映画「トラブル・ウィズ・ザ・カーブ」感想
父娘の典型的なトラウマ劇にベースボールで風味づけをし、終盤は怒涛のご都合展開。偶然モーテルの前でキャッチボールをしている超高校級の投手には、悪い意味で度肝を抜かれた。クリント・イーストウッドをわざわざ俳優へ引っ張り戻してまで撮る意味のある内容かと言えば、はなはだ疑問に感じざるを得ない。しかしながら宣伝効果だけは抜群であり、彼をキャスティングできたことが監督の最大の手腕と言えよう。
それにしても、またもや珍妙な邦題である。有難い舶来の活動写真をアホな大衆にも届きやすいよう咀嚼して、啓蒙のために下賜するみたいな大時代の広報体質から、配給会社とその周辺が抜け出せていないんだろうな、と思った。
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