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シューパウンド

パウンド型を使ったお菓子をいろいろ考えてきましたが、一番皆さんに喜んでいただけたのが、オレンジページに掲載された「生シフォン」じゃないかな、と思います。

これはパウンド型でシフォンケーキを焼いて、真ん中にホイップクリームを詰めたケーキです。その見た目が注目されて、たくさんの方に作っていただけた、思い出深いレシピです。

その直後、世界文化社さんからパウンド型を使ったお菓子の本を作りましょう、と新しい本の企画をいただきました。

シュークリームをパウンド型で

生シフォンの記憶がまだフレッシュな状態で私の中にありましたので、今度はパウンド型でシュークリームを作ってみよう!というアイディアが自然に沸き起こりました。

最初はそんなに大変じゃないだろう、と思って試作を始めたところ、これが大外れで、何度も試作を繰り返すことに。

編集の方にも「パウンド型でシュークリームを作ります。」とお伝えしたところ、大いに期待をしていただいたので、やめるわけにもいかず💦

当時の試作メモを読み返すと、大変さがにじみ出ています。

シュー生地の分量

一番苦労したのが、パウンド型1個に必要な生地の量でした。これくらいかしら、と思って作ってみると、型からあふれるどころか大爆発状態に。

徐々に生地の分量を調節しながら、焼き上がると丁度型すれすれにとどまる配合を出しました。

次に大変だったのが、型から取り出しやすくする方法でした。オーブンシートを敷いてしまえば簡単なのですが、粘りの強い生地を型に入れる際、サイドのオーブンシートに生地がくっついて作業しにくいのです。

そこで、オーブンシートは底だけに敷いてサイドにも生地がくっつきにくくなる方法を考えました。

生地の次はクリームです

ふくらんだ生地の内側に絞り込んでいくため、この大きさのシューに入るクリームの分量がわかりにくいのと、きっちり使い切りの分量にするのにも苦心しました。

自分がうちで作るだけなら余っちゃったけど、まあいいや、となるのですが(笑)、書籍で発表するレシピでそれは通りません。

そして、カスタードクリームだけだとやや固めの食感になるので、ホイップクリームを合わせることにしました。ただ、これだと変化がないので、2種のクリームを合わせる際、きっちり混ぜず、あえてむらが残るように(見た目はカスタードとホイップクリームがマーブル状になった状態)仕上げました。

レシピ本

そして出来上がったのが「バターなしでとびきりおいしい!パウンド型ひとつで50のケーキ」(世界文化社)に掲載された「シューパウンド」です。

シューパウンド作り方動画

最近、SNSで作ってくださった方がいらっしゃり、私のところにもお問い合わせをいくつかいただきましたので、作り方を動画に載せました。

こんな方法でできるんだ!と思っていただけるような単純な作り方ですが、ご参考になれば嬉しいです。


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