失恋話⑦
彼も私も結婚前提に付き合うということはしっかりと認識していたと思う。
お互い子どもも欲しかった。
2-3年付き合ってからと言われたけれど、やや中距離だったので時間やお金が勿体無いと感じた。
今となれば、同棲しなかったから別れるのが楽だったとは思う。けれど、2人の関係を発展させるとなった時に、動くのは自分だった。
待っていてはいけないと思っていたけれど、それにしても、動かない彼に少し苛立った。不安だった。本当に結婚を意識してくれているのだろうか?将来のことを考えてくれているのだろうか。
私は彼と付き合って、赤ん坊ができた気分にだんだんとなってしまった。
部屋の掃除
食事管理
デートの予定
睡眠管理
挙げたらキリがないが、彼の生活の基盤を管理するのが私の役割になっていった。
そうすると、ますます将来の不安が大きくなる。もしも、結婚したとして、子どもができたら、
彼は子どものことをやってくれるだろうか。私の手は2つしかなく、きっとその手は子どもに使ってしまうと思う。そしたら、彼は私が変わってしまったというのではないかと思った。
もしも、私が先にいなくなってしまったとして、
彼と私の子どもを彼に預けられるだろうか。
そうした不安に私は押しつぶされてしまった。
彼のことは好きだったし、今も好きだけれど。
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