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米津玄師の曲を聴いて、泣きそうになる夜に。
私的音楽全盛期は、1998年頃だ。
B'zがデビュー10周年でベストアルバムを発表し、ラルクがシングルを3作同時リリース、hideさんがHURRY GO ROUNDで「また春に会いましょう」と残しこの世を去った、1998年。
Dragon Ashが陽はまたのぼりくりかえすをリリースし、ミスチルが活動を再開した、1998年。同世代のSPEEDが次々にヒット曲を出し、安室ちゃんが紅白で復帰した、1998年。 TMレボリューションは風に吹かれていたし(今もか)、SMAPは夜空ノムコウを歌っていた。好きなCDをカセットテープやMDに録音し、ウォークマンで聴く。あゆや椎名林檎、aikoがデビューし、そして、宇多田ヒカルが音楽シーンを変えた、1998年。
CDを集めることが好きだった。
リリースが決まればCDショップのカウンターで用紙を記入して予約をし、手に入れるのをソワソワしながら心待ちにしていた。
音楽番組が好きだった。
HEY!HEY!HEY!、うたばん、LOVE LOVEあいしてる ではミュージシャンのいつもと違う姿が観れたし、ビデオに録画して編集しては、好きなアーティストばかりのビデオテープを作った。
基本はロックが好きだ。疾走感のある曲や、重低音が響くような曲が良い。
最近でも、B'z・THE YELOW MONKEY・ミッシェルガンエレファント・THE BIRTHDAY・BLANKY JET CITY・椎名林檎・ジュディマリ・Dragon Ash・SiMなどなど、相変わらず好きで聴いている。(いや、もっとある!もっとあるけど!長くなりすぎるからこの辺でやめておくよ…)
専門学生の頃はとにかくミスチルに励まされ、カラオケに行けば最後は湘南乃風の睡蓮花とORANGE RANGEのキリキリマイで酸欠になりながら朝を迎えることもあった。
あの頃は何も考えずに、ただ好きな音楽を好きでいられた。好きだ!と目をキラキラさせて。
音楽に年齢制限があるのですか?
私は去年、職場で流していたYouTubeをきっかけに、米津玄師にハマった。
久しぶりに、新しいアーティストのCDを買った。新規開拓なんて、本当に久しぶりだった。
ある時、知人に話すと、
「米津玄師は10代20代が聴く音楽だよね。40代は聴かないでしょ〜。」と言われた。
確かに、概ね好むのはそうなのかもしれない。
その曲が刺さるか刺さらないかは、その人次第だ。40代だって50代だって、米津玄師の声や曲が好きな人はいるだろう。いや、いて欲しい。
(もちろんアーティストによっては商業的にターゲット層はある程度決まっているかもしれないが。)
ある40代の既婚男性が、実は最近になってモー娘。にハマっていると言う。
"ライブに行きたい、ファンクラブに入りたい"
そういう想いがあるのに、彼を止めるものがある。
この歳でモー娘。好きとかマズイでしょ。
と言うのだ。
なんでやねん。
別にいいじゃないか。
確かに世間の目というものはあるかもしれない。
けどそんなもん、本人が楽しんでいるのに他人がとやかく言うなんてナンセンスだ。
むしろ、好きなものを好きと堂々としてればカッコイイよ。
つまりあれだ。
音楽に年齢なんて関係ない。
10代でもB'zやサザンのファンはいるし、60代でもジャニーズのファンはいる。
いくつであっても、好きな音楽があるって、それだけでもうステキだ。
そんな気持ちを抱きながら
帰り道に米津玄師を聴いて
泣きそうになるのであった。
(ちなみに私は米津玄師さんの事を初め「ヨネヅ ゲンスイ」だと思ってました。その後「ヨネヅ ゲンシ」を経て「ヨネヅ ケンシ」にたどり着きました。)
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