三十路の上海留学17日目
9月25日(水)留学17日目
水曜日なので、この日は午前中だけ授業があって、午後はオフ。
本科生で、日本人国籍だけどずっと中国在住で留学生寮に住んでいる友達と18時~お互いの語学学習予定なので、河西食堂でさっさと昼ご飯を済ませて寮に戻り、いそいそと洗濯をする。
最近サボりがちの床磨きもした。部屋の室内は相変わらずザラザラな上に、一人部屋にしてはまあまあ悪くない面積なのでクイックルワイパー(もどき)を1回に3枚消費する。あーまた淘宝で買わねば。
洗濯は洗濯+乾燥で7元(155円くらい)、ファミマで最安8.8元(195円くらい)で生活できる世界線に今わたしはいるので、なんか少し高く感じてしまう。
そこで、いままで2日に1回回していた洗濯機の回数をどれだけ減らせるか試してみようと洗濯物を4日分溜めてみたのだが、洗濯機を2回、乾燥機を2回回す羽目になった。
なるほどね、2日分が限界ってことね。
わたしは数学は出来ないが算数はできるので理解した。
18時、相変わらず定刻には来ないが、いつかは来るので宿題をして待つ。
3分遅れくらいで彼女は来た。
はじめは、毎日やっている日記について、お互いに「これは口頭で説明がいるな」というものを互いに教えあった。
だいたい一時間くらい。
私は连续,持续,陆续,继续の違い、といった教科書にも出てきそうな内容の質問が主だが、彼女の日本語レベルはすでに字幕なしで日本語の映画を干渉できるレベルなので、「養うと育てるの違いってなに?」「愛人のことは養うって言うけど、それって『パパ活女子を養う』とかにも使えるの?ホストには使える?」と質問がめちゃくちゃ高度である。どこで覚えるのパパ活・・・。笑
その後、「ホスト相手は貢ぐ、かな・・・。でも色恋営業中で同棲してるホストなら養うって使うかも。貢ぐは下から上で、養うは上から下だから、プライベートと仕事で上下関係が逆転してる感じかな・・・」などと意味不明な持論も展開した。
彼女は納得していた。色恋営業の話は興味津々で聞いてくれた。
彼女はめちゃくちゃアイディアマンなので、それらが終わったあと、「実際のシチュエーションを想定して、役を決めてそれを演じてみない?!」と提案してくる。
「じゃあ医者と患者やろう」といって実際にやった。
私は腹痛を訴える患者役を中国語で演じて、彼女は歯医者にいった想定で日本語の患者を演じた。
彼女に「なんで腹痛設定なの?」と言われ、「現時点ではめちゃくちゃ上海のご飯は身体に合ってるけど、今後身体に合わないものを食べるかもしれないから」というと、
彼女から「あー、そうだよね!私の同室の日本人は、9月に上海来てから食堂の麻辣香锅で二回食あたりしてる!」と笑顔で言っていた。
日本の食堂で食あたりが出たらニュースになりそうなもんだが、めっちゃ緩い(笑)。
後日、別の日本人の友達にこの話をしたら、「私の友達もご飯合わなくて病院行ったらしいけど、お医者さんから『日本人は胃腸弱いからねー』って笑って帰されたって」と教えてもらった。
日本人イズデリケート。
その後、またまたアイディアマンの彼女が「ウミガメのスープ(水平思考クイズ。少ない情報の問題文を出され、その後回答者はイエスかノーで答えられる質問のみをし、その真相を回答する)やろう!」と言われ、彼女が中国語で出した問題に私が中国語で質問する・私が日本語で出した質問に彼女が日本語で質問する、という形でゲームをした。
そのなかで「日本も中国も『未亡人』という言葉が共通している」「日本も中国も『未亡人』というとちょっとエロい響きを持つ」という要らん知識も身に付けた。助かる。
そんなこんなで話し始めてから3時間、9時を過ぎたところでお開きになった。
彼女は「これから24ページ宿題やらなきゃ」と言っていて、「付き合わせて申し訳ない」と謝ったが、「留学生だから中国語の授業を受けなきゃいけないけど、私にとっては母語だからめっちゃ簡単だから大丈夫。でも絶対に満点取りたいからちゃんとやるの」と言っていて感心する。
上海に留学して以降、本当に回りが勤勉な生徒だらけでめちゃくちゃ楽しい。
私は翌日の听力の単語をチラリと確認だけして、勤勉な彼女を残してさっさと自室で寝てしまったが(笑)。