兜の忍緒の締め
こんにちもも。工房MOMO主宰の矢作(やさく)です。
いつか禅問答のように言葉が、すっと出てくるように勉強、修業します。
兜の忍緒の話をしてきましたが、いくつかわかる範囲で、結び方の説明をしたいと思います。
『蝶結び』は、みなさんもよくご存じの結び方です。これについては、あまり説明が要らないと思います。
『総角結び(あげまきむすび)』は、意外に古くから考案された結び方で、二筋の紐を花の形に結んだ結び方です。ちょうど画像のような結び方のことです。固く結ぶことで、生命力を結びに封じ込めると言った意味合いを持ち、特に花の形にみえるので、生命の象徴として衣服や調度に好まれたようです。結びにも【入り型】と【人型】というのがあり、端午の節句に飾られる鎧兜には、人型が多く用いられています。
財宝や幸運などの入ってきてほしいものを願うときには【入り型】、不幸や病気やけがなどの入らないようにしたいものには【人型】で結ばれることが多いみたいです。
『無双結び』は、格好重視で結ばれるようですが、私には、わかりませんでした。
『叶結び』は、表からは口、裏からが十で、叶になることから、願いがかなうという意味で古くから貝桶などの結びに用いられてそうです。
このように装飾の意図が強くなった兜の忍緒ですが、お子さんの健やかな成長を願う鎧兜には、色々な願いが込められています。