不登校の卒業式 vol.4
次男語録「未来の自分が決めるから」
数日前、
私仕事で不在。こどもだけの昼ごはん
「小松菜と卵と炒めて食べたら〜。
味付けは塩と胡椒でも、
味噌でもなんでもいいんじゃない。
何にする?」って
朝の流れる時間の中で
放った私の言葉に
返ってきた次男の言葉。
集中せずに適当に放った弓矢の矢が
まさかのど真ん中に迷いなく突き刺さったような爽快感と心地よい驚き。
未来の自分が決めるから
たかだか野菜の味付けだけの
小さな話なんだけど、
オマエナカナカカッコイイコト
ユウジャナイカ
「そうだよね。OK」
その時はそんなもんで会話終止符してみたけれど、この言葉は
不登校子育て母の心に相当な力を与えてくれました。
卒業式に向けて
卒業式の練習参加予定表をもらった時、
じっくり考えた後、思いもよらず
多くの日程を参加予定にした次男。
えっ!まじで!!!!
こんなにも行ってないのに
すごいじゃない!
できる限り、その意思に応えようと
仕事時間調整して送迎スタンバイ。
(基本、不登校だから一人で行かない。
また
バスが一日数本しか通ってない場所にあるから、送迎しないと行って帰って来れない)
しかし、
1日目参加したら
「もう行かない」
そうですか。わかりました。
(まぁ、そんなもんだよね。よきよきー)
な私に対し、その後先生からは
「何か心配なこととか、難しいことあったんでしょうか?」
「いや、たぶん、そういうことでは全くないと思います。
でも、真相を無理に聞き出すことしないですし、本人からも伝えてこないので。
また行きたいとなった時には連れて行きますし、一応、毎回確認はしまね」
未来の自分が決める次男
練習不参加で、
卒業式本番はどうするのか?
コロナ・休校・もしかして!
その後、練習はコロナによって
学校休校。練習無し。
卒業式は
卒業生とその保護者と先生だけ参加。
30分で終わる短縮化。
もしかして!これはチャンス!!!
長男、
小学校卒業式はみんなと参加せず
午後時間にひとり卒業式
中学校卒業式は
校長室でひとり卒業式
次男、
小学校卒業式もみんなと参加せず
午後時間にひとり卒業式
それらvol.1〜3は、それはそれで思い出深く、
先生方の温かい計らいや協力、思いやりに溢れたものでした。
私にとって4回目になるこどもの卒業式。
もしもしできるなら、特別計らいでなく、すんなりみんなに混じって目立たず終わったらいいなー。の想いも。
コロナ対応で二日に1回先生からかかってくる「体調どうですか?」電話のたびに
「で、卒業式は?」と聞かれ、
その度に
「本人から、まだ明確な返事ないのでー」と、次男の心を守るために私の心も守りながらスルーとお返事。
もともと超人数少ない
小中合わせたオープンスクール
卒業生はたぶん一桁
次男の意思を尊重してきていたけれど
ここはちょっと背中を押してみよ♪
「コロナで在校生不参加で人数少なくなったし、30分で終わるし、出れるんじゃない?
むしろ午後から一人の方が目立つよ。
まぁ、一人で目立ちたいならそれもいいかもだけどねー」
って伝えた前々日。
決意の前日夜
「明日の朝さ、お母さんも支度があるし、長男送るか送らないかもあるし、できたら今日の21時までに、卒業式に出る気持ちあるのか
でない気持ちの方が大きいのか、教えてね」
21時ちょい前に
「でるよ」と静かな声でポツリと次男。
はい♪了解です!!!!
と心の中は明るく受け止めつつも、声は平静な私。
そんな言葉の前後、
小学校の卒業式や中学入学式の写真を振り返り、彼の成長っぷりに浸り浸り浸って涙していた親バカな私。。。
制服の袖で手のひら半分見えないし、顔つきかわいいボクちゃんだし、私よりまだ背が低かったし、、、、、、
そして迎えた卒業式の今日
そうは言っても、
当日朝、彼が制服を着て起きてくるまでは
どう転んでもいい心持ちでありつつ、
礼服着てメイクして朝ごはん準備。
いつもより
2時間くらい早く起きてきた次男は
バッチリと制服姿!
よし!!!!!
と高揚した心を控えながら、当たり前のようにいつものように、朝時間を過ごして卒業式へ。
小学生5人
中学生4人
やはり1桁の卒業生のひとりとして
カチンコチンのド緊張感滲み出しながらも、
威風堂々と入場する姿。
産んでから初めて聞いた、ハリと落ち着きある大人な声色の「はい!」の声。
知っている顔があるとはいえ、数回しか登校しなかったこの三年間。よくよく、本番に臨んだね。
式の後はたぶん、数回しか体験しなかったかもしれないクラスでの「終礼」。
50代後半男性担任が涙ながらに熱い想いで
伝えてくれた「贈る言葉」
・奇跡の出会い
・感謝する心
・自己責任
・しなかったことへの後悔
・Be Possitive!
ひとつひとつに細やかな言葉を補足して、
気持ちを曝け出してくれるその担任だから、
卒業式参加への背中を押すことができた私。(ここが一番涙涙のシーンでした)
不登校の親卒業?
春からは高校生
もしかしたら
ここで不登校の親を卒業するかもしれない私。
こども二人の不登校のおかげで、
当たり前、ふつう、常識、ねばならない
等等
私が生きてきて当たり前に染みこまれていた
沢山の不要思考不要意識を払拭でき
「生きている」それが何よりと
学校からのアレコレにも
悩んだり自分を責めたりしなくて良くなりました。
未来の自分が決めるから
次男の言葉を大袈裟に勝手に結びつけて信じて待った卒業式が終わって、涙涙に疲れ切って、部屋の中は散らかったまま。
「あー片付けなきゃだけど、疲れてできないー」
の私に
「明日があるよ」と次男。
ありがとう。心よりありがとう。
私のこどもに生まれてきてくれて、本当にありがとう。
明日はある。未来の自分が決める。
希望と勇気をありがとう。
サポートいただけたら嬉しいです。今は自立が難しい長男のアート作品を使ったグッズ制作販売やそのためのスキル取得など、彼と共に生きる術に活用します。