10年ぶりに再燃したジャンルで出した本の装丁
2024年1月、学生時代にドハマりしていたジャンルに10年ぶりに再燃しました。
今年原作に何か動きがあったわけではなく、「そういえば好きだったんだよなあ…」とふとアニメを見直したら火が点いていました。天啓的な何か。
大人になった私は原作をすぐ買い直せるし、当時手の届かなかったBlu-rayも買えるし、同人誌も書くようになり……。
ROM専だったカップリングに同じようにハマり直し、初めて二人の小説を書きました。二週間に一本のペースで書いていたら夏には九万字分の短編集が出来上がってました。自分でも怖いくらいの勢いです。
そして、私は同人誌の特殊装丁が好きです。
これだけの文字数があれば一度もやったことのない夢のカバー付き文庫本が作れるし、たくさん刷らないのであれば特殊加工を盛りに盛っても覚悟できる程度の出費なのでは…?と思い付きました。
という訳で、私の大好きな印刷所であるSTARBOOKS様で特殊加工をいっぱい盛った本を作りました。
これです。
STARBOOKS様の印刷オプションのうち、特色以外の全て(たぶん)を盛り込んだ本です。
カバー
『闇酒場』と『水』をモチーフにしたカバーです。
憧れである背表紙にタイトルを入れる、を達成できて
満足です。
表紙デザインについてはデザイナーの方にこのイメージでお願いします!と言っただけで何もしてません。お洒落すぎてびっくりしました。
箔押しは過去にも色々利用した事があるので、今回は普段使わないような箔を使おう!がテーマです。
LUMAFIN箔はグロスPPと相性が悪いのでマットPP固定。
グロスPPの方が商業誌っぽい雰囲気になりそうですが、こっちもさらさらとした手触りでお気に入りです。
半透明箔であるLUMAFINの中でも青色は透けにくい色らしいのですが、窓の部分などは明るくなっていて透け具合が分かりやすいですね。もうちょっと薄い背景と合わせても面白いかもしれません。
ちなみにSTARBOOKSさんはカバーを巻いた状態で届けてくれるのでそれも有り難いです。
表紙
表紙は文庫本らしく、クラフト紙にシンプルめのデザインに。
PPはいらないかな…と思ったのですが、小口染めをするには必要なのでマットPPをかけています。
酒やジュースのイメージでオレンジ箔を。
PPの関係もありそうですが、ギラギラしすぎず、ワンポイントのマークに合うマットさがあります。
特殊加工・遊び紙
一人のイメージカラーが青なので、青で小口染め。
表紙やカバーは茶色寄りなのもあり、良い感じのコントラストになったと思います。
角丸加工は完全にノリというか、ここまでやるならやっちゃうか…!で入れた加工です。結果的に可愛らしさがあって良かった。勝手に本体?だけが角丸加工になると思っていたらカバーも丸くなっていて感動しました。
遊び紙(前)は、明るい話が多いのでポップさを足したいなと思って選びました。ソーダのようなデザインが可愛いです。
遊び紙(後)は、取り扱い開始の告知ポストを見て絶対に入れたい!!!とねじ込んだ遊び紙です。何故なら推しカプの片方が金髪だから。裏側がクラフト紙っぽい色味なのでこれも結果的になんか合ってる、という選択。
ノベルティ
余談ですが数年ぶりの同人誌にはしゃいでおり、ノベルティもSSポストカード、チェキ風イラストカード、栞の三種を作りました。
イラストカードは友人に絵をお願いしました。本を口実に推しカプを増やしてもらっている。
栞は本と同じ方にデザインしていただきました。
エンボスのざらっとした手触りが好きです。
まとめ
装丁を盛りに盛った本、どこを見てもギミックがある!という感じで何度眺めても楽しいです。
ただ、デメリットとしては不備のチェックがものすごく大変で……笑
小口染めの染まり具合も本によって違うので極力綺麗なものを選んで出しているのですが、そこからカバーの箔ヨシ!表紙の箔ヨシ!本文ヨシ!という感じでめちゃくちゃ色んな場所をチェックしなきゃいけないんですよね……。
これで何十も、百冊もあったらやってられないと思うので、色んな意味で今しかできない装丁だと思います。
でも次に短編集を出す時は推しカプのもう片方のイメージカラーで小口染めをしたい……!
特殊装丁まとめのnoteをよく眺めており、見よう見まねで文を書いてみました。
この記事も何かの参考になれば幸いです。