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白髪
今日の午前中、スターバックスで本を読んでいたら、となりの席でオレンジジュースを飲んでいる七歳ぐらいの女の子に、おじさんはまだ若いのに、白髪があるね、と話しかけられた。子どもが好きな俺は、笑みを浮かべて、かっこいいでしょ?と返事をすると、その言葉が意外だったのか、女の子はキョトンとしていた。
白髪は、小学生の頃からあった。見つけるたびに抜いていたが、司馬遼太郎も十五、六のころから頭髪に白いものがまじりだし、三十代なかばですっかり真っ白になった、という文書をあるときに読んで、それ以降、抜くのを止め、むしろ自慢するようになった。小学生の頃からあるんだぜ、というように。
ただ、それだけのことである。
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