初めまして生まれ変わった「私」です
東京 5月29日 さちこ 永眠
昨日は私の命日。
「もう一度生まれ変わって人生を初めからやり直したい」
そう決めて意識の中で死ぬことを決めて眠りについた。
東京 5月30日 さちこ 生誕
「おはよう!初めまして。ここはどこ?」
旦那にそう話しかけた。
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昨日は本当にひどかった。年に数回だったパニック発作が東京に来てからもう2度以上も起こってた。
ストレスだった。大嫌いな都会、人混み、なれない環境、家族もいない、友達も少ない。いつかのあの日と同じだ。逃げる場所がわからない。感情を制御できなくなる。体の内側に感情を溜めておくことができない。
だから叫んだ。
「私が今までどんな努力をしてきたかあなたは知らない。わかりっこない。違う人間だもん。でも私は頑張って頑張って努力してきた!努力しろって育てられてきた!だからこの私を変えようと、直そうとどれだけの努力を重ねてきたかわかりっこない!!!!!!」
紛れもなく、魂の叫びだった。
それは心と向き合い始めてからずっと一緒だったのに、ここ数ヶ月全く聞こえなかった「私」という一番大切なバディからの私に向けたメッセージだった。
旦那のふとした言葉にカチンときた。
前後の会話を書ききれないから補足すると旦那は悪くないし、私の人格に対して言ってはいない。でも私には私の人格を否定されたように聞こえた。お得意のヒステリックだ。
ずっと頭の中で再生されていたのは誰の声かもわからない刷り込まれた言葉たちだった。
「もっと努力しろ、もっといい子に、もっと頑張れ、もっと忙しくしていろ、もっともっと完璧に!!」
そう、魂の声を聞いてなかった。私が私に認めてもらいたくてずっと叫んでいたのに。だから私は疲れたんだ。
失敗する自分が許せない。失敗するたびに恐怖心が湧き上がる。
「見捨てられる」
見捨てられ不安または境界性パーソナリティ障害。
名前をつけるならこんなところだろう。正直なんでもいい。人間がつけた名前に過ぎないから。
いつも苦しくなると思うのは「死んでもう一度初めからやり直したい」次はきっともっと上手くできるのに。
それを意味するのは、今の肉体を手放してもう一度生まれ変わることだった。でも、痛いのは嫌だからできなかった。
でも昨日魂の叫びを聞いてから何かが落ちた。
「そうだ、やり直そう。過去もそうしてきた。それは記憶のない前世の話だけど私は同じように神様に頼んでここにきたんだった」
でも今度はこの肉体のまま、今までの記憶は残ったままもう一度生まれ変わる。そう決めた。
繰り返しのようにやってくる同じような課題「私また同じことやってる」はだたの”チャンス”でしかなかったのに。
そうして改めて生まれ変わると決めた私は、過去、失敗した私や、これが好きな私、これができる私、様々なルール、肩書き、私を形成してきたたくさんの「これが私だ」というアイデンティティをもう一度全て手放した。
そしてこの言葉を思い出した。私の守護神からの言葉だ。
「あなたは自分の子が毎回95点以上テストで取らないと怒るお母さんなの?もっともっと人生を大きな流れでみてさ、成長の部分に目を向けるといいと思うよ。ポイント(その時その時の過去の出来事)で見ると失敗のように見えることもあるけど、宇宙の流れから人生を見たときに、ただのターニングポイントだったり、成長して流れがあったポイントでしかないから。それもひっくるめて今のさちこであり、ひとつであるんだよ。味わえ。」
完璧を求め過ぎてしまう私。だからいつも恐れている。
でも何回でもやり直せばいい。それは努力じゃない。そうしたいという「愛」があり続ける限りそうすればいい。
だから死にたいなら何度でも死んでいい。でもそれは肉体を傷つけろってことじゃない。
どうせ私たちは意識の世界で生きているんだから、肉体はそのままで、何回だって死んだらいい。
朝起きてまたやり直せばいい。目が覚める限り。
朝が来る限りそれはチャンスでしかないんだから。
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「ここは東京だよ」
優しい旦那さんはそう答えてくれた。転生先の東京は私が前世(昨日までの私)の望んだ場所ではなかったがとりあえず地球という場所のお布団の上は最高に気持ちが良かった。
さて、生まれ変わった私がしたいことをしよう。もう一度。
Sachiko
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