見出し画像

箸もまた始和に夢をみる

新年のお箸を買いました
両口のあるやなぎ箸の袋に名前を書きました
一膳は海山と書き取り箸として使います
三日もすればお箸の先はうすいひしお色になって
水分をふんわり含み少ししなうのです

お煮しめの蓮根を口に運びました
梅柄のかまぼこもお頭のついた海老も
お箸はすっかりおせちと馴染んだようで
先のほうがささくれ立ってきた三日目に
箸袋に戻しこゝろを込めて半紙に包むのです

昨年は古くなり新しい年になりました
その新しい年も一年後には古くなって
「懐かしいわね」とか交わしながら
過去を振り返っては夢をみます
誰もがひとつ歳を重ねてそう言うのです


  *****


 「今年もお世話になります、お箸さま」

寒波でとても寒いお正月になりましたが
ふるさとで、いつもの場所でどなたも
よい新年を迎えられたでしょうか。
わたしはというと、元旦に思わぬ来客があり
思わぬお年玉をいただいて
今年はなんだかいけるかもとか思ったり。


いつものように、好きなことを綴りながら
こちらに訪れてくださる皆さまの明日の道に
やさしいきもちという花を咲かせられるような
そんなお部屋であれたらと思います。
ずうずうしくも
どうか夢で終わりませんように。


いいなと思ったら応援しよう!