戦力高いから偉いんだぞ!」みたいな広告の実写化みたいな奴もいるし、未だに出会い系みたいな使い方をしたり、カップルの痴話喧嘩を見かける事もある。そういうメチャクチャなSNS感を楽しみたい方はそれはそれで暇つぶしになるのは事実です。
他社のSNSと違って広告も一切無いぞ!
・メインステージは10ステージを難易度を変えて使い回す
個人的に賢いなと思ったのはメインステージは10種しかない事。これに難易度要素を追加して、同じ見た目のステージの別難易度版を何周もさせるような構造になっている。
こうして書くと手抜きのようであるが、実際に長期運営になってどんどん敵もインフレさせていくとするといちいち独自のステージを用意するのはコストがかかるし、それだけのコストをかけても結局見られるのは一瞬だけ、という事になるのがオチだ。
過去にプレイしていた放置ゲーム『AFKアリーナ』はステージ後半になるにつれて難易度がメチャクチャに高まっていきまともにメインステージが進まないと言うストレス要素があったのだが、それも1つ1つステージを作っていく必要があって、その時間稼ぎが必要だったとするとやむをえないだろう。
ステージのイラストを描く、地図を作る、敵を設定する……その工数を削減するために難易度だけ変えて同じステージと同じ敵を使い回すのはとても賢い。こうすると難易度だけ追加すればどこまでもインフレさせられるので、長期運営にも耐えうるし、サービスが短期に終わったとしても必要以上に素材を作らなくて済む。実に合理的だ。
・広告を見させるタイミングが上手い
詳しくは後述するが、ゲーム業界的にはキノコ伝説は「ハイブリッドカジュアルゲーム」と呼ばれている。収益を広告とアイテム課金の二面で行っているためそのジャンル分けがされているのだが、この広告を見せる方法がかなりうまい。
キノコ伝説が広告を見せる際は全てプレイヤーから能動的に広告を見る選択肢を選ぶような形になっているため、全く広告を見ないでキノコ伝説をプレイする事も可能。アイテムが欲しいから、時間を短縮したいからという理由があって広告を視聴する選択肢を取らせるので、必要以上に広告へのヘイトが向きづらい。
もちろんゲーム内の広告を永久に全て削除する権利も1600円で販売している。おそらくそれだけ払ってくれるなら広告を見せなくても1人からの元は取った、という認識なのだろう。
・キノコ伝説は広告先行型ゲームではないか?~広告戦略を振り返る~
ここまで見て頂けた方は、キノコ伝説の広告はもちろん、ゲーム自体も既存の放置ゲームとは大きく異なっている事がお分かりいただけた事と思う。
そんなキノコ伝説を含む放置ゲームに関して、最近のゲーム業界ではもう少し細かな定義をしようとしているようだ。
例えばハイブリッドカジュアルゲーム。
これはハイパーカジュアルゲーム(Voodooが出してるMob Controlとか)みたいなアプリ内で広告を見せて収益を得るモデルと、ミッドコアゲーム(RPG/戦略ゲーム/STGなどちゃんとゲームをやらせるタイプ。スマホゲームで言うといわゆるFGO的なソシャゲっぽい奴とか)みたいなアプリ内で課金して収益を得るモデルの良い所どりを目指したジャンルである。
確かにキノコ伝説はゲーム中で広告を見せる機会はかなり多いし、もちろん宝石やダイヤと呼ばれる課金アイテムを購入させる要素もある。
よってアプリ内で広告を見せつつ効率よく進めたい、アバターや強い装備が欲しい場合は課金してくれ、というスタンスのキノコ伝説はハイブリッドカジュアルゲームの一種と分類できるだろう。
どうでも良いけどこういう専門用語はなるべく日本語訳してもっと分かりやすくしてほしいよな
また、無限成長モデルという考え方もある。
これはキャラの育成軸を複数用意し、それに対応した大量のコンテンツをプレイさせる事によってプレイヤーの成長実感を途切れさせず、飽きさせづらく出来るのが特徴になっている。そして開始時期に合わせて複数のサーバーを用意する事で適切な強さの対戦相手を常にマッチング出来るような仕組みを作る事が主眼に置かれている。
これを実現するためにバランス設計が重要になるという話題に至るのだが、そこは運営型ゲームなのでその時々に応じてバランスの善し悪しが出てくるし、開発側とプレイしている側で認識の齟齬が出てくることもあるだろうから、一旦そこの話はおいておく。
話を戻すとキノコ伝説も先述の通り様々な育成軸があり、サーバーも近いタイミングで始めた人同士で固められているので競争が発生しやすいようになっている。よってキノコ伝説には無限成長モデルも含まれていると言える。
ここまでいくつかの定義を紹介してきたが、自分はハイブリッドカジュアルゲームを語るならもっと広告についても確認しなければならないのではないか、何なら広告先行型モデルと言っても良いくらいなのではないかという仮説を提示したい。
もちろんハイブリッドカジュアルゲームにおいても無限成長モデルにおいても広告による周知、市場調査の重要性は説かれているのだが、このジャンルにおいて重要なのは広告によってどれだけプレイヤー人口を増やせるかという点ではないか。何故ならプレイヤーがいないと競争を適切に発生させるだけのサーバーを作れないし、競争が起きなければ課金も発生せず、課金が無ければサーバーも維持できず新しいコンテンツも作れず……と負のスパイラルに突入する。
そして目立つ広告を作りたいのであれば、ゲームの開発時点で広告を見越した内容に出来ればそれがベストだろう。キノコ伝説はそれを見事に行っているのが、広告を見ていると分かる。
ハイブリッドカジュアルというジャンルにおいてゲーム内容と同じくらい広告の内容は吟味されるべきであると思うが、ゲームシステムの議論ならゲームシステムだけで、広告は広告だけで分けて語られている例が多いように思う。
ひょっとするとハイブリッドカジュアルゲームジャンルにおける広告は下品過ぎるし、グレーな物も多いからディスカッションやビジネス的なフォーラムの俎上に上げるにはちょっと……と思われているのかもしれないが、実際ハイブリッドカジュアルゲームで例示されるキノコ伝説、ラストウォー、ダダサバイバー、ドット勇者なんて皆広告界隈では名の知れた猛者揃いである。
その中で日本のゲーム広告がやってきたのは良くも悪くも普通の広告であり、クソ広告という印象すら残ってくれないのだ。突然明日から「俺のゲームは詐欺じゃない!」と言い始めなくても良いけども、どんな広告をやってきたか改めてキノコ伝説を振り返ってみるべきだ。
・2024年1月期~リリース1ヶ月前ならではの違法広告で知名度上昇を狙う~
キノコ伝説が広告を開始したのはリリース1ヶ月前。
このタイミングならではの広告も多いが、大まかにこの時期の広告の意図を書くならば知名度上昇の一言に尽きる。
まずは名前を覚えてもらうために、さまざまな手口で知名度上昇を狙おうとしていた。
・謝罪広告
海外広告ではオーソドックスな形。別に謝罪しなくても良いのに謝罪して、プレゼントを紹介するような内容。
元々謝罪会見の形を取り始めたのは自分が記録している範囲では2021年8月に登場したState of Survivalだった。海外で先行ダウンロードが開始していて日本ではダウンロードが遅れたからという名目で謝罪しつつ、サービス開始当初のプレゼントを紹介するのが定番の手口。
人間はネガティブな話題に特に惹かれる習性を活用して謝罪から入るのが訴求力が高い、というセオリーが定着しているのだろう。ABテストがてら様々なパターンを作成し、これから日本にやってくることを告知している。
広告されている3000連ガチャに関しては真実。ちゃんとキャンペーンが実施されており、開始2週間でステージの進行ごとにガチャ券が小分けでもらえる。
「技能ガチャ」と呼ばれるスキルガチャと、「仲間ガチャ」と呼ばれる自身の隣に編成出来るキャラガチャの2種があり、その2種のガチャを1500回ずつ、合わせて3000回と言う意味。だから正確に言うならば3000回連続で引けるわけではないし、長時間プレイ出来ない場合は3000回出来ない場合がある。よって、正確に書くならば「無料で最大3000回ガチャ無料!」になる。
とはいえゲームを続けてプレイしているといつの間にか3000回以上引いているような仕組みになっているので、無料3000連ガチャだと記載より少ない気すらする。最初の1日で離脱するとほぼ確実に嘘になるが、2週間続けたら2倍マシで真実がやってくるイメージ。
宝石×2024もちゃんともらえるが、ぶっちゃけゲーム中ではそんなに大した数では無い。宝石の個数に関しては上手く価値がありそうな個数を設定してきた印象であり、ここはモリノファンタジーの3億ダイヤプレゼント戦法を真似てきた物と思われる。
また広告によっては3000連ガチャがもらえるランプと表現している場合もある。
こちらの場合はランププレゼントこそ無いが毎日大量のランプがもらえるのは間違いないし、ランプなら3000連どころか10000連以上余裕でもらえるので誇大広告どころか矮小広告とまで言えるかもしれない。初めて聞く言葉だ……
ちなみに3000連ガチャに関しては2023年から始まった1000連ガチャブームからインフレを重ねていき、その結果として概ね他のゲームを上回れるラインのガチャ数になっている。
もちろん例外を挙げるなら9999連ガチャや100億連ガチャを広告したゲームもあったわけだが、そういうハズレ値を参考にせず平均的に2000連ガチャ程度だから3000連ガチャにしよう、という判断は賢い。
その上で、3000連ガチャを許容できるゲームシステムとしてガチャの育成/ハクスラ要素を導入したのはキノコ伝説の最も優れた面である。何故なら広告のインパクト勝負で勝つ、ゲームとしての面白さを担保するという二面を一挙に成立させる手だからだ。
そして、もし10000連ガチャ以上の勝負時代になっていたらランプガチャの方を10000個配ればゲームバランスを崩さずにガチャバトルに勝利出来たのも賢い。3000連ガチャ程度で勝てる競争だったら出力をセーブ出来るし、より競争の度合いが高まったらさらに別のガチャで勝負できるようにしているのはとてもテクニカル。
これこそキノコ伝説は目立つ広告を作れば売れるという理論を持ってゲームを作ったのだ、と自分が主張する一因でもある。
・インフルエンサー起用広告
最近の携帯ゲームでは常套手段になりつつあるインフルエンサーの起用も当然キノコ伝説は行っていた。
キノコ伝説はグラビアアイドル、コスプレイヤーを中心に、多くの美女を動員しているのが特徴。男はかなり少ない。
確認出来ている範囲でざっと記載すると以下の通り。
こうして列挙すると、女性Youtuberをメインに案件を投げているのがより分かりやすいのではないだろうか。男性に投げる場合は案件動画としてしっかりゲーム内容に触れてもらう事を条件にしているようだ。
またそれぞれ案件を受けた人間には必ずXでの投稿、あるいは案件配信を行わせている。純粋なファン層もキノコ伝説本編に取り入れようという目論見が感じられた。
・誇張広告/偽ゲーム広告
ゲーム内容を誇張する、あるいは存在しないゲームの広告で興味を引く。ゲーム配信前であればいくら誇張しても虚偽広告とは訴えられない、というウソの穴を突いた戦略。
ただしキノコ伝説において気になるのは偽ゲームとして取り扱うゲームジャンル。現状ゲーム内で遊べないが界隈で流行しているAge of Originsのゲートくぐり広告、あるいはHero Warsの数比べ広告は行っていないのだ。
しかし後にVampire Survivors風広告はやっているので、この辺は広告する側のセンスと言えるだろう。嘘をつくのは良いが、どう考えても話題にならなそうな所は避けているのだと思われる。
またキノコ伝説リリース前の広告を語る上で欠かせないのが偽タイトル画面広告の絶妙なパロディぶり。
これを見てゼルダの伝説のパクリだろう、と思う人は多かったのだが、肝心のゼルダの伝説のタイトルロゴと見比べると明確にどのゼルダと似ているというロゴが無いという絶妙なラインのパクリをやっているのが特徴。
ゼルダの伝説のロゴの最大公約数を抜き出して、それらしい形の広告を出したことによって安全に偽タイトル広告を遂行しているのはかなり技ありな内容だと思う。
シルエットだけ似せてきた広告としてはこのポケモンエメラルド風の広告も話題になっていた。
これも明らかにポケモンエメラルドだと思われるがレックウザのシルエットをキャラクターで表現し、ロゴもそれっぽいだけでちゃんと見ると結構違う雰囲気にしているのは小賢しい。
・9割虚偽広告
きつめのウソをついた広告としてはこれ。当然キノコ伝説本編にR18要素は無い。
ただ一応このランプの女神自体はゲーム本編に登場するし、ランプのレベルをあげるとだんだんセクシーになっていくという要素は本編にもある。なのでR18という要素だけが嘘で、ゲーム内に似た要素自体は(ほんの少しだけ)あるので1割程度の真実が混じっている事になる。
生成AIを活用した広告であるが、これも物議をかもしがちな生成AIを使う事で話題を獲得しようとしたのだろう。
ゲーム本編にAIイラストは出てこない(あるいは目立つ使われ方はしていない)が、画像右下にいる女性アバターはゲーム中にも登場する。そして3000連無料ガチャも真実ではあるので、これもまた1割の真実を混ぜ込んだ虚偽広告だと言える。
ゲーム本編に登場しないキャラで生成AIも使っていて……というかなりダメな例はこれだが、一応テキストに書いてある予約で3000連ガチャ、宝石2024は真実である。
X広告の場合は広告文で真実を記載するパターンが多かった。
一番ダメそうな例はSAOから背景画像をトレースしたらしい広告や、ポケモンの構図をパクったような広告。リリースから5ヶ月経っても特に音沙汰が無いが、この程度の類似では中々手を出しづらいのが現状なのかもしれない。
しきりに広告で出てくるボーゴンも明らかにゲンガーなのだが、現状ポケモン側から特にアクションが無い。見逃されているのかセーフなのかはきわどい所である。
とはいえこのような炎上狙いの広告もリリースできなくなるような致命傷ラインを上手い事避けて話題獲得につなげてしまったのが現状。この辺りの綱渡りのセンスは、かつて同じように炎上狙いをやって謝罪文を出すパフォーマンスをやったドット勇者よりもあるのではないかと思う。
・テーマソング広告
キノコ伝説、ひいてはJoy Mobile Network(以下、Joy)の独自の強みとして活用していたのがテーマソング広告である。
他のゲームでもテーマソングを採用しているのはよくある事だが、Joyが上手かったのは日本人にウケるネタ曲を作るのが上手かった事、そしてネタ曲の広告はJoyしかやっていなかった事。
このテーマソング戦略はjoyの過去作『こんにちワン!ヒーロー』で唯一ウケた広告として話題になったが、これをそのままキノコ伝説に持ち込んだのは正解だったと言えるだろう。
ちなみにキノコ伝説は韓国でも似たようなテーマソング広告を出していたが、アメリカ版キノコ伝説のLegend of Mushroomでは歌モノ広告はやらず、より海外向きのアプローチで広告している事が窺える。
海外の広告環境はきちんと観測出来ていないので今回は触れないが、配信する国ごとにウケそうな広告をカスタムして広告している事は把握出来た。
・2024年2月期~リリース当月。キノコ伝説ならでの尖った広告を100作以上発表する~
いよいよ2月23日にリリースされることになるキノコ伝説であるが、このタイミングで100作を超える広告枠を確保。大量の広告で知名度獲得を狙いに行った。
ただし注意したいのが、この100作の内訳は1月にリリースした広告の使い回しや同一内容の広告を重ねて掲出した物、ABテストとして少し変えただけの広告の方が多いこと。よって、実際のパターンとしては15種程度に収まる。
詳しくは以下のnoteも参考にしていただきたい。
・インフルエンサー広告
キノコ伝説の代名詞とも言えるキャッチフレーズ「キノキノも遊ばない」が登場したのが2月。これに加えて人気コスプレイヤーである東雲うみをPR大使に起用し、一気に知名度を高めた。
ここがキノコ伝説の優れたところで、きちんと自前で頭に残るキャッチコピーを出していてインフルエンサーに頼り切りになっていないのである。ただ有名芸能人を出せば良いのか? Youtuberが出れば良いのか? 注目を集めるには広告自体のセンスも必要不可欠だ。
この広告はX、Youtubeなど様々な媒体で放映され、2月の新作ゲームにキノコ伝説ありという所を日本に強く知らしめる事となる。
様々なインフルエンサーと共に、竹達彩奈というこのゲームにおいて起用されているであろう唯一の有名声優も紹介インタビュー動画をリリースしている。
声優による紹介動画は魔剣伝説から続く由緒正しいセオリーある広告。2月というアプリ本編が配信されたタイミングで行うのはこの手の広告において定石も定石である。
竹達彩奈自身も画像広告に宣材写真を使われまくっており、有名人は骨までしゃぶる気概を感じる広告になっていた。
・テーマソング広告
キノコ伝説の広告と言えば、やはりワンワン咆哮ニキこと「六艾司 Lilice」のテーマソング『キノコ勇者』は外せない。
キノコ伝説以外ではあまり名前を聞かないと思うが、インターネットにおいてキノコ伝説=ワンワン咆哮ニキという強烈なイメージを植え付けられたのはJoyの前作、「こんにちワン!ヒーロー」で得られた最も大きな収穫だった。
1月にリリースされた「キノコは勇者や」よりも圧倒的に再生数がある辺りからも、こちらの方が人気が出ると見越してリリース日付近での発表を目論んでいたのは間違いない。
六艾司 Liliceは美女ばかりインフルエンサーを集めた中で特別に男性で、しかも独自の画像広告も多く登場した大人気広告役者だ。
実際に女性インフルエンサーの広告よりもワンワン咆哮ニキが登場した方がインプレッションも良い場合があり、ゲームならではの独自の人気者を擁立する手腕を見せつけた。
他にネット広告から人気になった看板キャラクターとしては荒野行動のゆうと、魔剣伝説のきもすけ、おねがい社長の関西ボンゴレや金持ちババ、オタ恋のぽっちゃり男性シリーズなどが存在している。「独自の看板キャラクターを広告で生み出せると強い」という一般的な広告セオリーも見事にこなしている。
・韓国版との比較広告
ドット勇者がやっていたような広告。韓国版では存在しなかった報酬がもらえる、先行リリース版よりもお得であるという事を示している。
実際にどこまでお得かは比較しがたいが、日本版ではリリースが遅れている分インフレに追いつけないのではないか、今更やってもしょうがないのではないかと思うのもあり得る。その不安を払拭するような内容だ。
実際のプレイ環境を考えるとそもそも3000連ガチャ程度で差は埋まらないだろうが、そもそも先にプレイしている韓国勢のいるサーバーと対決するような機会はサービス終了までやってこないだろう。だがそこでサーバーの仕組がどうこうと語るよりは、事前登録特典を紹介する形で先行プレイヤーよりも得していますと語った方が分かりやすい。
・ローカライズ版偽ゲーム広告
全くゲーム本編では遊べないようなゲームを紹介しているような広告もある。……のだが、注目すべきはここで使用しているインターネットミーム。海外産広告と言えばDogeや表情包のような海外ミームをそのまま広告に使用するような場合が多いように思うが、キノコ伝説はいらすとやという日本に根差したミーム素材を上手に広告に活用していた。
淫夢を使用したスーパーウィザードほど尖ってはいないが、そこまでやるとさすがに万人受けしづらくなってくる。丁度良い具合のローカライズネタがいらすとやだと判断したのはかなりバランスの良い判断だろう。
どこまで国内の流行ネタを使うかというのは議論の余地があるだろうが、ある程度一般層にも浸透していて安価に使えるネタ素材としていらすとやを選ぶような判断が出来ている点も是非チェックしておきたい。
他にはパルワールドをパクリに行った広告も話題になっていた。
ポケモンをパクると問題になるがパルワールドをパクる分にはセーフだろう……というパル・ロンダリングはタマモンワールドが後に大々的に行ったが、キノコ伝説がこのセーフラインに目をつけないはずがない。
ニセ装備広告もあるが、これはゲーム中に登場しないとはいえ似たような武器ガチャ要素、武器を選択する要素がある。それに近しい要素として広告した物と思われる。
武器紹介広告もドット勇者辺りから流行り出したジャンルなので、広告においてはドット勇者を強く参考にしている事が分かる。
あとはすっかりクソ広告検証Youtuberからクソ広告を案件動画で広告するYoutuberになってしまい、ミイラ取りがミイラになったの実例である猫元パト(旧、クソ広告パトロール猫)の案件動画もかなり興味深い。
というのもこれ、案件動画なのにスイカゲームの偽ゲーム広告、Vampire Survivorの偽ゲーム要素、ゲームに登場しない偽Vtuberなど、むしろ詐欺広告をやっている事を堂々と紹介させている。
ここでパルワールドパロを投げなかったのは、ワンチャンポケモンからのツッコミが入るリスクを考えて大丈夫そうな偽広告を案件として紹介させているのだと思われる。狡猾~~~~!!
・2024年3月期~広告のブラッシュアップと多面展開を行う~
リリース直後のタイミングでも新作広告を多数投稿。またインターネットの広告に留まらない活動や、ゲーム内でもカエルのペペコラボなどを行って様々な方向で盛り上げようとしていたのが印象的。
・キノキノは遊ばない
2月で大人気だった「キノキノも遊ばない」をバージョンアップし、「キノキノは遊ばない」と主体的な行動をさせた広告。インフルエンサーに頼りつつも、メインはキノキノというイメージキャラクターに上手にシフトしている。
それまで東雲うみというインフルエンサーに頼っていた所を自前のキャラに切り替えて、引き続き話題を獲得し続けたのは2月までの広告効果をしっかり検証し、すぐに新作を用意した成果が出た形だ。
インフルエンサーを起用しないパターンとして、3Dキャラを活用してキノキノも遊ばないを連発するような広告も開拓していた。
広告内容は他と一緒だが、事前登録特典をカットしたパターンを改めて作る上でより訴求力がある物を試行錯誤している形跡が見られる。
そんな事は当たり前だろうと思うかもしれないが、案外広告を見ていると配信前の物を使い回しているタイトルとか、訴求が新鮮ではない広告を延々やっているタイトルとかをよく見かけますよ。とはいえキノコ伝説も3月に入った後も配信前のプレゼントキャンペーンを延々告知していたりするので、真面目に広告してるんだか適当に広告してるんだか分からなくなる瞬間があるんですけども。
・ゲーム内容に沿って誇張した広告
ステータススキルを紹介するような広告を行い、武器ごとに個体差がある事を紹介する広告も登場していた。
ここまで演出が派手になる事は無いから明確に誇張が入っているのだが、スキルビルドをかみ合わせて最強の編成を見つけよう、というのは実際にゲーム内のやり込みで可能になっている。
これを適切な誇張とするか、過剰な演出と取るかは視聴者にお任せする。とりあえず自分は比較的広告と近い事がゲーム中でも発生するんだ、と少し感動しましたよ。
実際に調べてみるとちゃんと強いスキルビルドや神器構成、装備を紹介する攻略動画もあるし、攻略wikiにはオススメスキルなんてのも載っている。やり込もうと思えばやり込む余地がある、という所はちゃんと把握しておかないと痛い目を見ます。
放置ゲームにおけるやり込み要素、奥深さの紹介を早めにやっているのはかなりエライ話ではあるのだが、他の広告の先入観からウソだと思われやすいジャンルだ。かと言って日頃の行いが良い広告だったらここまでヒットしてなかったのでは? と思うとどうするのが正解かよく分かりません。
このポケモンのパクリみたいな連中は、若干デザインを変えつつもそれっぽい姿のキャラがゲーム内に登場している。決して偽広告ではない。ゲーム内にこいつらが登場するのもそれはそれで問題があると思うんだけど、現状何も起きてないしな。
左上からボーゴン、アミちゃん、火尾、飛行狐というのが類似デザインの仲間になります。火尾に関してはどっちかというとワドルディにヒトカゲのしっぽをくっつけたようなデザインだけど、まあそれにしてもパクリの誹りは逃れられない。
・インターネット以外の広告
リリース直後は池袋ヒットビジョンやコロコロコミックのカラーページなどで広告を行い、インターネットに留まらない広告活動を行っていた。
ネット広告だけに留める会社も多い中で、キノコ伝説は初動から充分日本でもイケると見越して枠を取っていたのだろう。こんにちワン!ヒーロー時代は確か見かけなかったので、ここは気合を入れて広告しようと最初から決めていたものと思われます。
実際こういう広告の効果はJoyのみぞ知ると言う所なので、どれくらい上手くいったかは書けません。とりあえず、ネット広告だけじゃなかったですよという所だけ記憶しておいて頂きたい。
最近の広告はこういう野外広告をやったタイミングで拡散キャンペーンをやるのが定番だが、キノコ伝説ももちろんその定番に乗じている。
これを海外広告で最初にやったのは2022年10月、幻塔のアルタビジョン進出広告じゃなかったかなあ? と思うが、屋外広告に乗じた拡散キャンペーンに関してもちょっと正確な事が書けないので追加情報をお待ちしております。普通に他のゲームもやってそうなんだよね。
Tiktokではエフェクトを配信し、そちらでの広告を狙っているような節もあった。
実際ちゃんと1万ドル山分けチャンスというだけあってそれらしい女性たちがキノコ伝説エフェクトを使って踊っている様が見られるので、興味がある方はTiktokをどうぞ。
ここでは取り上げていないが、Tiktok広告もぬかりなく出しています。
面白い所では、テーマソングをカラオケで歌えるようにしたのも一種の広報活動だろう。
X上でもキノコ伝説のテーマソングを歌ったみたいな投稿をちらほらと見かけたし、このカラオケ実装まで含めてテーマソング商法は大成功だったと言える。
・2024年4月期~ゴールデンウィークに山を作ってから安定期へ~
リリースから2ヶ月程度経つタイミングになると、キノコ伝説の広告は減ってきた印象がある。リリース直後のスタートダッシュを終え、一旦は広告をセーブするような形になった。
魔剣伝説時代を振り返るとリリース後1年は1ヶ月につき10作程度の広告を継続するのがメインスタイルだったが、2024年環境では初動で人を取り切ったら一旦広告を避け、後にコラボや周年期など盛り上がりを作りたいタイミングで広告をやるようなスタイルが増えてきたような印象がある。
キノコ伝説も初動でしっかりとスタートダッシュを切れたので盤石の安定期に入ると思われたが、ゴールデンウィーク直前に大きな山を残していた。
・テーマソング広告
ゴールデンウィーク直前、日本では比較的暇な時間が増えるタイミングでキノコ伝説は最後の追い込みとして持ち味であるテーマソング広告の新作を出してきた。
これは前作『こんにちワン!ヒーロー』のテーマソングである『社畜の逆襲は今だ』のカラオケ版に新しい歌を乗せただけなのだが、元々大人気だった音楽のセルフリメイクという事でこれも見事に話題を獲得した。iphoneプレゼントも兼ねているとはいえ、それを絡めてもこういうゲームでちゃんと拡散されて広告の内容にも触れられているのは貴重な例だと思います。
ゲーム中でもワンワン咆哮ニキのアバタースキンがもらえるイベントを開催し、ゴールデンウィークで始めた人がやり続けたくなるようなイベントもセットで行っているのも見どころ。キノコ伝説はほとんどワンワン咆哮ニキのおかげで持っているんじゃないか。
・2024年7月以降の広告戦略妄想コーナー
こうなると気になるのは、これからキノコ伝説が何の広告をやるのか? という所。ほぼ安定期に入っているキノコ伝説にとって、次の広告タイミングはやはり8月と9月、新規コラボのタイミングでの広告復活だろう。
現状はマッシュルとデジモンコラボではないかと予想されているが、そのどちらも広告をやるには充分。特にマッシュルもオープニング「Bling-Bang-Bang-Born」が大ヒットしているので、Creepy Nutsにキノコ伝説のテーマソングを新たに依頼しているのではないか、と妄想しています。
六艾司 Liliceというメイン歌手もいるけども、あまり続けてワンワン咆哮ニキを擦り過ぎるのも効果的かは怪しい所。そこでテーマソングが強いタイトル同士、テーマソング商法を絡めてマッシュルコラボを告知していくんじゃないか。学生は夏休みのタイミングであるし、8月にコラボを予定しているのは効果的でしょう。
9月はデジモンコラボが予想されているが、東京ゲームショウ2024が開催されるのが見どころ。そして東京ゲームショウと言えばやはり巨大なブースを用いての大々的なリアルイベントであり、2024年初動で大成功したJoyも当然出展するだろう。
それではリアルイベントで何をやるか? と言えば、ここのJoyブースで『キノコは勇者や』『キノコ勇者』『キノコ大解放』『8月Creepy Nutsコラボ楽曲』からのアンコールで『社畜の逆襲は今だ』を歌う六艾司 Liliceのミニライブを開催するんじゃないかと睨んでいる。
実際に音楽ライブ自体はATLASのブースがペルソナ5の音楽メドレーみたいなのをやっていたんだから、Joyがやっちゃダメな理屈は無い。当然インターネット広告も増量し、このチャンスを逃さず広告をするはずだ。
そして来たる2025年紅白歌合戦には、特別企画枠で日本のアニメソングコーナーの次に六艾司 Lilice率いる海外ソシャゲ広告テーマソングコーナーが爆誕する。
職場少女fighting!のテーマソング、Land arcana-ふしぎの大陸-から『Shimmer』、悠々西遊から『悠々西遊のうた』、タマモンワールドから『タマモンと一緒に!』、星矢ジャスティスから『ペガサス幻想』、キノコ伝説から『キノコ勇者』、その他2024年に登場するであろう広告テーマソングが、お茶の間を賑わせるに違いない。
これに加えてキノコ伝説は年末年始のタイミングでネット広告、テレビ広告を行い、ラストスパートをかけて2024年を走り切ると思われる。
・まとめ
キノコ伝説は魅力的な広告を出すためにゲーム内容をチューニングした、という自分の説も一定真実味を増してきたのではないだろうか。最後の戦略妄想コーナーも、紅白歌合戦以外は割とあり得るんじゃないかなと思います。
……これは完全に自分の自意識過剰だろうから鼻で笑って読み過ごしてくれて良いんだけど、ひょっとしてキノコ伝説の運営は広告を見るYAKISOBAを参考に過去の広告を全て上回るようなゲームを作っていませんか?
見れば見るほどかつて振り返ってきた広告の良い所を全部取り入れているし、ここまで見覚えのある広告を全て2024年版にアップデートして揃えるのは正直異常なレベルのこだわりだと思います。こんにちワン!ヒーロー時代は一山いくらみたいな広告しかやっていなかったのに、キノコ伝説になってから明らかに広告を強く意識し過ぎじゃないかと思うんですよね。
もしこのnoteも見ているならXのDMで連絡をください。まあ自意識過剰だと思いますけど。