インターロッキングの感触
『世界は神が作ったが、オランダはオランダ人が作った』
オランダは、国土のほとんどが、標高200メートル以下で、驚くべきことに、4分の1は海面よりも低い。5分の1は、13世紀以降の干拓事業によって造られた土地なのだそうだ。
風車でもって、海水を、常時くみ上げていなければ、海の底に、国が、土地が沈んでしまう。そもそもオランダという国名には、低い土地という意味もある。
南のベルギーから、オランダに車で入ると、途端に風車がポンポン姿を現す。作家の村上龍は、それに気づかなかったので、運転手に、それでも作家かと笑われたらしい。
言うまでもなく、低いところには水がたまる。なので、そこでは泥が、たくさん手に入る。オランダ人は、その泥でレンガを焼いて、建築素材に使った。風車、街路、レンガ造りの家、今では、オランダの象徴だ。
ただレンガでは、歩道ならなんともないが、車道では耐久性に難がある。そこで生まれたのが、コンクリートブロックだ。インターロッキングは、これを元にして、西ドイツで生まれた工業製品である。
東総運動場というきれいな設備が、千葉県の山の中にある。アクセスは、致命的に悪いが、よく行く。目の覚めるようなインターロッキング敷きがあるからだ。
そこのインターロッキングの仕事が、とてもいい。凸凹もなく、広い面積を、きれいに敷き詰めている。
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