誰でもできる!たった1万円からはじめる起業
そう思う人には、ぜひこの1冊「マンガでわかる 1万円起業」を勧めたい。
この本のタイトルから、どんな印象を受けただろうか。
私がこの本を最初に手に取った理由は、「お金を稼ぎたいけど元手がない、それに小難しい文章が続くビジネス書はなんだかとっつきにくい」という印象を持っていたからだ。
「起業するなら分厚い専門書を読み漁り、多くのセミナーに参加し、たくさんの知識を身に着けたてから始めた方が失敗しにくい。」そう思う人は多い。ただここで思い出してほしいのは、あなたが今から行う起業とは多くの従業員を抱え、上場を目指す大きな会社をいちから設立することだろうか。
もしそうではなく、「『まずはリスクの少ないところから趣味や副業として起業し、今よりちょっと稼げたらいいな』と思うのであれば、鎧のような完全武装は必要ないかもしれない。」そう思わせてくれる本だった。
起業のハードルって、実はそんなに高くない!?
日本のビジネスマンはその多くが生真面目で慎重な性格ゆえか、起業に対するハードルが非常に高い。始めるなら目新しく斬新で、何か特別なアイデアが必要と思っている人は多いだろう。
なぜなら、すでにほかの人が販売しているものを売ったって勝てやしない、自分の商材が売れ残ってしまうと不安に思うからだ。しかしそう思っている間はいつまでも始めることができず、二の足を踏んでしまう。
1万円を元手にしたら、最初は赤字にならなければ合格ぐらいのハードルで始めてみるのもいいかもしれない。利益でいえば微々たるものでも、まずは0から1をつくれた貴重な経験も同時に得たならば、金額以上のメリットがあると捉えるのがちょうどいいのだ。
本によれば、立ち上げに本当に必要なものは非常にシンプルで、「商品・販売経路・顧客」の3つだけだった。
売るものと支払いを受け取る手段と、あとは買い手さえ決まっていれば、それだけで売買は成立してしまう。特に現代ではネット決済が充実しているため、手軽な趣味のようにスタートすることが可能なのである。
商品をつくるアイデアやニーズのみつけ方
では、商品のつくり方だが、まずはニーズを見つけることが非常に大切になる。ニーズ(需要)がなければ、商品を販売(供給)することもできないからだ。ただこれも難しく考える必要はなく、あなたが普段の生活で感じたもっとこういうサービスがあればいいのにという発想こそがニーズであり、ビジネスチャンスになるのだ。
そういう日々の発見は大切だが、これといったアイデアが思いつかなくても諦めないでほしい。ニーズの見つけ方はほかにもある。なぜなら人間には昔から変わらない普遍的な真理というものがあるからだ。たとえば多くの人が「お金・自由・愛・時間」は増やしたいものであり、「ストレス・葛藤・争い・不安」は減らしたいものだと思っている。こういったところもアイデアを見つけるヒントになるだろう。
ここでひとつの落とし穴がある。自分の好きをそのまま商品にしてしまうことだ。たとえば冒頭にあった、趣味で絵を描いている人の場合を考えてみよう。
そもそも絵やイラストを描く仕事には、プロはもちろんアマチュアにもチャンスがある。しかしそれを本業とし、画家として食べていくことは難しいと捉える人は多い。深く掘り下げれば、やはり買い手がつくかどうか、需要があるかどうかが問題なのである。
描きたいものを自由に描いて、買い手がつくならそれほど簡単で楽しいことはない。ただそれは相当な技術や知名度があるか、または世界観が確立されていてすでにファンがいる人の話だ。これからビジネスとして絵の販売を始める人が、最初からそれらを持っているとは考えにくい。それは世界の名だたる画家であっても同じことで、あのピカソでさえも無名の頃は依頼に合わせて画風を変えながら販売していたそうだ。要は依頼や要求に合わせたものを提供することで、はじめて需要と供給が成立するのだ。
これはほかの商材にも言えることで、趣味が高じてアクセサリーをつくっている人はたくさんいる。そこから発展してハンドメイド教室を開く人なんかもいるだろう。ただそれだけなら、すでに同じような教室を開いている人はほかにもいるのではないだろうか。
成功するために大事なのはそこから、あなたの教室に通うことでどのようなベネフィット(利益・恩恵・価値など)を得られるかということを掘り下げる必要がある。言い換えればあなたが何を与えられるかより、顧客が何を得られるかが重要といえる。
これが明確であればあるほど、競合との差別化となり、あなたのファンが増える秘訣にもなる。先ほどのハンドメイド教室なら、同じ趣味を持つ仲間と交流できる、つくったものを共有し互いに情報交換できるなど、自分だけのオリジナリティがあればあるほど、よりよいものになっていくだろう。
商品が見つかったらあとは販売するだけ!
商品が見つかれば、次のステップは販売経路の確保だ。今の時代、新しいお店を始めるのにチラシ配りから始める人は少数だ。多くの人が複数のSNSを通じて宣伝し、ホームページで集客を試みる。最初から近所の住人だけをターゲットにしているならまだしも、そうでないなら多くの人に知ってもらう方が販売のチャンスが広がるからだ。
あなたの悩みは尽きることはない。それだけ真剣に、かつ具体的にビジネスについて考えている証拠だろう。ただこの本は、その疑問に対しすべて丁寧に触れているのだ。
著者が伝えたい、本当に起業で成功する人とは?
この本の締めくくりにはこう書かれている。
「起業は極端な話、『何も知らない人の方が有利』といってしまってもいいかもしれない」。それだけ気負わずに自由な発想で始められる人の方が、成功するということだろう。
まず始めてみなければ成功はない。ビジネスにはそれぞれに合ったやり方はあっても、必ずこうすればいいという正解はないのだ。失敗せず、最初から完璧にできる人などどこにもいない。
もし、少しでも起業に興味がある、何か現状を変えたいと思う人がいるならば、この本をまず手に取ることをすすめたい。いつしか自分の心の中で築き上げてしまったハードルを払拭し、新しく踏み出すはじめの一歩としてほしい。
こちらは、SHElikes ライティング入門コースの課題で、
【好きな本をおすすめしてください】というテーマに沿って制作しました。
シーライクスで学ぶシーメイトさんは起業を目指す方も多く、「自分にもそういったことができるのだろうか?」といった好奇心から読んだ本です。
活字が苦手な私にも親切な本でした。(笑)
起業に少しでも興味がある方はぜひ!
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