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和歌・この雨はわたしの涙

「おほかたにさみだるるとや思ふらむ
 君恋ひわたる今日のながめを」
 『和泉式部日記』和泉式部
(いつものように梅雨の時期が来たと思っていらっしゃるのでしょうが、
あなたを恋しく想って流したわたしの涙がこの長雨なのですよ)

毎日毎日
飽きることを知らずに
雨がしとしとと降り続ける。

よくぞこんなにも降るものだと思いながら、
まぁこの時期は梅雨だから仕方がないと
あなたは眺めていらっしゃるのでしょうね。

この長雨はわたしの涙。

あなたに恋をして、
切なさのあまりに
止まることを知らない涙です。

あぁ可哀想に…
そしてなんて可愛い人、と
わたしを憐れんで下さいますか。

この雨を晴れさせるのは
わたしに涙を流させた
あなたしかいないのです。

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