形ある怒り。とは
あなたは最近いつ、怒りましたか?
怒り。
それは、私たちが生まれつき与えられた感情の一部。
そんな、日常に見え隠れする「怒り」をテーマにした展覧会が京都市美術館で開催されました。
その名は、『LINK展』
回を重ねること14度目となる今年。
改修工事に伴い、京都市美術館での開催について、ひとつの節目を迎えます。
この展覧会には、
KUNIBIKIに昨年からご出展いただいている辻友香さん
Funkotsuの紙を彫る方こと、中島祥吾くんも参加。
形ある怒り。とは
さて、冒頭で触れましたが、LINK展14のテーマは、"形ある怒り"とあります。
怒り。なだけあって、DMもウェブサイトも見事なまでに真っ赤。
入り口でも真っ赤な看板が迎えてくれます。
このLINK展では
63名もの作家による、
63通りの怒りが会場中に表現されていました。
中でも、世の中への怒りに関して、多くの方が痛烈に思慮深く描かれていました。
国交、原発、拉致、北方領土に竹島、辺野古基地、
更にはメディアが気持ち悪いほど取り上げない沖縄高江ヘリパッド建設問題。など。
日本もまた、解決できない(されない?)問題を抱える国であります。
そんな中で見つけた、ある作品のコンセプト。
"光が当たり目に見えるものだけでなく、影に透かし浮き出てくるものも、見ないといけない"(※原文そのままではありません)
『大衆伝達』こそ『事実』、という既に解き明かされた偽りのロジックから抜け出し、
遠いところから飛ばされる野次を掻き分け、
真実に耳を傾けることを大切にしないといけないよ。
そう教えられるようでした。
また、怒りの裏側や、側面にある寂しさや悲しみを表現する方もありました。
喜怒哀楽だけが感情ではないという表現を以前目にしたことがありましたが、
怒り悲しむ。など、微妙なニュアンスこそ人間の織り成すきめ細やかな感情なのかなとも思えます。
また私たち人間に対する、動物や自然からの怒りもありました。
例えば秋の夜長、
風情だねと聞き入る虫の音も、考え方によっては
「お前たち人間への抗議活動だよ」と皮肉にも聞こえてくるものです。
最後に
私にとっての怒りは、何なのか
それは、「すぐに忘れるもの。」でした。
都合のいい時に思い出しては
都合よく忘れ
また思い出し、自身の心で再加熱されるもの。
来年はどんなテーマが掲げられるか楽しみですね。
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