鼠径ヘルニアとは
定義と特徴
鼠径ヘルニアは、足の付け根に生じる脱腸の一形態。
内臓や脂肪組織が腹壁から飛び出す病気。
膨らむことが多く、腹圧がかかると飛び出し、仰向け時に引っ込む。
内臓が元に戻らなくなるヘルニア嵌頓があり、腸閉塞などを起こすことがある。
男性や子ども、高齢者に多い。
原因
子ども: 先天性で、腹膜鞘状突起が鼠径部に残存することが主因。
大人: 加齢や生活習慣による後天性。腹壁の脆弱化が主因。
治療
手術が主な治療方法。
小児: 鼠径部切開法と腹腔鏡下修復術があり、腹膜鞘状突起を根本で縛る。
大人: メッシュを使用して腹壁の補強を行い、脱出した内臓を固定する。
再発
小児の再発率は0.5%程度。
大人はメッシュの感染や劣化により数%の確率で再発。
再発時は再手術が必要。
メッシュの問題点
体内に残るが、特に害はない。
しかし、感染を起こすことがあり、感染した場合は取り除く必要がある。