空を見る
彼女はどこを見る。
彼女は空を見る。
彼女はここにいないように感じる。
いつもどこか遠くにいるようである。
近づこうとしても届かないところにいる。
僕は何を見る。
僕は彼女を見ている。
ここにいない彼女を見ている。
ここにいなくとも姿はここにある彼女を見ている。
ずっと見ている。
近づこうにも手立てがわからない彼女の前に座っている。
違っているのかもしれない。
あまりにも近づき過ぎているだけなのかもしれない。
と言って、離れて見ることはしない。
方法が違っているのかもしれない。
方法を変えてみるという器用なことはできそうにないが、自然変わっていくものだろう。
実際変わってきている。
近づけない苦しさはある。
確かにある。
苦しさは形を変えていることも確かである。
しかし、まぁ今年は厄年である。
本厄であるので、何かで苦しむのは当たり前のことだろう。