見出し画像

育休4週目の感想

ベビー氏、朝から快便すぎてオムツを替えまくっている。何度も起きるチャンスがあったのに、猛烈な眠気に襲われて今なお布団の中にいるわたし。寒の内だからしょうがないよね。

切り傷の謎

生傷が絶えない。
ふとしたときにどこかしらの指がヒリッと痛くて、見たら切り傷ができている。短いけれどパクッと皮が開いていて、乾いた血がついていることもある。

紙でシャッとやっちゃったときの感じ。だが時差がある。すぐ気づかないものだろうか。
乾燥のせいかな、ハンドクリームしっかり塗ろう……そう思いながらベビーのペラッペラな爪を見る。もしや。

確証はないけれど、そんな気がする。
ベビーの爪はとても薄い。わたしの爪は硬くて厚みがあるので同じ爪とはにわかに信じられないくらい、ベビーのそれは薄くて柔らかい。
だけどそれが勢いよく肌を掠めるとしたら、攻撃力はかなりのものだ。
傷は指の側面にできる。記憶にある限りぜんぶ右手。一度は同じ指に二本、平行にできたことがあった。恐るべし。

だからせっせと爪を切る。
寝ているときに切ろうとすると起こしてしまうので、最近は専ら授乳中に切る。飲むことに集中していて意外と気づかれない。角度がたまに難しいけど。

うにー!

ベビーはいろんな声で泣くから面白い。
何か気に入らないことがあったときに、顔をキュッとして「うにー!」って言うのがめちゃくちゃかわいい。
一瞬のことで、録画とか録音とかをして記録できないことが惜しまれる。
他にも「うんげー!」とか。

ウサギパペット

出産のお祝いにいただいたウサギのパペットがある。いただいたのはまだ新生児の頃だったから、ベビーがなんにも反応しなくてしまいこんでいた。
それを久々に出してきて顔の前で動かして見せると、しっかり追視する。なんならちょっと笑う。反応があるって楽しい!

キャラクターものではなかったので、名前をつけてあげることにした。おそらくノウサギで、どちらかというと米国より英国っぽい雰囲気だと思ったので、英国風の名前を考えてみた。が、ひとつも思い浮かばない。イギリス行ったことないしな。
顔をまじまじと観察していたら、『おやすみロジャー』の絵本を思い出した。眠れないウサギの子が主人公の、読めば絶対眠れる絵本である。たしかこんな顔だった気がする。

そういうわけで勝手にロジャーと名付けた。
あとで調べたらオリジナルのロジャーはイメージよりも結構くたびれた風貌だった。眠れない設定だからしょうがないか。
たぶん、わたしがイメージしていたのは『どんなにきみがすきだかあててごらん』の方だった。二匹の仲良しウサギが主人公で、お互いが「ぼくの方がきみのことが大好き!」と主張し合う癒し系絵本である。名前はチビウサギとデカウサギ。うん、ロジャーにしておいてよかった。

ライチュウみたいな寝顔

ベビーのふくふくした寝顔が何かに似ているなあとずっと思っていた。
ある晩いつものようにポケモンスリープを立ち上げて「ねむる」を押したら、思わずアッと声が出た。

そうそう、これだわ。

顔が変わってきている

写真共有アプリ「みてね」に日々のベビーの写真をアップしている。遠方の母が逐一チェックして、LINEで感想を送ってくる。
昨日は「顔変わってきてるね」だった。

言われてみれば、たしかに。
「みてね」を遡ると、今よりも丸い顔のベビーがいた。今はどちらかというと四角い。
生まれたての頃は輪郭が丸いけど肉はついていなくて、目が相対的に大きい。エイリアンっぽい。
今は輪郭は四角だけどぷくぷく。ザ・赤ちゃんって感じがする。
色も赤黒かったのが白く明るくなった。

でも変わらないところもある。
眉間の皺。皺が寄ったところにできるぷくっとした膨らみに意思を感じる。それはもう、生まれたその日からおんなじだ。

写真を見返していたらまた、産まれてきた瞬間のえもいわれぬ感慨とか、入院中の独特の時の流れとかが鮮明に甦ってきた。こうやって何度も立ち返ってきて、また一緒に歩んでいくんだな。

他人の自我を見て

年末年始すっかり引きこもり生活だったので、ずいぶん久しぶりにちょっと遠出(駅の反対側まで)した。
子連れがたくさん通るスポットがあるので、ベビーより年上のちびっ子たちと何人もすれ違う。

お母さんに「えらいね」と声を掛けられた三歳ぐらいの女の子が、「えらいねじゃないよ」と反発する。わたしが通り過ぎた後も、うしろでもう一度「えらいねじゃない」と念押しするのが聞こえた。
なんとなくだけど、彼女の言わんとするところがわかる気がした。
「えらいね」と言われたその行為は、お母さんの期待に応えるために取ったんじゃない。わたしがそうしたいから、そうした方がいいと自分で判断したから取ったんだ。あなたの指図は受けない。そんな強い自我を感じた。

抱っこ紐の中のベビーは、わたしが立ち止まるとぐずる。時々足を振り回して体を持ち上げようとする。この人にも、自我はしっかりある。
わたしが抱っこで運んでいるのは重たいぬいぐるみではなく、ニンゲンだ。

大人からの褒め言葉を突っぱねた女の子は、ベビーの未来の姿かもしれない。かっこいいな。

▼先週の感想

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?