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今度したい質問7選

昨日読んだこの本。

『パワー・クエスチョン』。
読みながら、いくつも付箋を貼った。あの子に、あの人に、この質問をしてみたいな。そんなふうにいくつもの顔を思い浮かべながら。

忘れないように、ここにメモをしておこう。

ミッションはすべてである。
これはミッションや目標の実現に役立ちますか?

本筋からずれてない?
その場の感情で判断していない?
そう待ったをかけて軌道修正をする質問。ミッションや目標に立ち返るための質問。

これが効果を発揮するためには、当然ミッションや目標が明確に共有されていないといけないんだけど…。これは会議で使えそう。

最初からやり直してもかまいませんか?

どんなに気をつけていても、間違えるときはある。
慢心かもしれないし、勝負に出た結果かもしれないけれど、やってしまった失敗は、あとはもういかにリカバリーするかに尽きる。その一つの方法として、一回全部仕切り直しちゃうという荒技。
間違えてしまったので、最初からやり直してもいいですか?

ピンと張り詰めた空気が一瞬ゆるんで、もう一度チャンスをもらえたなら。ピンチをチャンスに変える、失敗は成功のもとってわけだ。

生きる「理由」がある人は、たいていの「生き方」に耐えられる。

これはニーチェの言葉だそう。ニーチェ、いいこと言うな。

すっと腑に落ちたと同時に、浮かんだ顔がある。生きる意味がわからない、そう言っていたあの子。わたしなりの生きる意味を力説してみたけれど、たぶん届いていない。誰かの生きる意味じゃ、それこそ意味がないのだ。
独り立ちしていく日までの短い期間でわたしがあの子に望むことは、生きる理由を見つけることだと気がついた。
生きる理由がある人は、たいていの生き方に耐えられる。あなたの生きる理由は何ですか?

これまででいちばん幸せだった日はいつですか?

この質問を使うときは、「相手に対する理解を深めて、より強い絆をつくりたいとき。相手の人格を形成することになった重要な出来事を理解したいとき」とあった。
真っ先に頭に浮かんだあの子は、まだ1か月の付き合い。大人への警戒心と、慣れない環境での緊張ですごく固さがあって、それをどうやって解きほぐしていけるか手探りの真っ最中。
表面的なやりとりに終始して、深いところに全然触れられていない上滑り感。いまこそまさに、この質問を使うときだ。

これまでで、いちばん幸せだった日はいつですか?
わたしの知らないあの子の体験に、触れられるといいな。あの子の声を聞きたいな。

あなたの計画を話してくれませんか?

これまでのnoteでも何度か書いてきたけれど、わたしは子どもたちの生活の場で仕事をしている。わたしの仕事は、子どもたち一人ひとりの自立支援計画に基づいて進んでいく。
つまり、わたしのなかに計画はもうあるわけだ。

子どもの意向も踏まえた上での計画だけど、子どもがわたしと同じだけ計画を意識して生活しいているわけじゃない。わたしの仕事は計画の上にあるけれど、子どもにとっては計画以前に生活がある。だって、これはあくまでも「支援」の計画であって、「生活」の計画ではないのだ。
うまく伝えられているか自信がないけど、生活が計画に乗っ取られてはいけないし、そのすり合わせをしていくのがわたしの仕事だとも思う。

だから、その「支援」の計画を一方的に押しつけてしまってはいけない。その前に、子どもの側の考えを聞くのだ。あなたの計画を話してくれませんか?
自分の意見を述べる前に、相手の意図や優先事項を理解するために。すり合わせをするためには、相手の立場を理解していなければ始まらない。

彼らにもっと何をしてもらいたいですか?

翻訳本なので、なんだかちょっとしっくりこない感じはあるのだけど。
誰かが不満を訴えたとき、特定の人が批判の的になったとき、この質問をするのだという。これの何がいいかというと、ただの愚痴のオンパレードが、未来への建設的な思考へと切り替わるところだ。

嫌だったね、そうだよね。
そうやって共感を示すことは大事だけど、なんとなくモヤッとして終わることが多い。「でもさ」って言いたくなるのだ。あなただってこうしたじゃないって非難の一つや二つしたくなる。
その代わりに。
その人にどうしてほしいと思っているの?
これからどうなっていきたい?
未来を一緒に考える。そのためにできることを探す。それって、大きな一歩だと思うのだ。

今日が最高の日になるような出来事がありましたか?

一日の最後に、楽しい思い出を共有するための質問。
「今日は何したの?」とか「幼稚園/学校楽しかった?」とかの陳腐な質問の無意味さを痛感する日々だ。「別に」とか「うん」とか「忘れた」とか、毒にも薬にもならないやりとりをして終わる虚しさ。

今日、どんな最高の一日だった?
どんな最高な出来事があった?

わくわくするような質問をしたい。最高ばかりの一日じゃないかもしれないけど、それはそれでいい。質問から何かが始まること、それが大事なのだ。



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