インスリノーマ

インスリノーマは膵臓の中にある特殊な細胞が増えてできる種類の腫瘍です。この腫瘍が作られる細胞は、通常、血液中の糖分(グルコース)の量を調節するためのホルモン(インスリン)を作り出します。しかし、この腫瘍ができると、体が必要以上にインスリンを作り出すようになり、それによって血糖値が下がりすぎてしまいます。これが、低血糖です。

低血糖は体にとって危険で、気持ちが悪くなったり、頭痛がしたり、混乱したり、最悪の場合は意識を失ってしまうこともあります。そのため、インスリノーマは適切な治療が必要となります。

インスリノーマの診断は、まず血液検査で血糖値とインスリンの量を調べます。そして、疑われた場合は、詳しい検査を行い、腫瘍の位置と大きさを見つけるための画像検査をすることがあります。

治療は、まずは腫瘍を外科手術で取り除くことが一番です。しかし、手術ができない場合や手術までの間は、薬を使ってインスリンの分泌を抑えたり、血糖値を適切なレベルに保つことが重要です。