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今井むつみ著『言語の本質』



今井むつみ著の『言語の本質』によると、赤ちゃんたちは擬音語や擬態語などの身体感覚とリンクした言葉を足がかりに言語を学び始めるらしい。オノマトペが意味推測を助けるのだ。そこから芋蔓式に語彙が広がる。

なうのあかごが最初に話した言葉は「ブーブー」だった。車が大好きで、「ぶーあぶーあ」と言いながらいつまでもおもちゃの車を走らせていた。あかごにとって1番身近で興味のある単語だったのだろう。そしてオノマトペだ。
「何故一言目がママじゃないんだい…」なんて野暮なことは言うまい。

でもまだ親の口真似をしているだけで、自分が持っている車輪のついているおもちゃが「ブーブー」と呼ばれているとは気がついていない段階だったと思う。いつ気がつくか、わくわくしていた。

やがてあかごは車の絵を指差して「ブー」と言うようになった。図鑑を持ってきて絵を指差し、親にその物の名前を教えてもらおうとする。物には名前があることがわかってきたのだ。

興味関心は言葉の習得を助ける。あかごにとっては「ブーブー」が単語の獲得の入り口になった。

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