来週の読書リスト
① 『さかしま』
J.K.ユイスマンス 著 / 澁澤龍彦 訳
『フランス文学は役に立つ!』で紹介されていて気になった小説。オタクの先駆けを描いた小説であるという紹介文だった。
『さかしま』主人公のデ・ゼサントは三つの「オタクの究極の姿」を示しているのだという。すなわち、「自然より人工」「自分」「幼児性」である。
他人がつくった人工的なモノのなかから自分の気に入ったモノだけを選ぶという消費芸術家的側面と、その生活を自らの労働によってではなく親の遺産に依存することで成り立たせているという幼児性……舞台はフランスだが、まるで現代日本を象徴するかのような小説。
② 『雨・赤毛』
サマセット・モーム 著 / 中野好夫 訳
久々に、モームを読む。『ジゴロとジゴレット』に続いて、モームの短編集は二作目。夏目漱石のときも辻村深月のときもそうだったけど、一人の作家が生み出した作品を片っ端から読んでみたいという衝動がわたしのなかにはあるようだ。
たぶん、そうすることで知りたいのだ。作品の向こうにいる作家という人間を。知って、つながっていたいのだ。一方的な関係と知りながらも。
③ 『海をあげる』
上間陽子 著
この前に『言葉を失ったあとで』を読了して以来、絶対読むと決めていた。
上間さんが出会った女性たちの声に、耳を傾けなければいけないと。そうしてちゃんと、世界を見なくちゃいけないと。
以下は、毎日少しずつ読んでいる本。変わり映えしなくてつまらないので、新しい本を加えてみた。が、読んでない。
・『世界標準の経営理論』
入山章栄 著
#思考の練習帖 でせっせと学びを整理しているこの本。たぶん全部読破することはないだろうけれど、気になるところをつまみ食いしていくつもり。
びっくりするほど分厚いけれど、文章はやさしめ。いろいろな考え方を知るきっかけとして有効な一冊だと思う。
・『人生を狂わす名著50』
三宅香帆 著 / 今日マチ子 絵
この本を読んでいると、次から次へと読みたい本が増えてしまうので今は読み進めるのを自粛中。読みたい!の熱の冷めないうちに読み始めたいから。
今の進捗状況は、23/50。
・『〈責任〉の生成ー中動態と当事者研究』
國分功一郎、熊谷晋一郎 著
「中動態」は、わたしの仕事のひとつのキーワードだ。忘れちゃいけないから、『中動態の世界』は二度読んだ。でも時間が経つとまた曖昧になってしまう。
だから今度は、こっちを読んでみることにした。少しずつ、じっくりと。