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共戦神話の真相(人間を創造した理由)



「シェンスが人間を作ることを提案したのって本当なの?」


「本当よ?ビランチにお願いして作ってもらったの。」


「でも何で?」


「それは神話にも書いてある通り不完全が何か知りたかったからよ。」


「不完全を?」


「そう。あたしたちの不死性と善悪の判断・・・つまり知識と知恵ね。それがなかったらどんなことをしてどんなことを思うのか知りたかったの。でも知恵のほうは失敗しちゃったけどねぇ~~。」


「あー善悪の木から禁断の果実食べちゃったからね。」


「そ、まぁでもそのおかげでこうして話ができるんだけどね~~。」


「・・・ちなみになんだけどさ、もし人が禁断の果実を食べずに善悪の知識を持たなかったらどうなってたの?」


「それはほかの動物と変わらず本能のままに生きてたんじゃない?それに共食いとかしてまぁまず食物連鎖で上位に立つことはなかったでしょうね。でも逆に生命の木のほうの果実じゃなくて良かったわ。」


「なんで?」


「だって死ねないのに意思なく生き続けるのよ?ぞっとするわよ。そんなの。」


「そんなのって・・・。」


「それに食べなかったことで死がどういうものか知れたからね。天界では大きな収穫だったわ。天使は死を知らないから。そこはあんたたち人間が天使より知恵を持っている証にもなり得るし。」


「そっか天使は死という概念がないんだ。」


「そ、だから天使の罰は苦しめる内容のものが多いのよ。」

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