優位性 ~課金する理由~
サービスを作ってお金を得るためには、ユーザに課金してもらう必要があります。サービス作りで一番難しいのが、このマネタイズです。
「ユーザはなぜこのサービスにお金を払うのか?」ということを意識する必要があるなぁと考えています。自分が課金しているものを観察してみると「課金することで得られる優位性」がありました。
その優位性に注目するとマネタイズにヒントがあると思います。
具体的なサービス名と一緒に課金することでどのような優位性が得られるのか考えてみます。
時間的優位性
例:Amazon Prime
普通、配送予約をしてから荷物が届くまでに3~4日かかりますが、課金することで最短翌日に届きます。より早く利用できるという点で無料ユーザとの差別化を図っています。
数量的優位性
例:Slack
ミニマムプランでは検索範囲、作成できるアプリケーションに制限があります。プランが上がると無制限になります。数量的な利用制限をかけるも有効ですね
機能的優位性
例:Spotify
無料ユーザは「シャッフルプレイ」を解除することができません。つまり曲の再生順番を好きなように変えることができません。ちょっとした機能ですが、その煩わしさから課金していまうユーザが多いはず
不便解消型優位性
例:Zoom
無料で利用する場合、オンライン通話時間に制限があり、途中で通話が途切れてしまうという不便さを敢えて残しています。課金することで無制限に通話が可能になり、不便が解消されます。
獲得コンテンツの優位性
例:Netflix
課金しないと見られない独自のコンテンツが多く存在します。これはイメージがしやすく、日常的な買い物もこれに当たるかもしれません。お金を払うことで新鮮な食品を購入することができるなど
予防的優位性
例:Github
プライベートリポジトリが作成できるだけでなく、お問い合わせ対応やセキュリティ面で安全が守られます。
スペック的優位性
例:Dropbox
容量に大きな違いがあります。無料で2GBの容量が与えられていますが、課金することで1TB、2TBと増やすことができます。
広告的優位性
例:Youtube
既に多くの人が利用しているサービスであれば、広告掲載場所として大きな価値があります。課金することで多くの人の目に触れることができるという優位性が獲得できます。
ブランド優位性
例:Apple
もちろんスペックも素晴らしいですが、洗練されたデザインやストーリーテリングによるブランドに価値を見出している人も多いはずです。Appleのプロダクトを利用することで「話題性、かっこよさ、美しさ」という目に見えないブランド力を手に入れることができます。
最後に
ここまで色々な優位性を見てきました。
これ以外にもユーザが課金して得たい優位性は他にもあると思います。
そして上の例からわかることは、多くの優位性は共存できるということです。
例えば時間的優位性で紹介した「Amazon Prime」は独自のコンテンツも提供しています(獲得コンテンツの優位性)
様々な優位性を組み合わせることで、より優位性を高めることができます。
サービス開発の参考になれば幸いです。
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