2)お父さんから名義変更などを
銀行口座引き落としの不安
父が死んだ後で、父の口座から引き落とされるものの手続きをするのはバタバタしそうだったので、出来る範囲で名義変更と引き落とし口座の変更をすることにしました。
死んだとわかったら銀行口座は凍結されるので、引き落としは出来なくなるということをなんとなく知っていたから、というのもあります。
銀行口座から引き落としされているものが何なのかというのは、父の通帳を母とふたりで見て、考えました。
マンションの管理費(水道代)、ガス・電気、電話、NHK受信料、母の生命保険、といったところです。
名義変更の重圧
ガス・電気の名義変更は電話で出来ました。名義変更の最後に注意点がありますと言われて、はい、と答えると、
「これからはすべての責任がこうりんさんにかかりますのでご注意ください」
と言われました。
この時、ズシッと肩に重荷がかかりました。やめてくれー。
とはいえ、この「すべての責任が」という言葉は、わたしにある種の覚悟をもたせてくれました。
マンションの管理費については管理人さんに書類を一枚出すだけでした。区分所有者(マンションの持ち主)と引き落とし口座の名義人が違っていても問題ないとのことで、変更できました。
オンボロ長屋に住んでいる間に母が働き始めて、コツコツお金を貯めました。おかげで約10年前に築40年のマンションの一室を購入し、引っ越したのでした。
母の生命保険は保険会社に電話して書類を送ってもらい、返送しました。
最悪なNTT
固定電話の名義変更はNTTです。意外や、これがたいへんでした。身分証明書のコピーを送るのですが、写真付きの証明書でなければ二種類必要になるとのことでした。だから父の証明書はふたつ準備しました。
しかも、父がまだ生きているので「譲渡」扱いになり、手数料880円を取られました。かなり損をした気分です。
一番面倒だろうと思って後回しにしていたNHK受信料ですが、これが一番簡単でした。
親切なNHK
名義変更はネットのみで出来ました。名義変更が終わった画面に「引き落とし口座も変更しますか」と書かれていたのでクリックしました。
すると書類やハンコは一切いらず、銀行口座照会も自動で10秒ほど待つだけです。この簡単さには感動しました。
しかし、よく考えてみると、この便利なシステムは受信料を使って開発されているわけです。うーむ。
父が生きている間に出来る名義変更で思いつくものはだいたい終わりました。
準備が過ぎるという感じもしますね。
法的なことや金額・手続きの詳細については、わたしの場合でしかないのでご了承ください。(全13回)
【シリーズ:お父さんが死んだ後】でした。
イラストは「みんなのフォトギャラリー」からお借りしました。父の好物と言えば、まず、コーヒーを思い出します。