諦めグセ・投げやりグセを防ぐ心理学的な方法
あなたは一度決めたことは最後までやり通せるタイプですか?
「ダイエットを決意するけど、我慢できなくてスイーツを食べてしまう」
「禁煙していたがお酒の席で吸ってしまい、また吸い始めてしまった」
など、目標を決めたり悪い習慣を止めたいと思っても、ちょっとしたキッカケで諦めたり・投げやりになってしまった経験は誰しもあるでしょう。
どうにかして、心身の健康や夢の達成のため、途中で挫折せず、最後までやり通せるようになる方法はないものでしょうか。
そこで今回は、諦めグセ・投げやりグセの原因となっている「どうにでもなれ効果」についてと、諦めグセ・投げやりグセを防ぐ対策法をご紹介します。
どうにでもなれ効果とは?
「どうにでもなれ効果」は、何かを我慢していたりストレスのかかることをしているときに、「どうにでもなれ」と投げやりになったり、目標達成を諦めたりする心理のこと。
特にダイエットや禁煙など、達成したい目標や止めたい習慣があるときに発生しやすく、
・ダイエット中に一口スイーツを食べてしまい、「もう全部食べてしまえ」とたくさん食べてしまう
・禁煙中にお酒の席で一本だけ吸ってしまい、また喫煙するようになってしまう
など、1度の甘やかしや少しの失敗で「どうにでもなれ」と諦めたり、投げやりになってしまうことを差します。
「どうにでもなれ効果」という変わったネーミングですが、実際に心理学や論文でも使用される科学的な用語です。
「どうにでもなれ効果」が発生してしまう理由
悪い習慣を断ちたい、目標を達成したいと思っているのに、人はなぜ「どうにでもなれ」と諦めてしまうのでしょうか。
例えば、
お菓子を食べるのを止めて痩せたい、禁煙・禁酒したいなど、悪い習慣を止める。
ビジネスで成功したい、副業で稼ぎたいなど、目標を決めて達成を目指す。
どちらの場合でも、完全に習慣を断ったり、目標を達成するまではストレスがかかり続けています。
そのため、「ちょっとくらい良いか」と、ほんの少しでも自分を甘やかしてしまうと、
「精神的なプレッシャーやストレスから解放された」という快感を得る
↓
「ストレスがかかる状況から抜け出したい」と思う
↓
「もういいや」と諦めてしまう
という流れで、「どうにでもなれ効果」が発生してしまいます。
しかしこれを繰り返すと、いつまで経っても悪い習慣や問題は解決されず、達成できない自分に対して自己嫌悪を繰り返してしまい、心や体に悪影響が出たり状況が悪化する可能性が高まります。
どうにでもなれ効果への対策法
では、どうすれば「どうにでもなれ効果」が発生しないようにして、悪習慣を止めたり、目標を達成することができるようになるのでしょうか。
そこでオススメなのが「コーピングイマジナリーを活用すること」
「コーピング」とは、ストレスや困難に対処する方法や技術、「イマジナリー」は「想像上の」や「架空の」という意味。
そこから派生した「コーピングイマジナリー」とは、目標達成の過程で起こる可能性のある最悪のシナリオを事前に想定し、それに対する具体的な対策を立てる計画術です。
この方法を使うことで、「どうにでもなれ効果」が発生しそうになったときに思い留まることができ、良い習慣を続けやすくなり、挫折や失敗を味わう可能性が大幅に減らせます。
コーピングイマジナリーの実践法
コーピングイマジナリーには3つのステップがあります。
それらを行うことで、誰でも簡単に実行して日常に取り入れることができます。
1.シナリオを想定する
目標達成の過程で発生する可能性がある「最悪のシナリオ」を具体的にイメージします。
最悪のシナリオを予め考え想定しておくことで、問題が発生したときにどうなってしまうか事前に把握できます。
逆に想定をしないと、事ある毎にいろんな誘惑に引っ張られて、どうにでもなれ効果が発生しやすくなってしまいます。
2.原因を特定し対策を立てる
想定した最悪のシナリオに対して、発生する原因を探り、具体的な対策を考えます。
原因を考え対策を立てておくことで、「どうにでもなれ効果」が発生しそうになったときに、思い留まることができるようになります。
コツとしては、自分でコントロールできる範囲の対策を立て、対策が実行できなかった場合の代替案も併せて考えておくことが効果的です。
3.定期的に見直す
実際に「どうにでもなれ効果」が発生しそうになった、または発生してしまった場合、そのときの状況や原因に応じて対策や計画を見直します。
一度立てた対策が自分に合っていない場合もありますし、見直すことでより良い対策を思いつければ、「どうにでもなれ効果」が発生しにくくなります。
非常に単純な3サイクルですが、これらをやらないことが「どうにでもなれ効果」に負けてしまう大きな要因なので、時間を作って実践してみてください。
コーピングイマジナリーの具体例
具体的な例として、「どうにでもなれ効果」が発生しやすい内容と対策法をご紹介します。
あくまで一例ですので、例を参考に自分なりのコーピングイマジナリーを作ってみてください。
ダイエット
最悪のシナリオ:ダイエット中にスイーツを一口食べてしまい、もういいやと何個もお菓子やスイーツを食べてしまう
対策:「10の倍数日は少量のスイーツを楽しんでOK」とルールを決め、予めチートデーを決めておく。代替として、どうしてもスイーツが食べたくなったら果物を食べる
禁煙や禁酒
最悪のシナリオ:飲み会の場で禁煙・禁酒中に口にしてしまい、喫煙・飲酒習慣が戻ってしまう
対策:一度の失敗を許容し、今後は飲み会は必ず断るようにする。代替として、ガムを噛んだり水を飲んだり、病院に治療を受けにいく
勉強や仕事
最悪のシナリオ:無理な計画を立てたせいで勉強や仕事が後回しになってしまい、モチベーションが下がって続けられなくなる
対策:今後の計画に柔軟性を持たせ、時間を作って少しずつ取り組む計画を立てる。代替として、勉強や作業はカフェや図書館で行う。
誰にでも「どうにでもなれ効果」は発生します。
一度の甘やかしによって元に戻ってしまっても、「自分はダメだ」と思わずいろいろと試してみて、自分に合った対策法を見つけてみてください。
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