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サポート事例の最終チェック

外来がん治療認定薬剤師(APACC)のサポート事例を提出する前に、うっかりミスがないか再度確認していきましょう。査読者はあなたのことを知りません。文字が、文章がすべての印象になることを意識して仕上げていきましょう。


JASPO公式情報を再度確認しよう

APACC新規申請ページにある資料は必ず目を通しましょう。
とくに、事前確認資料の以下2つの確認は必須です。

がん患者への薬学的介入実績の要約の書き方
認定試験に関するQ&A

SNSでもここに記載されている質問が多くて、ちゃんと見ていないんだなぁと感じています。ここに記載していることを守れていないということは、指示された内容を確認できない人と自ら公言してしまうようなもの。残念な印象を持たれないように、ちゃんと確認しましょう。
ちなみに、大きな変更はないようですが毎年更新されるため、申請前には必ず最新のものを閲覧してくださいね。

ミスの多いポイントを再チェック

Stage、TNM、転移巣等

この欄に乳癌の閉経前後、病理の情報(ホルモン受容体、HER2等)などを記載している方がいますが、このような情報は本文に記載するようにQ&Aで回答されていますのでご注意ください。そのほか、遺伝子変異情報などもやはり本文に記載したほうがよいと思います。

薬物療法レジメン

公式の書き方資料に以下のように記載されています。
治療内容には、化学療法の場合、レジメン名を記載し、レジメンを構成する抗がん薬の名称と単位を含 めた標準用量を( )に記載してください。
レジメン名しか記載がなかったり、標準用量ではなく患者固有の投与量を記載してしまっていないか再度確認しましょう。

また、投与量の単位にもご注意ください。
㎡とkgを記載ミスしてませんか?
内服薬の1回量と1日量の記載ミスはないですか?

書籍と照合しながら確認していきましょう。

薬学的介入内容の要約

必要事項がもれていないか再チェックしましょう。記載がないと100%NGというわけではないのかもしれませんが、記載が望ましいと思われます。例えば、以下のような項目です。

治療方針の決定に関わる情報
・遺伝子変異情報(EGFR-TKI使用時のEGFR遺伝子変異など)
・乳がんの閉経前後、ホルモン受容体やHER2情報
・肺がんは小細胞肺がんなのか、非小細胞肺がんなのか
・イリノテカン使用時のUGT1A1遺伝子多型の情報

余力があれば+αのチェックを

私は10例通して使用している単語がバラバラになっていないか注意して見直しました。統一感があったほうがきちんとした印象になると感じたためです。具体的には以下のような単語です。

・コースなのか、クールなのか
・トレーシングレポートなのか、服薬情報提供書なのか
・服薬フォローアップなのか、テレフォンフォローなのか

まとめ

事例を記載しているときは仕上げることでいっぱいいっぱいかもしれません。ですが、その事例は患者さんが私たちを信頼して相談してくれたからこそのものなので、大切に仕上げてほしいなと思っています。
また、審査してくださる先生方は先駆者であり、私たちが進みたいと思える道を切り開いてきてくださった方々です。だからこそ、些末なことかもしれませんが、失礼のないように細部まで意識して修正していきました。
仕上げはしんどいですし不安も大きいと思いますが、みなさんの思いが審査してくださる方へ届くことを願っています。

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