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株式会社yutoriのブランド価値の見方が面白かった話

株式会社yutoriの決算説明会の動画を見て、ブランドポートフォリオの管理方法やブランド価値の見方で面白い話があったので備忘も兼ねて記載しておく。

株式会社yutoriは、23年12月に上場した若者向けのアパレル企業。
最近メディアの露出も増えてきており、かつ、売上利益ともに爆伸び中で話題にあがることも多くなっている注目度の高い会社のよう。


売上高は爆伸び中

四半期ごとの売上高は、季節性があるのでボコボコしている。
基本的にアパレル企業は、夏物よりも冬物の方が単価が高く、下期に売上が偏る傾向にあるよう。

かなり多くのブランドを運営しており、取り扱いブランド数は直近で29ブランド、
どんどん新しいブランドを立ち上げ、育てていく、ということを繰り返してブランドポートフォリオをリッチにしていくという方針

社内のブランドの管理が面白く
各ブランドの成長フェーズを、Y5〜Y1までの5段階に分け、この成長ロードマップを一段づつ登っていくことを目指す。

沢山ブランドを立ち上げて、多くはY5を抜けずに消えていくが何個かのブランドがY4、Y3と上がっていく、みたいなそんな感じなのかな。想像だけど。

この成長ロードマップは、飛び級(一気にY5からY3に行くとか)が起こらないようにしているらしく、成長フェーズごとに適切な仕入量・在庫量を設定しており、着実にステップアップすることが良しとされているようで、ブランドの成長は早すぎても良くない、ブランドには適切な成長スピードがある、ということを説明されていたのが印象的であった。

中でも面白いなと思ったのは以下の話
ブランド価値を毀損しないために、二次流通価格にも気を配っているという点

一次流通価格よりも高い価格でメルカリで取引されていること、等を確認しているよう。
おそらく、一次流通価格よりも著しく低い価格でメルカリで取引される→供給が多すぎる、希少性が無さすぎる、ブランド価値が低い、という見られ方をするのかな。

確かに、二次流通価格は、リアルな市場の供給量と需要量の差を如実に表している場であるとも考えられる。
二次流通価格が高すぎる場面、例えばニンテンドースイッチが品切れで転売ヤーが買い占めているような時、二次流通価格は異常に高くなっていたりするが、これは明らかに需要に対して供給量が不足していることを示しているといえる。

おそらく、この二次流通価格の水準感を見ながら、供給量をコントロールして徐々にブランドを成長させることを良しとしているのでしょう。

これ、ブランド運営という観点ではアパレルに限らず、敢えて二次流通価格に目を向けるというのは、取り入れても良い視点だなと感じました。

伸びてる会社の決算説明ってのは面白いね。

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