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【保育フォト】えっ!? 倒れないんだ


園庭で、スクーターであそんでいた 23人の 3歳児クラスの子たち。
一人の子が、裏返しになった スノコの溝にそって スクーターを置くと、
倒れずに 自立できることを発見。
三人いる担任を探し、目が合った一人の担任に
「いいこと 思いついちゃった」と、視線を送ります。
 
傍に行き「すごい 大発見だね」と声をかけると、
満足そうに うなずきます。
すると、その様子を見ていた クラスの友だちが 次々と真似をして、
スクーターをスノコの溝にそって立てかけ、
駐輪場にみたてて あそび始めます。
 
「真似しないで」なんて怒るのではなく、「すごいでしょ、ねっ」と、
自分の大発見を真似してくれる 友だちの姿を見とどけ、満足そう。
 
世紀の大発見は スクーター置き場にとどまらず、
三輪車置き場の開拓へと発展します。
あーでもない こーでもないと、あれこれ試すものの、しっくり収まらず。
ならば、と スノコをもう一枚 裏返してみることに。
すると… できました。いい感じで 三輪とも溝に収まったのです。
 
「やったー よ~く 思いついたね」と、
少し離れたところから微笑む担任。

でも、よくよく考えてみれば、三輪車はどこに置いても倒れません。
スノコの溝を利用する必要なんて ないのです。
それでも、正規の大発見を再現せずには いられないのです。
 
またたく間に、クラス中に広まった‟駐輪場作り”。
面白そうなことを 真似しないなんて、あり得ませんからね。
 
そんな姿を、ただただ 黙って見守る職員。
スノコを裏返す なんていう、かなり危なげな行為も ハラハラしながら。
いつでも 手助けできるよう 身構えながら。
だって、自分の力で実現しなければ、
“面白そうなこと”の、“面白さ”を味わうことは
できませんから。ねっ

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