高校を選ぶときに注意すること (特に進学校)
高校入試の出願が近づいてきました。私の教室でも出願校決定の面談の時期です。 進学校と言っても、現役で東大にバンバン合格する高校から進学先が地方の私大、ほとんどは専門学校、という進学校までいろいろです。
ですから、同じ進学校を選ぶときに、考慮するべき点をいくつか書こうと思います。
進学校の高校のホームページを見ると進学実績のページがあると思います。
「この学校に入ったら大体、こういう大学に行ける。」とイメージできる参考になる資料です。 ですが、注意する点が3点かあります。
まず、比較するときには、分母となる生徒数を考えましょう。
1学年 100人程度の小規模校なのか、1000人のマンモス高なのか?
これは同じ合格者数20人でも 20/100人 なのか 20/1000人なのかでは大きく違いますよね、
次は、「現役のみ」か「現役、浪人合算」なのか
これも、先の分母に関係します。浪人生を含めれば、分母が大きくなりますし、 現役で合格している比率が低ければ、合格している大学を目指すためには浪人も考えなければいけない。そういう学校かもしれません。
最後に、「進学者数」と「合格者数」どちらで公表しているか?
これはめちゃくちゃ大事です。
正直言って、「進学者数」を公表している学校はめちゃくちゃ少ないです。
この「進学者数」を公表している学校の実績は信頼できます。
逆を言えば、大抵の学校の進学実績はあてになりません。
ここは、もう少し丁寧に説明します。
「進学者数」は実際進学した数、「合格者数」は合格した数です。
1人で複数の大学に受かる子もいれば、1つも合格できない子もいます。
ちょっとした進学校なら「合格者数」が生徒数を超えるのは当たり前です。
例えば、1人で東大1、早稲田2、慶應2、明治1とかの合格実績を作る子とか普通にいます。合格実績を稼ぐために学校の方で「受験料を負担するから受けてくれ」なんてのもあり、そういう子は1人で10以上の合格実績を作ることもできます。
ですから、「合格者数」にはこういう子の実績が含まれていることを知ったうえで、考えなければいけないのです。
「合格者数」を公表するのは良いけれど、
どの高校にも「進学者数」を公表して欲しい。
少なくとも、公立高校には「進学者数の公表義務化」
して欲しいと私は思っています。