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和歌•無常の美しさ

「花の色移りにけりないたづらに我が身世にふるながめせしまに」小野小町

あの桜のように、
においたつように美しかった私。

春の長雨に降られて、桜は色褪せる。

そんなわたしも、物思いに耽っているうちに時を経て、花のかんばせもおとろえてしまったわ。

乙女の時代はとうに、過ぎ去ってしまった。

わたしが一番綺麗だった、
女盛りの時代はもう戻ってこない。

花の命は、なんて短く儚いのかしら。

まるですべて夢だったように、
あっという間の来し方だったわ。

いったい後に残ったものは何だったのかしら?

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