誰かの理想を生きている
ああ、また今日終わった。
そんな毎日を送っている。自分に辟易する。変えられない習慣。
こんなに人と合わなくてそれなりに生きていけるなんて。
中学生の、高校生の、大学生の、それぞれのときの自分に言ってあげたい。
あなたは人と会わなくてももそれなりに東京で暮らしていけるようになるよ。満員電車に乗らなくていいし、面倒くさい飲み会もいかなくていいし、近くに座っている人の聞きたくない陰口も聞かなくていい。そうやって生活できるようになるから、と。
それなりに仕事をして、読みたい本を読む。
いつでも、観たいなと思ったら映画に行ける。
美味しいものが食べたくなったら、そのあたりのお店にふらっと入ってお金を遣える。
そんな生活。
でも、なんだか飽きてきたりする。
それでも、それは誰かにとって理想の生活だった。
とにかく羨ましい、言われる。
なかなか想像できなくなってくるこの事実。裏を返せば一人で居ることを選択している人のプラスの部分で、マイナスの部分は孤独である、なんて言われてしまう部分。
きっとこれに飽きて、孤独で居るのが嫌になって、もしくはそんなことを考えるまでもなく、人は誰かといるようになるのだろうけれど。
気付いたら時間が経っている。本を読んで。また今日も、明日も。