見出し画像

誰かのために、に思いを馳せる

6月14日は世界献血の日(World Blood Donor Day)でした。献血の重要性を広く認識し、献血者に感謝の意を表すために設けられた日です。私は、駅の構内に貼られていた啓発ポスターでこの日を知りました。

あなたはこれまで献血をしたことがありますか?
私は献血カードを学生時代に作り、これまで何回か参加してきました。献血会場で参加したこともあれば、車内で受けたことあります。

その経験を基に、今回は献血について見ていきたいと思います。

海外における献血の状況は国や地域によって異なりますが、いくつかの主要な違いと共通点があります。

よく街中でO型が不足、ご協力お願いします、といったプラカードを持った協力の呼びかけを見かけることがありますよね。
日本の献血率は比較的高いほうですが、高齢化社会の影響で献血者の平均年齢が上昇しているようです。若年層は献血に対する意識が低いように思います。

一方で多くの欧米諸国では、献血率が高く、若年層の参加も活発。その背景には、献血の意義を教える教育があるように思います。

どれくらいの頻度で献血ができるのか?
ですが、日本では男性が年に3回、女性が年に2回まで献血可能。400mLの献血や成分献血が一般的です。私は500mLと成分献血で参加しました。 

アメリカやヨーロッパ諸国では、献血の頻度は国によるものの、男性が年に6回、女性が年に4回献血できる場合があるようです。日本よりも多いですね。
特に成分献血が普及しています。

日本では献血という行為は基本的にボランティア精神に基づいた献血とみなされ、無料の軽食や飲み物の提供を受けることができます。
アメリカなど一部の国では、献血者に対して金銭的な報酬を提供することがあるようです。その他の国でも、映画チケットやギフトカードなどのインセンティブを提供することが一般的なようで、日本との違いを感じます。

もし献血に参加したい場合には、まず自分の体重を知る必要があります。

200mL献血では、男性および女性はどちらも体重が40kg以上であることが必要。
400mL献血では、男性は体重が50kg以上、女性は体重が40kg以上であることが必要。

成分献血(血漿や血小板献血)の場合も、体重に関する基準が設けられています。私は過去に50キロ満たず、血小板献血であれば可能ということで、成分献血に参加しました。それでも途中血圧が低下し、ふらつきが見られたことがあったので、慎重に検討することが必要だと思います。

さらに直近だと、参加したくても時間が足りず無理であることを伝えた時、次回参加時に特典の受けられるチケットをもらえたり、啓発理解のパンフレットをもらえたりしました。

献血をしたいという思いで会場まで足を運ぶ、ということをした意義だけでも、十分意味を持てる行為だと思います。

ただここで私には疑問が浮かびます。

海外の人たちの中には自分の血液型を知らない人がとても多いのです。
その中で、献血に参加しようという意識はどう喚起されるのでしょうか?

海外の一部の国では、血液型が日常生活や個人識別において重要視されていないということが背景にあるようです。日本では血液型が性格や相性に関連付けられることが一般的ですが、他の国ではそのような文化的背景がないため、血液型自体を知る機会が少ないことが挙げられます。

その状態でも献血に参加は可能なのです。

献血前に血液型を知らなくても、血液センターでは献血された血液の検査を行い、血液型や感染症の有無を確認するからです。
検査が完了した血液は適切に分類され、医療施設に供給されます。自分の血液型を知らずとも、血液センターが適切に血液を検査し管理することで、安全かつ効果的な献血システムが維持されている訳です。


提供された血液はどれくらい有効か?
これも私が抱いた疑問でした。

全血(Whole Blood)の場合の保存期間は21〜35日、赤血球製剤(Red Blood Cells)の場合には保存期間は42日と短いという厳しい現実があります。
血小板製剤(Platelets)に至っては保存期間はわずか5日です。

それ故に常時献血活動を安定させる必要がある訳ですね。

提供された血液は、さまざまな状況で多くの人々を救うことになります。

例えば、大量出血を伴う手術やなどで血液が必要となる場合や、化学療法を受けているがん患者は、治療の副作用で血液細胞が減少するため、赤血球や血小板の輸血が必要となります。

また交通事故や大けがを負った場合には、大量の輸血が必要で、出産中や出産後に大量出血が起こる際には母体の命を救うために輸血が必要な場合もあります。

さらに、慢性病による貧血や重症の貧血患者は、赤血球輸血が必要な場合がみられています。

このような学びが早い段階から教育の中で取り込まれていくと、若い世代にも献血の大切さが喚起されていくように思います。

今日の献血が誰かの命を救うことになる。

来年の6/14にはもっと理解と啓発が進んでいることを願いながら。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?