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わたしの3冊
選ぶってワクワクする。
無数の本の海の中から選ぶのも楽しいけれど、選び抜かれた20冊から3冊だけを選ぶ(あるいはお任せにして選ばなくてもいい)のはなんとなく気合が入る。
わたしがマンスリーサポーターをしているPIECESは、子どもの孤立という社会課題に取り組むNPOだ。
子どもたちが孤立せず、優しいつながりが溢れる未来をめざして、優しくつながる市民性を社会のなかに育んでいくための取り組みをしている。
そんなPIECESが「いまと未来の子どもたちが自由に生きられる社会をつくるプロジェクト soeru」とコラボしたのが、このand books issuesという企画。
👇詳細はこちら!
「and books issues(アンドブックスイシューズ)」は、 テーマに沿って0歳〜大人までを対象に選書された15冊程度の本の中から自分のほしい本を選ぶ事ができ、 選んだ3冊が手元に届く、新しい本との出会をつくる企画です。
テーマは子どもの権利。
絵本から専門書まで幅広く揃っていて、どれも興味深い。いくつかはすでに持っていたり読んだことのあったりする本だったけれど、多くが初めて出会う本だった。
ふた晩かけて、真剣に悩んだ。
2023年10月26日(木)〜11月30日(水)が予約販売期間で、12月7日以降に発送予定とのこと。まだ1か月あるので、気になる方はぜひ覗いてみてほしい。
12月に本が届くまでの楽しみのお裾分けとして、わたしが悩み抜いて選んだ3冊を紹介しておこう。
はやくはやくっていわないで
作・益田ミリ 絵・平澤一平
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マイペースに進む主人公の船が、せかされたり、比べられたりして、気持ちが揺れる様子が表された絵本です。子どもには子どものペースがあること、ゆっくりしたいときもあること、それは大人もみんな同じこと。そんな大事なことを思い出させてくれる、0歳から100歳までの全ての世代を対象とした絵本です。せりふのひとつひとつは子どもの声であり、自分の声でもあるはずです。ぜひ声に出して読んでみてください。平澤一平さんのなんとも言えない可愛らしい絵とともに繰り広げられる、暖かな感動を味わってみませんか。
届いたら、ベビーと一緒に読みたい。はやくはやくって言いたくなる日がこれから毎日のように訪れると思うけれど、そんな日にふと読み返して冷静になりたい。
みえるとかみえないとか
作・ヨシタケシンスケ そうだん・伊藤亜紗
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宇宙飛行士のぼくがいろんな惑星で出会った、自分とは違った体の特徴を持ったいろんな人と出会うことを通して、「違い」や「同じ」について考える絵本です。後ろにも目があるひとたちの惑星では、前しか見えない僕は気を使われてなんだか変な気持ちになったり。その他にも空を飛べるひと、あしのながーいひと、生まれつき目の見えない人と出会い、それぞれの世界の感じ方などを知っていきます。色んな人がいて、それぞれ違うけれど、その違いを面白がっていこう。そんな現代の私達が大切にしたいメッセージを伝えてくれる絵本です。
前から知っていたけど、読んだことがなかった。ヨシタケシンスケに外れはないが、その上「そうだん」役に伊藤亜紗!
伊藤亜紗といえばわたしの愛読書『どもる体』の著者である。
色んな人がいて、それぞれ違うけれど、その違いを面白がっていこう。
ベビーにも、そんなふうに世の中を見られる人であってほしいと願う。
てんじつき さわるえほん こぐまちゃんとどうぶつえん
作・わかやまけん、もりひさし、わだよしおみ
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こぐまちゃんシリーズが、点字で読める!
点字ユーザーじゃないけど、ベビーと一緒に繰り返し読んだらわかるようになるかな? 点字が家にあるって素敵だなと思ってこれにした。
結果的に3冊すべて絵本になったのは、産後2週間足らずの今のわたしの頭の中がベビー一色というのも間違いなくあるが、本棚のキャパシティが限界を迎えつつあるなかで、敢えて所有したいかどうかが判断の軸になっていると思う。読んでみたいだけの本なら図書館で借りればいいわけで。手元に置いて繰り返し読みたいと思える本に3冊も出会えたことに、幸せを感じる。
and books issues、ありがとう!