スハフ44(スハフ42の北海道形)蒸気トラップ配置
スハフ44(スハフ42の北海道形)の蒸気トラップ配置について説明をいたします。
スハフ44は真岡鐵道真岡駅のSLキューロク館にて展示されておりますので、気になった方はぜひお越し下さい。
この車輌、真岡へ来る前は船の科学館に保存されていた青函連絡船羊蹄丸船内で展示されており、船の科学館時代にも見学した事が有ります。
それでは本題に入ります。
※見にくくて申し訳ございませんが画像には透かしを入れさせて頂きました。
スハ43形緩急車はデッキの外に車掌室が有る為、車掌室の蒸気トラップ配置はこの一族と61形及び10形に関して適用されます。
32800(スハ32丸屋根)、33650(オハ35)の緩急車では自動加減器からの客室放熱管が、そのまま車掌室に入っている為に蒸気トラップは有りません。
ただ、蒸気トラップが付いている個体も写真から判明しているので、例外は有ります。
また、今回取材したスハフ44は北海道形なので洗面所及び便所にも暖房を設置しており、こちらの配置は北海道形の他形式にも適用出来ます。
この車輌は洗面所及び便所共々デッキ下に蒸気トラップが設置されています。
北海道形は図面上同位置に蒸気トラップを設置するように記載されています。
洗面所側の蒸気トラップ
便所側の蒸気トラップ
こちらは外に階段(茶色の鋼材)が設置されていて撮影範囲が制限されています。
基本、洗面所側と変わるところは無いです。
I
車掌室手ブレーキ側
客室全体の暖房は自動加減器が担当し、左右レール方向に放熱管を引き回しますので自動加減器が左右に1基ずつ付くことになります。
蒸気トラップの話と少し外れますが、スハ43形の台枠は従来のものとは異なり中梁が床板に接しておらず、いわゆる中空状態になっています。
この構造によって中梁の下端が従来の台枠より50mm下がる事になりました。
上記写真でも中梁の上に横梁が乗っており、隙間が空いているのが解ります。
50mm下がった事でブレーキ棒を水槽上に通すのが難しくなった為に他形式とは違ってブレーキテコが2つに分かれ、ブレーキテコ棒を水槽の脇へ通して水槽を避けてブレーキ棒を配置する事になりました。
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