新課程学習

本日もよろしくお願いいたします。ここ数日で新課程対応の教材が届いたので、その解析を含めて今後どう指導したらいいか、学習したらいいか、を話していきたいと思います。
今回も無料公開とさせていただきます。最後までよろしくお願いします。

■新学年の新課程の対応

まずはこの話からいきましょう。新学年の学習指導要領は2022年4月から始まります。しかし、現中1・2生は移行措置として、英語の文法、数学の内容、理科の内容などが新学習指導要領に対応したものとなっています。

例えば、数学では中1で素数を扱っています。今までは中3に学習していたのですが、今の中1・2年生は素数を扱わずに進行している恐れもあります。また、中2から箱ひげ図、四等分位を扱います。これも来年度からは入試範囲に入る可能性があります。
英語では、中2に形式主語(不定詞)などが中3から降りてきます。そして、より文型の学習が重要になってくるカリキュラムになってきます。そのため、文型のルールを確実に押さえたうえで、使えるようにしなければなりません。中3になると現在完了進行形、原形不定詞、仮定法が高校内容から降りてきます。よって、中1・2の復習が完全でなければ、中3の学習で苦心することになると思います

中2生は入試まで早い人では10か月ほどしかありません。そして、もう1年を切っています。この事実から目を背けてはいけません。4月から始めればいい、とか9月から本格的に勉強を始めれば、という甘い考えは捨ててください。春休みを迎えるその前くらいから入試に向けた学習時間を確保しておかないといけません。特に来年度の入試からは新単元からの出題も否定できません。それを丸暗記で片付けられるとは思いません。
時間のあるこの時期から意識的に復習を始めるのがいいのです。もちろん、学校で習う単元の学習との兼ね合いが大事です。

■実力テストは復習の最大の好機

そして、中3に向けて実力テストなどが2か月に1度くらいやってきます。つまり、中3になるとほぼ毎月テストがあると思った方がいいです。そこで大きな勘違いをするのが、理科社会の学習を後回しにする人が多いのですが、そのやり方は通用しにくいです。そして、社会独特の問題点というのが、4科目はできるものの、社会だけは点数が取れない、という人がいます。これは理由がいくつかあります。

➀定期テストと模試の問題構成は異なる

こちらではその理由を一部無料公開で話しています。無料部分の定期テストと模試の学習の違いが分からなければ、社会では点数が上がりません。そのため、学習法も他の科目とは異なりますので、相対的に点数が取れなくなっています。理科は単元で完結できるものが多いため、定期テストとの学習の連動性があるので、やりやすいのではと思います。

②実戦問題の経験が少ない

これは小問対策を中心に行っている人(単元学習)が陥りやすい罠です。そして、同じような問題を繰り返し行うが、実は問題慣れができていないことが多いです。
現在、高校入試で大問対策ができる問題集はそこまで多くありません。そこで、僕は今年入ってから、実戦問題の最終仕上げを行うためのオリジナル問題を作成しました。

全部で3問作成しました。ある程度見ることができた問題によると、大問として的中したのが1題、小問では3回分最低でも1題は的中していました。テーマの的中として(10都道府県の解析)は、
自然災害:広島県
持続可能な社会:茨城県
と、厳選したテーマでの的中が出ていました。茨城県では文章記述問題でも的中が出ていました。そして、直前で話していた大問の警戒も的中しました。

正直的中するかどうかは僕の中ではどうでもよくて、最後の仕上げに活用してくれたのであれば、これ以上の喜びはありません。

来年度の公立入試は、通常運転に戻る所が多いです。その上、新課程を意識した問題も増えてくることが予想されます。

③模試の復習をしていない

これもやっていない人が多いと思います。やっているよ、と言っている人。本当にできているのでしょうか?ただやり直して終わりではもったいないです。そのやり方もやり直しを行うときにしっかりと教えなければいけません。
定期テストでもそうです。どういった問題で躓いていたのかを理解してください。引っかかった理由として、➀単なる知識不足、②問題の言い回しによる誤答、③問題形式に慣れていない、などあると思います。

このように、復習する機会を自分で捨てているのはもったいないです。この時が一番学力が向上するときです。この機会は大学入試の模試では特に重要度が高まります。これを行うことで実際の出題のされ方などを学ぶことができるのです。模試を何となくで受験しても効果は上がりません。しっかりと活用してほしいと思います。
特に新課程の学習指導要領で新単元がどのような形式で出題されるかを見るのも重要です。入試などではどのような切り口で出題されるか、注目です。

■効果的に中1・2の復習を

で、中1・2の復習をしっかりと行ってほしいのですが、では、いつ、どのように行うのがいいのでしょうか。

ほとんどの人は、実力テストで範囲になっているから、という理由で復習を行いますが、ほとんどの人がやり方を間違えています
平日の学習は学校履修内容、塾などで課された宿題などを仕上げるのが普通です。で、土・日では時間が取れる分、この時間を使って中1・2の英数の復習、理社の復習を行うのがいいでしょう。優先度が高いのは英数です。なぜなら積み重ねの科目であり、今までの学習の連動性も意識しなければなりません。理社は英数と比べると単元ごとに仕上げることができますが、英数はそうはいきません。

僕が考える効果的な学習ですが、

平日:3時間のうち1時間は英数国の学習、1時間は学校の課題(個別指導の授業内で行うのはもってのほかです)、1時間は理科もしくは社会の学習
休日:5時間のうち、2時間は1週間の学校の復習(演習形式)、2時間で英数理社のうち2科目ずつの中1・2の学習、1時間で国語の長文演習もしくは文法の復習(この3時間の使い方は各人によって異なる)

理科・社会の普段の学習は週3日、30分行えば十分です。大事なのはこれを継続させることです。英数国は毎日短時間でも構わないので、学習時間の確保をしておくといいでしょう。学校の課題を無闇に大量に出す先生は、言い方が悪いですが、計画性がないといってもいいです。
僕は、計画性のない課題を大量に出すことが、生徒の本来行わなければならない学習の邪魔をしていると思います。
そして、効率よく中1・2の復習を継続的に行い、夏休みの期間で8割近く仕上げるといいでしょう。もちろん、問題集などをうまく活用してください。

なお、9月以降になると、平日でも5時間の学習時間を確保しておきましょう。まずは長期休暇での学習時間を6~8時間は最低確保しましょう。それで受験に対する体力づくりをしっかりと行いましょう。早めに中1・2の復習が仕上がると、今後の学習負担が軽減されます。特に理科社会については、早く仕上がれば仕上がるほど有利になります
今からでも、受験を行うライバルたちに差をつけましょう。

いいなと思ったら応援しよう!

中学社会・日本史講師吉野@予備校講師
皆様のサポート、よろしくお願いいたします。