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りそなグループB.LEAGUE2024-25 SEASON第5節島根スサノオマジックVS秋田ノーザンハピネッツの個人的な見どころ

開幕から間もなく約1カ月を迎えようとしている
スタートダッシュに成功したチームもあれば、難しいスタートを切ったチームもある
ただ課題と修正を繰り返し、成長しながら序盤戦を戦い抜きたい

ホームの島根は6勝1敗で西地区首位に立つ。水曜日ゲームは上位対戦となった琉球戦でホームの後押しを受けながら大勝
シーズン序盤ながら、チームにとって自信のつく1勝となった

秋田もホームで越谷と対戦。アグレッシブな守備で流れを何度も引き戻して連勝を飾った。勝ちが先行する中で今季初の3連勝を目指す重要なアウェイ戦になる

昨季は秋田のホームで対戦しGAME1はOTにもつれる接戦だった
今季の対戦も接戦かつ熱戦に期待したい。好ゲームに期待しましょう

解説:朴航生さん 実況:能政夕介
※資料は加執・修正の可能性があります

両チームの今季と前節について(10/24時点)4節終了時点

島根スサノオマジック【平均84.1得点(リーグ2位)平均68.9失点(リーグ2位)】6勝1敗で西地区1位

圧巻の3Qだった。チームとして3Pは5/8と高確率に決めて31得点を記録した
結果上位対決となった琉球戦は98-61で勝利し2試合連続で90点を超える試合となった
琉球戦は3Pトータルで見ても15/26の57.7%と高い確率を見せた
そして守備面でもスティール9回、TO7つとアグレッシブな守備と安定感を見せた点と、TOから24得点を記録するなど攻守がしっかりと噛み合った一戦で今季最多得点&点差をつけた水曜ゲームだった

今季の島根はここまでホーム戦5連勝中。東地区の難敵秋田との一戦でこの連勝を伸ばす事ができるか注目したい

ここまで7試合のスタッツを見れば平均得点(84.1得点)平均失点(68.9失点)と攻守においてリーグ2位の高水準
2Pの成功数も多く、確率も高い。1試合平均で21.4/39.7=54.0%の数値はリーグ上位に位置している
3Pについては試投数は1試合平均23回でリーグ19位も成功率がなんと42.2%でリーグ1位となっている(4割超えのプレーヤーが5名いる)

TOの数も少なく1試合平均12.0回でリーグ9位。ファウルの数も1試合平均16.7回でリーグ2番目の少なさ。激しさと冷静さを見せる事ができているのは、今季しっかりとプレータイムシェアができている点も影響はあるはず

秋田は非常に守備にアグレッシブかつ今季はアウトサイドシュートも非常に魅力的なチームになっている。その秋田相手にどんな攻防を見せるか注目したい

秋田ノーザンハピネッツ【平均71.7得点(リーグ18位)平均78.0失点(リーグ17位)】4勝3敗で東地区3位

越谷戦は脅威のリバウンドを見せた。TR47回中ORは25回。チームで果敢にボールに対してプレーする時間が長かった
更にスティールに目を向ければ何とチームで16回。相手のTOから26得点、そしてセカンドチャンスから21得点をもぎ取った

少しシュート確率で苦しむ時間帯はあるものの、自分たちの得意な守備面で流れを何度も引き戻し今季2度目の連勝をホームで記録した

今季開幕の川崎戦では81失点を記録も、そこからの6試合は60点台が3試合、70点台が3試合と持ち前の守備強度を発揮している

スティール平均はリーグトップの1試合平均9回
リバウンドの平均も40.1回とリーグ5位。特にORは1試合平均15.4回とリーグ2位を記録している

今季ここまでは得点も伸ばしつつ、守備面では昨季よりも失点数が改善
3Pの成功率は昨季も高かったが、今季はここまで10.9/30.1の成功率36%を記録
特に1試合の成功数10.9回はリーグトップの記録になっている

秋田は相手チームのTOからの得点が1試合平均19得点で堂々のリーグトップを記録OR後の得点が13.7得点でリーグ6位、そしてファストブレイクでの得点が10.3得点で12位とこれらの水準は島根を上回っている

総得点の内43.6%が3Pでの得点となっているので、前節のように少し成功率が下がった際でも持ち前の守備から流れを引き戻ししっかりと決めきり今季初の3連勝を飾りたい

両チームのメンバー編成

島根スサノオマジック

■HC
ポール・ヘナレ(4季目)

■継続選手(8名が残留)
安藤誓哉
ニック・ケイ
北川弘
津山尚大
白濱僚祐(負傷中)
ワイリー光希スカイ
晴山ケビン
谷口大智

■新加入
納見悠仁(川崎ブレイブサンダースから加入)
ジェームズ・マイケル・マカドゥ(サンロッカーズ渋谷から加入)
エヴァンスルーク(ファイティングイーグルス名古屋から加入)
コティ・クラーク(三遠ネオフェニックスから加入)
横地聖真(広島ドラゴンフライズから加入)

■移籍
山下泰弘(佐賀バルーナーズへ期限付移籍)
エドワード・モリス(京都ハンナリーズへ移籍)
ウィリアムスニカ(三遠ネオフェニックスへ移籍)
大橋大空(横浜エクセレンスへ移籍)
ペリン・ビュフォード(信州ブレイブウォリアーズへ移籍)
ハッサン・マーティン(自由交渉リスト入り)

ポールヘナレHCの4シーズン目。今季の大きな変化は主力のペリンビュフォードの移籍だろう
そして帰化選手のウィリアムスニカが移籍し、エヴァンスルークが加入
外国籍選手2人が入れ替わる中で、昨季の島根のBIG3と言われた体制・戦い方からどのような変化が起こるかが注目された
今季安藤はプレータイムの平均がここまで30分を超えているものの、ニックケイは30分以下、外国籍選手のプレータイムシェアが進んでいる
爆発的な攻撃力に加えて、負担の分散もあり守備強度も保つ事ができている
負傷者がいる状況ではあるが、ここからスタートダッシュを決めきれるか注目したい

秋田ノーザンハピネッツ

■HC
前田顕蔵(6季目)

■継続選手(6名が残留)
田口成浩
赤穂雷太
熊谷航
元田大陽
中山拓哉
小栗瑛哉

■新加入
タナー・ライスナー(再契約)
土屋アリスター時生(大阪エヴェッサから加入)
ガディアガ・モハマド アル バシール(ニュータイペイCTBC DEC/台湾から加入)
栗原翼(バンビシャス奈良から加入)
クリスチャン・メコウル(BCウルヴズ/リトアニアから加入)
ヤニス・モラン(UCAMムルシアCB/スペインから加入)

■移籍
長谷川暢(茨城ロボッツへ移籍)
王偉嘉(福島ファイヤーボンズへ移籍)
古川孝敏(京都ハンナリーズへ移籍)
保岡龍斗(ファイティングイーグルス名古屋へ移籍)
アンジェロ・チョル(東京ユナイテッドバスケットボールクラブへ移籍)
藤永佳昭(富山グラウジーズへ移籍)
ハビエル・カーター(滋賀レイクスへ移籍)
スティーブ・ザック(サポートコーチとして長崎ヴェルカへ移籍)

前田HCが6季目と長く秋田を引っ張っている
主力の半分は残留も、今季は外国籍選手や経験のあるプレイヤーの移籍もあった
台湾、リトアニア、スペインでプレーしていた選手を獲得。経験と伸びしろ・期待値のある外国籍選手がどのように日本で躍動してくれるか楽しみなシーズンになった。フィットに少し時間がかかるかと思われましたが、ここまでは勝利が先行。ライスナーが得点源になっているが、日本人プレーヤーも含めてプレータイム、得点のシェアも上手くできている印象だ
リバウンドの意識、アウトサイドシュートの良さに加え強度の高い守備は健在。オフェンス力のある島根に対してどのような戦いを見せるか注目したい

過去の対戦成績(島根5勝 秋田3勝)リーグのみ

昨季は秋田の地で島根が2勝を記録した
ただ、GAME1はOTにもつれこむ大接戦
島根の安藤が26得点、秋田の田口と古川が17得点と経験のある日本人プレーヤーがチームを牽引した
特に安藤はこの試合3Pを7/18決めて勝利に貢献。42分とチーム最長の時間コートに立った

GAME1,GAME2共に1Qは非常に良い入りを見せた秋田
ただ、GAME2は2Q以降失速し、GAME2は65-85で悔しい連敗となった
それでもGAME1に存在感を見せた安藤をGAME2は抑えた

2023-24シーズン(島根2勝)

秋田 87-93 島根 2023.10.14 (※OT1で決着)
秋田 65-85 島根 2023.10.15

2022-23シーズン(島根2勝)

島根 78-63 秋田 2022.10.15
島根 76-70 秋田 2022.10.16

2020-21シーズン(秋田2勝)

秋田 88-76 島根 2020.12.12 
秋田 75-49 島根 2020.12.13

2019-20シーズン(島根1勝 秋田1勝)

秋田 98-55 島根 2019.11.16 
秋田 72-81 島根 2019.11.17

島根は対秋田戦は現在4連勝中。そしてホームではまだ負けなし
秋田は2020年12月13日以来、約4年ぶりの対島根戦勝利を狙います

安藤は2016-17シーズン、谷口は2015-19シーズン、白濱は2016-20シーズンを秋田でプレーしており、現在秋田でプレーする田口、中山と一緒にプレー経験も

納見と赤穂は青山学院大学の先輩後輩(納見が先輩)
晴山と中山は東海大学の先輩後輩(晴山が先輩)で大学時代共にプレーも
元田は年齢は離れているが東海大学出身

島根にとっては古巣対戦も多い一戦。コート内外での縁や再会にも注目したい

個人的な見どころ

島根は攻守にバランスをここまで見せており、秋田は持ち前の守備と高確率の3Pという特徴を持っている
その中で3つの観点でゲームを注目したい

①中での優位性、外での爆発力。どちらが勝るか?
②リバウンドとファウルの行方。流れを左右するFT
③どちらも高い守備強度。そこをかいくぐって主導権を

①中での優位性、外での爆発力。どちらが勝るか?
ここまでのスタッツでみればペイントエリアでの得点は島根が1試合平均35.1得点でリーグ10位。秋田が1試合平均26.3得点でリーグ24位となっている
もちろんここは戦略の要素もあるため、秋田は代わりに3Pの1試合あたりの成功数はリーグトップの10.9回を記録している

島根のペイントエリアでの得点はマカドゥが圧倒的な9.7得点(1試合平均)
次いでルーク、安藤、コティクラークが5得点以上を記録している
島根は高さと強さの優位性を活かしてインサイドから流れを掴めるか注目したい

そしてアウトサイドシュート好調の秋田は、積極的に多くの選手が3Pを打ってくる
1試合平均の試投数は30.1回。多いのはアルバシール5.7回、熊谷4.9回、ライスナー4.1回、田口3.9回、メコウルも3回を記録
成功率は赤穂が10/17の58.8%、ライスナーの12/29の41.4%、田口の11/27で40.7%と4割を超えている

秋田は外れても持ち前のディフェンス力で流れを引き戻す力もある
より良い状態でアウトサイドシュートを打ち、流れをつくりたい

②リバウンドとファウルの行方。流れを左右するFT

リバウント争いも見ごたえがありそうな一戦だ
秋田はORからの得点が13.7得点でリーグ6位。前節の越谷戦も25のORをチーム全員で記録してセカンドチャンスをモノにした
一方で島根は今季ここまでDR1試合平均27.6回でリーグ4位
島根のDRか、それとも秋田のORか。これによって得点の流れも変わってくるのでゴール下のポジション争い、そこからの展開に注目したい

そして守備強度が高い両チームの中で、ファウルのタイミングや数も戦況を変えるきっかけになるかもしれない
島根の1試合あたりのファウル数は16.7回でリーグ2番目に少ない
一方で秋田はファウル数は19.9回とリーグ17位で少しおおいものの、ファウルを受けるFD数は1試合平均19.7回で島根を上回っている

結果的にFTラインに立つ回数は秋田が多いものの、ここまでは1試合平均11.9/18.1=65.4%で成功率はリーグ22位
島根は1試合平均12.1/16.9=72.0%でリーグ17位

島根はこれまで通りファウルをせずに激しい守備で流れをつくりたい
秋田はファウルを引き出して得たFTを確実に決めて良い流れをつくっていきたい

③どちらも高い守備強度。そこをかいくぐって主導権を

島根は攻守の早い切り替え、その展開、流れがはまり出すと手が付けられなくなる
秋田はこれまで長きに渡り築き上げてきたタフな守備強度からの展開
メンバーは変わってもカルチャーとして残っているスタイルで主導権を握りたい

1試合あたりの平均スティール数は秋田が9本でリーグトップだが、島根も8.6回で3位につけている
秋田は5人の選手が1試合平均1を超えており、新加入のヤニス・モランが1試合平均1.9回でリーグ9位に位置している
島根はマカドゥが1試合平均2.4回でリーグ1位、そして安藤も2回でリーグ5位。ニックケイも1.6回とこの3人が流れをつくっている

相手のTOからの得点は秋田が19点でリーグ1位、島根が16.9点で3位とお互いに高い水準を誇っている
島根にTOをさせるプレッシャーをかけ続けてそれが実れば秋田の流れになるはず
逆に島根は爆発力のある得点力で良い状態で守備に入り、攻守の連動がかみ合う時間をより長く保ちたい

水曜日から中2日とタフな日程にはなるが、お互いに水曜ゲームは勝利
勢いを持って臨むこの週末の一戦。島根はこの試合の後はアウェイ戦で宇都宮、名古屋ダイヤモンドドルフィンズと強豪が続く

一方の秋田も島根戦後はホームで千葉戦、三河戦とこちらも強豪との対戦が続く。バイウィークまでにより勝利を積み重ねるのはどちらか?怪我のない好ゲームに期待しましょう!

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能政夕介(nose yuusuke)
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