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真夜中-U
気づかない習慣。
当たり前にしている行動。当たり前だということすら考えたことがないほどそれは毎日毎日繰り返しのことで、いつの間にか体に染み付いて、体に染みつくとその行動をするための体に、姿勢が、筋肉が変わっていってしまう。体が変わると心も変わっていく。思考の幅も奥行きもゆっくり自分では気づかない程度に変わっていて、ふと気づくこともないほど、大人になってからの自分の延長線上でなにも変わっていないような面持ちでそこにいるのは見たこともない他人になっていたりする。それが自分だと気づくにはいったんその習慣をやめてみる他ない。
やめてみる。するとそこにあったものに初めて気付く。時間もあるし、体もあるし、よく働く頭もある。一気に10歳も若返ったかのような心持ちになるのは、これまで10歳も歳をとった毎日を送っていたからなのだろうか、と思ったりする。
熟睡すること。朝、カーテンを開けて朝陽を浴びる午前6時。規則正しい一汁三菜の食事。したいと思って、でもできないと毎日自分を責めるような反省をして、それでも先延ばし先延ばしにして、どうしようもなくなっていた、なかなかに自分が参っていたというか、追い詰められていたことをやっと気付く。
次第に心持ちまで変わってくる。
凝り固まっていた世の中に対しての考え方、仕事への気持ちへの空気が抜ける。これからやりたいことへの意欲、続ける根気、自分を満足させることへの熱量が少しづつ湧いてきている。このままの調子で軌道に乗せる。真夜中に考えたこと。