諦めのススメ
目的
組織において他人に邪魔された場合の諦め方を理解する
「邪魔をしてくる人」に消耗しない
会社など組織で物事を進める際、複数の役職や部署に承認や了解をとることがあります。
その際、驚くほど話が通じず、時には頭ごなしに否定されて「こいつは邪魔をしたいのか!?」と頭に来ることがあります。
結論的にいうとこういう人と当たってしまったら「『無闇に』、つっかからず、反論せず、感情的にならず、やり過ごしましょう。」
今回はなぜこのようなことが起こるのか、私なりの見切りの付け方(諦め方)を書きたいと思います。
皆、人生経験という色眼鏡を持っている
まず人は皆違う人生を歩んできて、違う経験をして、違う価値観を持っています。
どれが正しいということはありません。
ただ違うだけ、この当たり前のことを理解してください。
思考や価値観は経験によって形作られます。
奨学金で苦労した人は借金、借入に対して拒否感を覚えるでしょう。
これは現金を重視して安定的な生活、経営を行いますが、資金を借りてまでチャレンジはしないかもしれません。
他人からの感謝を成功体験として持つ人は感謝されることを追い求めるでしょう。
これは顧客主義、利他的にもなりますが、身内や自分をないがしろにするかもしれません。
他人に利用されてばかり(ギブアンドテイクのギブばかり)と感じている人は他人に身構えた姿勢をとり、否定的に話を聞くかもしれません。
他人に甘やかされてばかりの人(他人からギブされてばかりの人)はそれが当たり前になり、自分で考えることをしたがらない、他人に「正解」を求めるかもしれません。
そして大切なことは「これまでの経験を、その人がどう感じてきて、何が残っているか」です。
他人から見て、華々しく、ものすごく良い経験をしたと思っても、本人は辛い思い出ばかり残っているかもしれません。
周りががんばったおかげで、自分はなにもしていなかったかもしれません。
他人を変えるのは無理、ではどうする?
こういった思考の方向性やクセは、数十年かけて作られたものですから、本人ですら変えることは困難です。まして他人は変えることはほぼできません。
ですので、もしどうしても考え方が相入れない人がいたら、
①すぐ反応しない(一喜一憂しない)
②一歩引いて、視点・思考・評価方法の違いを分析する
③違いが埋められるか考える
④埋められるならばその方法を考える
⑤埋められないならば相手に従うか、さらに他の人の権力を利用する
組織は権力次第、権力側に立てないなら諦めることを考える
組織において、自分の思うようにいくかどうかは権力構造によります。
もし自分のやりたいことを実現するだけの権力が利用できないならば、大人しく諦めてください。
組織は権力にたてつく人を評価しません。
反権力的な姿勢を全否定するわけではありませんが、ずっとあつれきを抱えていては自分も周りも擦り切れてしまいます。
「今は時期ではない」と諦めることも重要です。
そしておかしいと思う人、価値観、考え方が権力を与えられ続けるようであれば、思い切ってその組織を抜けてください。
そのまま残り続けても、あなたが幸せになる確率は低いでしょう。
ですので、組織に入る際には、価値観や考え方を重視してください。
価値観とは喜怒哀楽
哲学的な話は無視して、価値観とは何かを私なりに説明するならば、喜怒哀楽が湧き上がる場面・物事です。
なにを楽しい、悲しい、不愉快に感じるか、たまに自分の内面を振り返ってみてください。
10代、20代と歳を経るごとに、価値観は変わっていることに気づくかもしれません。