巨人の肩に乗りたい
3月から始まる探究学舎の新しいコースは「深めるコース」の他に「広げるコース」というものもあります。
(もうメンドイので)詳しい説明は公式HPのこれをご覧いただきたいのですが、ものすごいざっくりと説明すると、「広く色々なことを知りたい・知ってほしい」という人のためのコースで、1か月ごとにテーマが決まっていて、そのテーマに沿った偉人を紹介することで子どもたちの興味を広げていこうという趣旨のもの…らしいです、はい。
我が家には小4の娘と小1の息子がいますが、娘は割と親が「やってみる?」と言うことには一応の興味は示してくれて、色々広く浅くつまみ食いをしようとするタイプ。一方の息子は、興味のないものにはガン!!!として興味を示さず、友達がポ〇モンの話をしている横で「知ってる?ミツクリザメっていう深海のサメがね…」と語って友達のお母さんをたじろがせる一方で、「おかーさん、サイってなに?」と割と一般的な物事を知らないというマニアックタイプ。
ミツクリザメ…知らんかったわー
探究学舎のこの新しいコースでいうと、娘は「広げるコース」が適したタイプ。息子は「深めるコース」が適したタイプということになります。
両方取らなきゃならんやないかい、ちくせう
まあ、深める算数編は、親が好きで取るのでいいのですが…
でも、娘も「何にでも興味を示す」わけではなく、ある程度的を絞ってきます。そのため、これまでの普段の探究の授業も、聞いたり聞かなかったり。時々、「もうやめたほうがいいか?」と思うほど全く興味を示さないテーマもあったりしたので、今回も「広げるコース受ける?どうする?なんか各テーマの偉人を紹介してくれるらしいけど」と半分やめるかい?深めるコースだけでいいかい?くらいの気分で聞いたのですが、
娘「偉人?ああ、好き好き。え?3月はチャップリンとココ・シャネル?ココ・シャネル聞きたい!」
…というので、はい、お申込み。上客だよ、まったく…
いや、いいんですけどね。
ちなみに、娘が偉人伝でココ・シャネルの漫画借りてくるまで、シャネルは高級ブランドのイメージしかなかった
この「子どもの興味」というのは、どこに向くかわかりゃしません。我が家は2020年5月から探究学舎のオンライン通塾を始めて、これまで11個のテーマを受講してきたわけですが(オンライン探究も含めると、もっとですね)、「これは好きだろうな」と思ってもふーんで終わったテーマもあれば、「興味ないかなー」と思ったら意外と刺さったテーマもあります。
一番意外だったのは、2020年にあった『イノベーション編』。絵を描くのが好きな子なので、某漫画の神様やアニメ界の巨匠に興味を示すかなと思いきや、いっっちばん食いつき、今でも時々話題にのぼるのは
安藤百福
皆さん、知ってます?私は知りませんでした。まあ、朝ドラにもなったので、ご存じの方はご存じかと思いますが、日清食品の創業者ですね。インスタントラーメンの生みの親。
この百福さんのお話に想像以上に食いつき、「インスタントラーメン作るクエストやる!」と言い出して家族総出で台所を油まみれにしたものです。大変だったけど、楽しかったですねー。
ちなみに、息子はペンシルロケットの糸川さんに興味深々。昨年、各務ヶ原の航空宇宙博物館に行きましたが、ペンシルロケットの模型見て、「あ、横に飛ぶやつー」と言っていたので、普段からそこまで宇宙に夢中なわけではありませんが、案外覚えているものです。
インスタントラーメンを作るのは意外と難しい
「うちの子はこういう子」という親の思い込みを取っ払い子どもの興味や好奇心を広げていくには、「興味がありそうかなさそうか」を親が決めるのではなく、とりあえずこの「広げるコース」を12か月受けるのもいいのかもしれません。
「先人が積み重ねてきた発見に基づいて何かの発見を成し遂げる」ことを『巨人の肩に乗る』と比喩しますが、偉人を知ることは、この巨人の肩に手をかけるようなものだと私は思っています。巨人の肩に乗ったら、景色は変わります。もし、娘がココ・シャネルを知ったら、シャネルの肩の上に乗ってみれたら、きっと彼女はファッションの歴史のみならず、そこを通して女性がどう偏見と闘ってきたかを知るでしょう(多分。授業内容知らんけど)。そうしたら、自分が気軽に着ている洋服がどれだけの苦労の上に生み出されたものかを知るでしょう。
日常を見る目が、変わると思うのです。
娘が更なる巨人になるかどうかは分かりません。なってもいいし、ならんでもいい、ただ自分らしく生きてくれればと親としては思っています。ただ、好奇心を広げ、色々な巨人の肩に乗って、今までと違う景色を見ることはしてほしいなと思います。
とかなんとか言っておきながら、「広げるコース」も私が結構楽しみにしちゃってるんですけどねー!
3月からの探究学舎、「広げるコース」「深めるコース」どちらも楽しみです。
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