あかね噺7巻収録分 本誌掲載時感想
●あかね噺 54話
次の目標前座錬成会に向けて情報の整理回。
前座錬成会がどういう催しかの説明や、二ツ目の中での格付けなど、これまで出てきてた設定をより細かく掘り下げて新章の足がかりにしてます。
まいける兄さんがこんなに格高いのは意外だったのであかねと読者の感情シンクロしてましたね。
後半にはそのまいける兄さんとあかねの対話も。あかねの「得意も苦手も無い」には不穏な反応の兄さん。どんな真意があるんだろう。
今回で一気に「普段おちゃらけてるけど本気出すと強い飄々としたキャラ」としてのイメージになったな、まいける兄さん。
他にも四人会に出るこぐま兄さんはチョイ掘り下げ、今後メインエピソードが来そうなぐりこは伏線張り、あんま出番がなさそうな享二兄さんは良い先輩っぷりを発揮──と兄さん連中の描写を今後も見据えてやってきてる感じがありました。
次回からはもう錬成会始まりそうですね。新キャラとひかるちゃんに期待。
個人的にはあかね負け展開そろそろ来ると思ってるけどどうかな。
●あかね噺 55話
前座錬成会。…の前に早速新キャラ2人が登場。
阿良川嘉一さんと阿良川きん玉けん玉くん。けん玉くん、見た目と性格的に女の子かと思ってたけど一人称的に男の子か。まだ僕っ娘の可能性もあるけど。
嘉一さん、第一印象だけちょっと怖かったけど話してみると気さくな良いおっさんって感じで好印象。なんなら落語中にキリッとするという変身を残してる。
話を回せる上にムードメーカーに解説役まで出来て便利キャラだね。
玉ちゃんは見た目的にも「ウチの師匠はホントにヤバいんで!!」とかあざといな〜って思った。
中盤には他の前座たちも大集合。
……あれ?ひかるちゃんいないなあ。メタ的に言うと今回は嘉一と玉ちゃん登場回だからゴチャらないように控えさせてるのかな。
総勢18人って言ってるのにせいぜい10人くらいしかまだ出てきてないので2日目に登場するんだろうな。
テンポよく進んでて良いねえ。
あと、「ちょっと恐過ぎじゃ」のコマのあかねのおっぱいがとても素敵だと思いました。
●あかね噺 56話
前座錬成会いよいよ開始。
今週あかねいつにもまして可愛くなかった!?
「玉ちゃん!!おつか…」のところとか『平林』の一枚絵とか。
前半は説明とかを織り交ぜつつ淡々とまったりとあかねが優勝候補であることを描いて、後半に一気に転調。
まさかの嘉一さんがめちゃくちゃ強かったという。
こんな感じで一見冴えない三枚目キャラが実は強キャラなのってアツいよね。入門2ヶ月とか気さくな態度とかで完全に油断させられてたので落差がすごい。
「2ヶ月だから大したことなさそう」が「2ヶ月なのにこんなにウケてるの!?」に逆転するの上手ぇ〜!
一生の門下生という事実も明かされることでさらに箔が付いたしね。
そしてラストには満を辞してひかる再登場!!
油断できないライバルが一気に揃って盛り上がってきたねえ!!
○あかね噺 57話
ひかるちゃん参戦!
からしが「テメェ"も"狂わされちまったか」って言ってるの良いね。自分もそうなのをナチュラルに認めちまってるよ。
可楽杯、運命の分岐点すぎる。
あかねの「落語の沼にハマっちゃった訳でしょ?」も、他でもない沼に突き落とした本人が無自覚にあっけらかんと言ってのけるのおもろいな〜。
「なんか仲間が増えたみたいで〜」の時のひかるの(コイツ…)みたいな表情、良いダシ出まくってる。
中盤からはひかるの高座。
可楽杯の時とは違って"落語"を基礎から固めてしっかりやってるのが一目で分かる。それでいてソレを教えたうちの一人は蘭彩歌うららという。まあこれに関してはあかねが教わってた章で伏線貼られてたから分かってたっちゃ分かってたけどね。
ただ、あかねと違ってひかるは色気のある演技ができる。うらら師匠のやり方に近い落語ができる。
同格同性のライバルを出すにあたって、明確にあかねにやれない芸風を得意技にしてくるあたりガッツリ差別化が図られてて良いね。
「主はいつ今度裏を返してくんなます?」は可愛らしさも色気も感じる絵だし、一方で「"落語家"阿良川ひかる」のところはゾクっとくる凄みのある絵。ひかるのお披露目としてかなりインパクトを出せた回だったんじゃないかな。
○あかね噺 58話
センターカラー!
錬成回初日突破組3人。嘉一がひかると同じ大きさなの平等だな~。
(ひかるを大きくした方が見栄えは良くなるはずなので)
本編
錬成回を終えた後の話。
選考会には例の3人とぜんまいっていう新キャラが進むらしい。
ひかるちゃんやっぱり可楽杯でめちゃくちゃ悔しかったんだなー。まあそうじゃないと本腰入れて落語の世界に来ないよな。つくづく罪深いなあかねと可楽杯。
中盤からはあかねとまいける兄さん。錬成回の前に言ってた通り稽古をつけてもらえるから一緒にいるみたい。
ここで話題に挙がるのはこないだ言いかけてた"あかねの強み/個性"の話。
「あかねるはさあ "仁"って知ってる?」ってすごいシリアスな話が始まりそうな雰囲気だったのにページめくったら開き直りすら感じるガッツリとしたハンタパロが襲ってきて笑っちゃった。
234Pはバンジーガムとドッキリテクスチャーの解説してたページそのまんまだし、噺六性図については言わずもがな。
なんなら公式Twitterでまいける兄さんが水見式やってたし確信犯(誤用)すぎる。
でも噺六性図、こんなギャグみたいな出方してきたけどすごい分かりやすいんよなー。これ落語に限らず漫画とかでも当てはめられるよねってTwitterで言ってる人いて確かにってなった。思ってる以上に汎用性の高い図なのかもしれない。
最後には噺を選ぶ練習のために3つのうちから1つネタを選ぶという展開。
ポケモンみたいだね。
どのネタにも選ぶに足る理由があって、マジでどれ選ばれてもおかしくない感じなのでどうなるか全然読めないなあ。
てか噛み砕いた座学から始めて"落語家人生"を見据えた感覚の養成までやってくれるのまいける兄さんめちゃくちゃ有能な先輩じゃないか?二ツ目最強格なだけあるなー。
○あかね噺 59話
究極の三択からあかね、まさかの即答。
"替り目"、正直ドボン選択肢だと思ってたから普通にまいける兄さんが褒めてて意外だった。
まあどれが正解とかじゃなくて、何を考えてその答えに至ったかが大事なんだろうな。あと答えを出してからそれを"正解"にするまでの道のりも。
「替り目の属性は"脱力"+"人情"」、早速先週の六性図使ってるね。分かりやすいから今後もコレでよさそう。
で、"替り目"は熟年夫婦の噺。
志ん太の得意技で夫婦の噺って、どう考えても両親の実体験が落とし込まれてるじゃん。この作品で扱う噺としてうまみがありすぎる。
そういう流れなので当然あかねの母も出てくるし。もしかしたら志ん太に直接何か教わる展開も来るかな?忘れがちだけど志ん太普通に生きてはいるからね。
ていうかまいける兄さん、褒める、激励する、緩さと真面目さの緩急、志ん太との関係性……とどんどん魅力が出てきて好きなキャラになっていくな……
●あかね噺 60話
ひかるのサイン会から。
声優業もしっかりやってるねえ。
そこに現れるからし。
「握手すんのに一冊3千円!?」
がドリトライと微妙に事故ってて笑う。結核治療の入院費と同じか……(貨幣価値は違うけど)
からし、皮肉言いながら現れたのに初対面の時の恥ずいリアクションイジられて敗北喫してて笑う。今はもう絶対やらんリアクションだもんな。
「過去の自分が嫌になりますよね」
「だから」「貴方も落語家になったんでしょ?」とか
「同じ位バカな奴がいてホッとしたわ」
とか、ライバルかつ可楽杯及びあかねに人生くるわされた"同志"感もあってアツい関係性だねえ。
ひかるがどことなく超然とした印象だったのが最後の「今度から敬語ね からし」でちょっとほころぶのも良い。
後半は居酒屋でバイトするあかね。
なるほど酒飲みの観察。理にかなってる。
酒飲みの演技だけじゃなく若年夫婦の演技も必要なのが課題──というところにここでもからしが登場。
ひかるにイジられぐぬぬの次はあかねにも「うんうんそーだよねー」とイジられてる。
こんなニヒルなキャラなのにクソ舐められてるの良いな〜。からし、かわいいね……
写真集からヒント得るのは多少無理矢理感あったけど、「おっ父を知る」という割と想像通りの方向にまとまったね。本人に直接……は無いのかなあ。
あかね噺 61話
センターカラー!
あかねとまいける兄さん。
兄妹弟子だけど、志ん太との関係性考えると本当の兄弟にも近いよな。
南国の夕暮れ時って感じで、夏特有の明るさと切なさの雰囲気がある良いイラスト。
本編
あかねが志ん太を知る回。
志ん太が落語を遠ざけてるから他の人から……なるほどそういう理屈づけか。
テンポよくいろんなキャラに代わる代わる話聞くのなんか楽しいね。うらら師匠やっぱいい性格してて笑う。
後半は桜咲家。
あかねママなんか異様に色気あるな……ソファで横になってるのえっちだ……
てかテレビにタタラシドー出てんじゃん!!あかねの前にこの原作作画コンビで描いてた読切の!嬉しいねこういうの。
で、あかねは"落語をやっていた頃のおっ父"を演じることでおっ父本人と疑似対話。
第一話のエピソードなんかも絡めたりしてグッとくる描写なんだけど、ママが感じてる通りちょっと怖くもあるな。志ん太が死んでたらマジでシャレになってなかった感ある。
テンポよく修行を終えて次回はいよいよ選考会!
●あかね噺 62話
いよいよ始まる前座選考会。
トップバッターはほぼ初登場みたいな感じの阿良川ぜんまい。
見た目はファンキーだけど全生師匠に言われてそうし始めたみたいだし、長い下積みとかコロコロ変わる表情とか、真っ直ぐでいいヤツそう感がすごい。
で、ぜんまいの高座を例にこの選考会の特殊ルールの解説。
審査基準が上方、東京、評論家、現地の客、配信の客と見事にバラッバラというのは分かりやすく一筋縄じゃいかなくて面白いねえ。
ラスト嘉一も不気味な迫力出してるし。いきなり面白いぞ選考会。
てか古味さん(記者の子)よく見たらおっぱいめっちゃでかくね???
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