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来週の読書リスト
前回からカポーティが1冊減って1冊増えた。
①『誕生日の子どもたち』←NEW
トルーマン・カポーティ 著 / 村上春樹 訳
短編集でありながら、カポーティのイノセンスへの執着と傷が見える、美しい小説たち。『無頭の鷹』が好き。
『ティファニーで朝食を』を読み終えたので、今度はこちら。短編って好き。長編のように深く潜らないかわりに、どこまでも遠くに行けるような。つまり、多くの情報が語られない分、読者側に想像の余地がたくさん与えられているわけで。そういう楽しみ方ができるのは短編の醍醐味だなと。
②『春にして君を離れ』
アガサ・クリスティー 著 / 中村妙子 訳
ミステリーがめちゃくちゃ好きというわけではないので、アガサ・クリスティーは未読。『人生を狂わす名著50』で紹介されていたのがミステリー小説だったらもしかしたら読まなかったかもしれない。でも違った。「ミステリの女王」が書いた、別のペンネームを使ってでも書きたかった物語だという。
自分にとっての正しさは、イコール誰かにとっての正しさなわけじゃないから。相手の正しさにきちんと耳を澄まして、そのうえで自分の想いを伝えるべきだった。
それはもしかすると、「知性」と呼ばれるものなのかもしれません。自分の正しさを振り返って吟味しようとする、知性。
『春にして君を離れ』は、そんな知性がなかった場合の正しさを、かくも残酷かつ哀しく描いた物語なんだーー鈍い痛みを覚えつつも、そんなふうに私は考えたりするのです。
これは楽しみだけどまだ読み始められていない。
③『存在の耐えられない軽さ』
ミラン・クンデラ 著 / 千葉栄一 訳
昨日から読み始めたところ。初っ端から主人公トマーシュの煮え切らない態度とか詰めの甘さとかに全然共感できなくて、ちょっと苛立っている。恋人のテレザもテレザで、甘やかさないでもっとビシッと言ってやればいいのにと思ったりする。
でもお互い惚れた弱みでなあなあにしてしまうのが恋愛なんだろうな、とも思うけど。もしかして恋愛小説読むの向いてないのかな。
だんだん面白くなってきた。
トマーシュサイド、テレザサイド…と来て、初登場のフランツを経てサビナサイドがはじまったところ。トマーシュにもテレザにもイライラしちゃうわたしとしてはサビナに期待をしたいところだけど、サビナの芸術的(?)、あるいは哲学的(?)感覚についていけるか自信がない。
でもこの調子で物語(というのか思考?)が続いていくのは面白い。5日までに図書館に返却しなくてはいけなくて、次の予約も入っているようなので最優先で読む。
▼これまでの読書リスト
以下は、少しずつ少しずつ読む予定の本。
・『人生を狂わす名著50』
三宅香帆 著 / 今日マチ子 絵
ここの本ばっかり最近は読んでいる。
こういうふうに出会わなければきっと一生手に取らなかっただろう本を、こうして読んでいる自分ににんまりする。