すずパラの旅 後編
7月20~22日の二泊三日で、noteで全文無料公開中の自作小説『すずシネマパラダイス』の舞台、石川県珠洲(すず)市に行ってきました!
盛りだくさんの旅でしたので、前、後編の2回に分けてご報告します。
今回は「後編」です。(前編はこちら。)
滞在二日目、奥能登のシンボル見附島を見に行きました。
この見附島の近くに、「汐嶋荘」という民宿があります。
こちらを経営されている今井好生さんは、かつて珠洲市飯田町にあった映画館で映写技師をされていました。
……と、ここまで読んでピンと来た方、正解です!
小説『すずシネマパラダイス』の登場人物「元映写技師の栄一さん」のモデルは、この汐嶋荘の今井さんなのです。
今回久しぶりに珠洲を訪ねて、今井さんにお会いすることができました!
こちらが今井さんです。
「すずパラ」の栄一さんは頑固じいさんという設定ですが、今井さんはまったくそんなことはなく、むしろとっても優しい!
「すずパラ」内の昭和の映画館の描写や、映写技師のお仕事に関する内容は、今井さんが話してくださった実体験を基に書きました。
noteで公開中の「すずパラ」は、元々映画脚本として書いたストーリーを小説化したものです。(その辺りの経緯はこちらの投稿に書いてあります。)
小説版を書いたことは、まだ今井さんにお伝えしていなかったので、今回原稿を持参してお渡ししてきました。
「本読むが好きやさけ、読むわ!」
と言っていただき、嬉しかった……。
実は東京を発つ前に何度かお電話していたのですが繋がらず、ダメ元で訪ねてみたということもあり、お会いできて本当に嬉しかったです。
さて、今井さんがかつて映写技師として働いていらっしゃった映画館は「スメル館」と言います。
実は、この建物も珠洲市に残っているのです。
個人のご自宅が映り込まないように撮っているので、見えずらいと思いますが、奥の建物が旧スメル館。
ここが、すずパラに登場する映画館「モナミ館」のモデルです。
今回の旅では、行く先々でお会いしたみなさんに「すずパラ」のフライヤーをお渡しし、「実は映画化を目指していまして…」とお話し続けていました。
多くの方から「映画!すてきやね〜」「応援するよ!」「また珠洲に来てね」等々、あたたかい言葉をかけていただき、「何としても映画化を!」という想いが一層強くなりましたし、応援していただく度に、「きっとできる!」と思えました。
今回は飯田、見附島周辺しか回れていないので、また近いうちに伺いたいです!
最後に、ご紹介しきれないほど撮った写真のなかから、特に気に入っているものをお見せしたいと思います。
宿泊した民宿「磯の宿 せと」さんで食べた天然岩牡蠣です!
見た瞬間「うはっ」と声が出るぐらい大きかった!
この日の朝、宿の裏の海で、海女さんが潜ってるところも見たんですよね。
新鮮でおいしかった!
廃線になった「のと鉄道能登線」の跡地に、宗玄酒造さんが全長300メートルの足こぎ式トロッコ鉄道を走らせています。通称のトロ。
線路の上を歩くというレア体験もできますよ!
「のトロ」の詳細はこちら↓
市役所近くのカフェ「鈴々堂(りんりんどう)」さんには、こんなかわいいポニーがいます! エサやり体験もできるよ!
鈴々堂さんのそばの老舗洋菓子店『メルヘン日進堂』さん。
お店の左側の模型(?)の通りの、七色のバウムクーヘンが人気です。
カワイイ&おいしい!
今回の旅で改めて私は珠洲の魅力を実感したのですが、正直なところ、その魅力があまり広まっていないな……とも思うんですよね。
今回、羽田で飛行機に乗る前に、同じ便に乗ろうとしている若い女性三人組の会話が聞こえてきました。
三人は、まず珠洲で燈籠山祭りを見て一泊、その後金沢へ、という旅程を組んでいるようで、こんなことを言い合っていました。
「金沢に行く前に能登にも行くっていうと、会社の人がみんな『なんで?』って聞いてくるんだよね」
「そうそう。金沢に行く理由を聞く人はいないけど、能登は『何があるの?』ってみんな言う」
確かに金沢はテレビの情報番組等で取り上げられる機会が多く、「女性に人気の観光地」というイメージがあると思うので、「何しに行くの?」と尋ねる人はいないんだと思います。
それに比べると能登は、楽しみ方が今ひとつ認知されていないということなのでしょう。
能登にも楽しいところがたくさんあるのになぁ。
特に珠洲は、これから秋にかけてお祭りもたくさんあるので、みなさんもぜひお出かけください!
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脚本、小説のオンラインコンサルを行っていますので、よろしければ。
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