甘いものが食べたい!のメカニズム🎂
こんにちは。
管理栄養士の水流 琴音(つることね)です🌷
今日のテーマは、【甘いものが欲しくなる理由】について書こうと思います。
皆さんは、甘いものはお好きですか?
和菓子を食べるとほっこりした気持ちになったり、甘いものを食べた時って少し緊張が解けたような感覚になることがあります。
特に、女性は月経前症候群(PMS)の時期や生理中などに食欲が増したり、甘いものが欲しくなることがありますよね。
どうして我慢できないんだろう…と我慢できない自分にイライラしたり、食べた後罪悪感が沸いて落ち込んだりしたことはありませんか?
以前、漢方外来の医師が「砂糖は依存性があるんだよ」と教えてくれました。なるほど、だから止められないのか…と納得しましたが、何故依存してしまうのか、そのメカニズムはわからないままでした。
先日読んだある著書の中に、そのメカニズムについて詳しく書いてあるページを見つけました。そういうことだったのか!とても勉強になったので、自分なりにまとめてみました✐
(以前書いたたんぱく質のおはなしが関係してくるので、読んでもらえると理解が深まると思います🐰)
たんぱく質のおはなし①
1.幸せホルモン♡【セロトニン】とは
セロトニンは、私たちのこころに大きな影響を与える神経伝達物質です。
こころに関係しているホルモンには、【ノルアドレナリン(神経を興奮させる)】【ドーパミン(快感を増幅させる)】があり、これら3つのホルモンはとても大切な働きがあることから「三大神経物質」といわれています。
セロトニンが不足すると感情や精神面、睡眠のバランスが崩れてしまうといわれています。
セロトニンは脳内で作られます。その材料は、たんぱく質のトリプトファンというアミノ酸です。トリプトファンは体内で生成できない必須アミノ酸であるため、食事から摂る必要があります。
同じグループのアミノ酸の仲間に、バリン、ロイシン、イソロイシンというアミノ酸があります。グループ内で比率の高いアミノ酸は、優先的に血液脳関門(※1)を通過できる仕組みになっています。
(※1)血液脳関門とは、血液から脳組織への物質の移行を制限する仕組みのことをいいます。 通常からだの中では、組織と血液の間で自由に物質の移行(取り込み,排出)をしていますが、脳組織への血液中からの物質の移行は,厳密に制限されています。
2.甘いものを食べて幸せ♡を感じるメカニズム
ここからが、幸せ♡の仕組みです🎂
甘いものをとると、血糖値が上がります。そうすると、血糖値を下げるためにインスリンというホルモンが分泌されます。
インスリンの大きな役割は「血糖値を下げること」。ですが、それ以外にもインスリンにはたんぱく質を合成する働きがあります。
この合成作用によって、アミノ酸のバリン、ロイシン、イソロイシンが使われます。
すると同じグループのトリプトファンが残ったような状態になり、相対的に比率が多くなります。
グループ内で比率の高いアミノ酸は、優先的に血液脳関門を通ることができる仕組みでしたよね。結果としてトリプトファンが優先的に血液脳関門を通過します。
そしてセロトニンに合成される、というわけなのです。
図にするとこんな感じです。
セロトニンは、脳内に蓄えられており、必要な時に分泌され満足感などを感じさせるようになっています。
甘いものを食べると急にセロトニン合成が促進されるため、その後急激にセロトニンが低下し、もっと食べたい…!とさらに甘いものが欲しくなる🎂といわれています。
3.トリプトファンを摂ろう
セロトニンの材料となるトリプトファンは、豆腐・納豆・味噌・しょうゆなどの大豆製品、チーズ・牛乳・ヨーグルトなどの乳製品、肉や魚にもトリプトファンが多く含まれます。
日頃からこれらの食材を摂取し、十分な量をからだに蓄えておくことがとても大切ですね。
納豆や豆乳などは、忙しい朝でも手軽に取り入れられそうです^^
メカニズムを理解して、甘いものとも上手にお付き合いしていきたいですね🎂
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