目の前の人が求めていることを知り、背中を押せる存在に――介護福祉士/ルノルマンカード占い講師 徳丸莉沙さん
長年介護福祉士として従事されながら、ルノルマンカード占い講師としてもご活躍の徳丸莉沙さん。ルノルマンカード占い講師として活躍されるようになった経緯や、3か月に1度開催されているイベント「ルノルマン双六」を始め、お仕事で大切にされていることなどを伺いました。
――今のお仕事についてお聞かせください。
徳丸 高齢者デイサービスで介護福祉士として働きながら、ルノルマンカードというタロットカードとは違った、新感覚のカードの占い講師としても活動しています。
ルノルマンカードについて初めての方も多いと思いますので、どんなものかご紹介しますと、ルノルマンカードは別名「希望のカード」と言われています。自分自身の願望や描く未来を現実化させてくれるカードなんです。
特徴としては3つあります。
まず1つ目ですが、先ほど新感覚のカードとも言いましたが、世の中にでているカード占いで一番知られているタロットカードよりも的中率が高いことが特徴です。
2つ目は、タロットカードに比べて太陽や木など絵柄が世の中に存在するもののみでできているので、自分自身の人生や生活とリンクしやすいことです。
3つ目はカードの絵柄をパッと見ただけで「このカードは、こういうメッセージだ」と、連想しやすいところです。
だからこそルノルマンカードを通して自分の望んでいることが叶いやすくなったり、今ある問題を可視化することに繋がります。
介護福祉士になったのは、中学校時代に老人ホームのボランティアに行ったことがきっかけになっています。自分でも誰かの役に立てるんだという達成感や喜びを、中学生の頃、子供ながらに感じたのがとても嬉しかったんです。それで高校生の頃に、将来は福祉の道へ進もうと決めて、介護福祉士の資格を取れる短大に通い現在に至っています。福祉一つとっても、いろんな福祉がある中で高齢者福祉を選んだのは、やっぱりおじいさん、おばあさんといった自分の人生の大先輩の方々から学ぶことがたくさんあったからだと思っています。
今年の春頃の出来事なんですが、88歳女性の利用者さんのお写真をカメラで撮らせていただくことがありました。古いデジタルカメラだったこともあり「きれいに撮れるといいんですが……」と懸念をお話ししたところ、その方は「写真っていうのは真心を写すと書いて写真って書くんです。だから、そのまま(の自分)を撮ってくださりありがとうございます」とおっしゃったんです。今では写真というとアプリで加工して、「盛る」「作って見せる」というのが普通になってきていると感じます。本来は、ありのままの自分を見せるのが写真なので、素を見せていいんだよ、ということをその利用者さんから教えていただきました。
また、ルノルマンカード占い講師としての活動は4年前にルノルマンカードを教えてくださった先生との出逢いがきっかけになっています。
ルノルマンカードの、ひくと必ずドンピシャで当たる的中率の高さや望んでいる未来が現実化していく魅力にひかれました。
最初はわたしも先生からルノルマンカードを受ける側だったところから、
「莉沙ちゃんもルノルマンカードをやる側になってみたら?」
と、先生から背中を押していただいたことをきっかけに、自分だから伝えられる人にカードを通してメッセージを伝えていきたいという想いが芽生えて、ルノルマンカードの占い講師として活動し始めました。
そして、カードリーディングをしていく中で、受けてくださった方々から「恋愛成就した‼」「仕事が飛躍した‼」などといった、嬉しいお声を毎回いただき、
「こんなにも、たくさんの人達を幸せへと導く素敵なルノルマンカードを扱える人を増やしていきたい!」
という想いも芽生え、講師の資格を取得し現在に至ります。
今となっては、「ルノルマンカードといったら莉沙さん」と言ってもらえることも増え、大切にしている仕事の一つです。
――徳丸さんのカードリーディングにいらっしゃるのはどのような方でしょうか。
徳丸 女性の方がほとんどで、年齢層としてはわたしより年齢が 7、8 個若い方や少し歳上の方が多いです。受けてくださる理由は皆さん様々なんですけど、仕事や人間関係、恋愛など、今ある悩みを解決してクリアにしたいという方、今自分がいる世界をもっと打破してクリエイトしていきたいという方が多いですね。
占い=悩みを持ってる人が来るというイメージが多いと思うんですが、ルノルマンカードリーディングは悩みをもっている人だけが受けるものではなくて、毎日充実しているんだけれども、そこからさらに上のステージに行くにはどうしていったらいいのだろうか?と考えている方が多いと感じますね。
占いを受けたいという方の中には、占いで答えを知りたい方、教えてほしいという方もいると思うんですが、ルノルマンカードは答えを教えてくれるものではなくて、「自分が既に持っている答えをカードを通して気づかせてくれ、自分の進むべき方向へと導いてくれるカード」だと思います。自分自身を自立させてくれるカードとも言えますね。
――徳丸さんは「ルノルマン双六」というイベントも主催されています。このイベントはどんなものですか?
徳丸 コンセプトは、ルノルマンカードを全く知らない方や初めてルノルマンカードを体験する方にとっての入り口として入りやすいイベントとしています。みんなですごろくゲームを楽しみながら、ついでに占いもできちゃう、という気軽に楽しめるゲームです。
ゲームのルールはシンプルです。 ルノルマンカード全36 枚をすごろくのマスに見立てて並べ、サイコロを振ってコマを進めていくだけです。シンプルなやり方なのに止まるマスすべてに意味があって自分の辿ってきた道のりとリンクしているところが、毎回不思議だなって思うんですよ。自分の答えが明確だとスムーズにゴールできますし、一方で先に進むことに恐れがあると、マスの上でちょっと停滞することもありますね。自分が今後進むべき道となるヒントが多く隠されているので、リアル人生ゲームとも思っています。
ルノルマン双六はルノルマンカードとして世に出る前から、希望のゲームという名前で既に36 枚で構成されたデッキがドイツであったんですね。それが後にマドモアゼル・ルノルマンというフランスに実在していた占い師さんのエネルギーを使ってルノルマンカードとして流通するようになり、希望のゲームから希望のカードとして使われるようになりました。ルノルマン双六は古来のドイツのものを日本で現代版に復刻させたものになります。
――お仕事を通して大切にされていることを教えてください。
徳丸 これは介護の仕事とも通じるところではありますが、目の前の人が求めていることを知るということです。
そもそも、お客さまの答えっていうのは、カードで初めて示されるものではなく、先ほども言ったように既にみんなそれぞれ持っているんですね。答えがないのではなく、気づいてないだけなんです。そこをカードで可視化することで、自分の内側にあるものや、避けずに向き合ったほうがいいことにリーディングを通して気づけます。
一方で、カードを見て気づいたことを占い講師である私の主観でお伝えすることで、お客さまの望んでいることを曇らせてしまう可能性もあります。
本当にその方が望んでることや答えというのをこちらが気づいて知ったことで、その方の背中を押していくということを大切にしてますね。
――最後に、今後の展望をお聞かせください。
徳丸 ルノルマンカードをもっとたくさんの人達に広めていきたいです。
リーディングをしていくことはもちろん、ルノルマンカードを自分の彩りの1つとして扱う人、伝えていく人を増やしていきたいなと思っているので、講師として初級講座を今まで以上に多く開催していくこともしていきたいと考えています。
ルノルマンカードを自分自身が使えるようになると、カードが自分にとってのお守り代わりにもなります。何かの判断に迷った時に1枚でもカードを引くことで、自分で自分の背中を押せるようになるので、自分のことをクリエイトすることができるようになっていきます。
私自身、今でもここぞという大切な場面の前は、必ずルノルマンをひいて勇気を貰っています。だからこそ、セルフカウンセリングにピッタリなカードなのです。
ルノルマンカードを世に広めたマドモアゼル・ルノルマンは、一人の女性占い師として稼いでいた人です。「女性の自立」をテーマにしているカードでもあるので、特にご自身の力で稼いでいきたいという女性におすすめです。実際に、既に取得している技術にルノルマンカードをコラボさせてオリジナリティを出しながら活躍されている方もたくさんいます。エステティシャンやカウンセラー、コーチングを本業としている方が多いですね。私にルノルマンカードを教えてくださった先生も心理カウンセラーとして活動されながら、ルノルマンカード占い講師として活躍されている方です。
私自身初めて先生のカードリーディングを受けたとき、受けたあとの喜びが倍になっているのを体感しました。
「綺麗なお花に、さらに彩りを加える」そんなイメージでルノルマンカードリーダーを増やしていきたいと思っています。
また、先ほどお話ししたルノルマン双六も、いろんなところへ出張して開催していきたいです。(了)
取材後記
お話を通して、目の前にいる方と真摯に向き合って介護福祉やリーディングに携われているからこそ、背中を押してくださる力の大きさをも感じました。徳丸さんのその力の源をさらにお伺いしてみたところ、昨年の5月、ルノルマンカードの原点を見に、フランスのパリへ約1週間行っていたそうです。フランスではカード博物館やルノルマンの墓などを見学され、自分自身がルノルマンカードと繋がっているような感覚がしたとおっしゃっていました。
徳丸さんがお伝えしているルノルマンカードが気軽に楽しめるのが「ルノルマン双六」です。私も参加させていただきましたが、人生ゲームのように参加者みんなでワイワイ話し合いながらもカードに触れることができ、あっという間に時間が過ぎていくほどでした。
今後の徳丸さんの活躍と同時に、ルノルマン双六の出張開催も楽しみです。
プロフィール
徳丸莉沙(とくまる・りさ)
1989年11月生まれ、東京都出身。短大卒業後、介護福祉士として高齢者介護に携わる。2019年夏に友人主催のイベントでルノルマンカードを教えてくれた先生に出会う。2020年2月よりルノルマンカード占い講師として活動する。この夏の思い出は、葉山の海や伊豆高原へドライブを兼ねてグランピングに行ったこと。
こんな方と繋がってみたい!▶ルノルマンカードを体験してみたい方、ご自身の活動にルノルマンカードで新たな彩りを加えたいという方。
※徳丸さんへのお問い合わせは、「kotonaru人のインタビュー記事を見ました」とお伝えください。