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本物の「そうだ、京都へ行こう」を見せてやる
こんばんは。寿マーガリンです。
出張報告書は出張帰りの飛行機の中で書くタイプ。故に今、帰りの新幹線で京都旅行の感想を書いています。
今朝の心持ちと経緯はこちら↓
今朝、私は思ったんです。
「そうだ、京都へ行こう」と。
新幹線で京都駅について、トイレへ行った。
個室のドアを開けたら小さな女の子が直立不動で立っていて、
ついに見ては行けないものが見えてしまったのかと思ったが、しっかり迷子だったらしく、ママーー!と叫んでどこかへ走って行った。結構ホラーだった。
京都のこと、何も知らないから、行きの新幹線でちょろっと好きそうな場所を調べていたけど、Twitterのみなさんがお勧めしてくれた場所と完全一致をしていたため、行きたい場所が即決で決まった。
自分が行きたいと思ってた場所を、フォロワーさんがおすすめしてくれるってなんかすごい、分かり合えている…(感謝)
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てかよく考えたら、10月って神様はみんな伊勢神宮に行ってるから神無月(かんなづき)とか言うんだよね?でもほら、あれだ、今年暑かったし……多少暦もズレてるっしょ、問題なしとします。
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入り口のラブホがあまりにも目立ちすぎててウケる。縁切り神社の前にあるの、意味深すぎない?
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すごい行列で、30分以上待ったと思う。せっかく来たから並ぼうと思って頑張れた。普段の私ならこんなに並べなかった。
昔Twitterで「ここの神社はガチだから、空気が重い」と言ってる人がいたんだけど、私には全くわからなかった。京都はまだ蒸してんな〜雨だからか〜と思った。(無神経)
前髪が湿度でくるんとしてきて、死んだおばあちゃんを思い出した。おばあちゃんは金正日に少し似てた。私も年老いたら金正日になるのかもしれない。普通に嫌すぎる。
この穴を潜る時、荷物も傘も邪魔すぎて、後ろに並んでた知らないお姉さんに、すみません、荷物持っててもらっていいですか?と言ったら「ええ↑ですよ」とほんまものの京都イントネーションが返ってきて感動した。
私はなんで今日、京都でお札貼ったり穴潜ったりしてるんだろう。昨日までは軽井沢行こうとしてたのにウケるな、と思った。完全に気分で生きている。
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ダチの健康を願ってきたぜ
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ここら辺で薄々「やばい、あんまりお寺に興味ないカモ…」と気づき始める。でも街をぶらぶら歩くのは楽しいし、正直時間があるならいくらでも歩いて回りたいな、と思い始める。
でもこのエリアは人が多すぎて楽しくないので、伏見稲荷へ移動することに。
というのも、八坂神社の前を通った時、
中学の修学旅行で絶対ここ通ったな…仲良くもないし好きでもない男女4人組で、すごいぎこちない会話して気まずい一日を過ごしたような、あの頃の記憶が蘇り、場所を変えたい、と脳細胞が叫んでいたのだと思う。
男女混合のグループになると途端にいい思い出がなくなる。楽しそうで羨ましいなと思うのと同時に、そういう集まりに心底向いてないなと思う。無念極まりない。
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近隣に住んでたら毎日ここ来てるな、散歩に最高すぎる。
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山としての長さは高尾山くらいだけど、斜度が緩いから登りやすい。
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私はエッセイが好きで、読むのも書くのも基本的にエッセイなんだけど、やはりその始祖たるは清少納言先輩だと思っている。
日本で一番最初にエッセイを書いた人。それが清少納言。
「春はあけぼの」という、あまりに有名なフレーズも、現代語に訳せば「春の日の出前の、空が明るくなるときって綺麗だよね」という「共感」がベースになっていて、きっと当時の女性達も「それな〜。」「わかりみ〜」と言ってリラックスして読んでいたんだろうな、と私は思う。
共感は人を救うし、励まされるし、なんてことない日々を面白おかしくしてくれる。他人の書いた文字でも、共感できればそれはもう友達なのだ。エッセイは楽しい。みんな1人で孤独に生きていても、共感さえできたら、みんな一気に友達にしてくれるから。
そんな私の尊敬する清少納言先輩も、「うらやましげなるもの」という話で伏見稲荷大社をお参りしている。
「40歳くらいの女の人が、あの坂道を軽々と追い越していく、うらやましい!」みたいな話だ。
納言先輩はあんまり体力自信なかったのかな。昔は今みたいに石で舗装されてなくて、登りにくい山道だったのかもしれない、
拝啓、清少納言先輩。
私も時々ゼーハーしながら、伏見稲荷の山を登りました。京都の街を見渡せる場所で、雨降りの京都を眺めましたよ。平安の景色とはきっと全く違う眺めだと思うけど、何百年経った今でも、納言先輩の本を読んでる人は沢山いるの、すごいと思いませんか。
私も先輩みたいに、「わかる〜」と言ってもらえるような共感と、ガールズパワーを煮詰めたような、読んだらみんな友達になれるような、そんな日々のエッセイを書けるようになりたいです。どうか、見守っていてください。敬具。
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あともう一つ。
お稲荷さんについて思うことがある。
昔、「お稲荷さんは、願いを叶える分、ひとつ何か差し出さないといけない神様だよ」みたいな話を聞いたことがあって、それが嘘か本当かはわからないけど、なんだかすごく怖くなってしまって、気軽に手を合わせるのを辞めていた。
思い返せば遥か昔、鬱病になった年、初詣でそのとき近くにあったお稲荷さんへお参りへ行って、お賽銭箱に小銭を投げたら弾き飛ばされ、何回投げても入らなかったことがあった。不思議なくらい弾かれて、お賽銭は最終的に崖の下に落ちて行った。
あの年は、何をやってもうまくいかなくて、丸の内線に乗って過呼吸を起こしてぶっ倒れた日から、すべてがぐちゃぐちゃになった。
あれから人生を巻き返すのにかなり時間がかかっちゃったけど、
「すごい苦労して乗り越えたんだから、こっから先はすごい楽しいことだけにしてよね!!!
」と胸の中で叫んだ。
20歳の鬱、引きこもりは、あまりに若さを無駄遣いしているというか、業が深過ぎる。普通の「みんな」が男女混合でわちゃわちゃ楽しく遊んでいる頃、私は家で1人引きこもっていた、外の世界が怖くなってしまって全然人と関われなくなってしまった。
原因や責任はなんであれ、この恨みを全て差し出そう、全部あげる。だから代わりに、これからの私の人生は、もっと楽しくて穏やかで、ハッピーなものにしてよね。
そう祈った。その結果がこちら。
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我こそ神に愛されし女
寿・御機嫌のみこと・マーガリン・大吉
大勝利宣言〜〜〜
失ったものは、何度だって巻き返す。私はもう20歳のころには戻れないけど、代わりに誰より楽しい30代を送る。
何回負けても立ち上がるわよ、鬱がなによ!引きこもりがなによ!ちょっと休んだら立ち上がるのよ、不屈!!!!不屈こそ我が人生!!!
(200円のおみくじひとつでここまで盛り上がれる自分がほんと好きだよ、金がかからない女だよな、劇場型だけど。)
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こういうさぁ!!映えるスイーツをさぁ!!!食べてみたかったんだよボカァね!!!!!!美味しいね!!!マンゴーの味がするねぇ!!夢が一つ叶ったわよ!!!!ありがとうね!!!!
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みなとみらいとか横浜の駅に似てない?
誰の建築なのか気になって調べたら、原 広司という人だった。札幌ドームのデザインもこの人らしい。東京は似たデザインの駅が多過ぎる。もっと個性出してほしいよな。京都駅を見習え。
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この大階段を登り切ったところ、絶対景色綺麗だろうな〜と思って行ってみたら、カップルのイチャイチャスポットになってて「わり、邪魔してごめん」となって即帰った。
駅の設計者は、大きな駅のなんたるかを理解していると思った。
恋人達は、一回、原広司さんにありがとうを言ったほうがいい。あんた達が綺麗な景色見てイチャイチャ出来るのは、そもそも原広司さんのおかげなのだから。(ラブリーゴーストライター)
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安土桃山の城も見てみたいよなあ(心の目)
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私もこういう選ばれし言葉を発せられる日が来るだろうか。来てほしい。かっこいいから。真理めいたこと言ってルミネの広告にしてもらうんだ。「言葉」でキーホルダーとか作ってさ。かっこいいな。憧れてしまう。根っからポエマーだから、言葉が美しかったり楽しかったりすると、それだけで気持ちよくなってしまう。
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京都、楽しかった。
思ってたより全然広くて、1日ではとても周りきれない。勢いだけで来たのに、こんなにも楽しくて美味しくて感慨深いとは。そして、1人で勢いだけでも旅に出ることの楽しさよ…!
どこで何してても、好きなペースで歩いても、誰にも気を遣わないで好き勝手に振る舞えるこの自由さ。友達と旅行に行くのはもちろんそれはそれで楽しくて大好きだけど、一人旅は全く楽しさのベクトルが違う!旅行として、全く別物だと思った。
ずっと大嫌いなままかと思ってた京都だけど、行ってみたら普通に楽しかったし、心の中にずっとあった怨念みたいなものがしっかり消えた。楽しかった今日の記憶の方が質量が多いから。これでまた一歩、私は自由になる。
また一歩幸せになれる。
勝ったな、己に。己の古い思い出に…。
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ありがとう京都。お前のこと、ちゃんと許すし、ちゃんと愛せそうだよ。
実写版「そうだ、京都へ行こう」、いかがでしたでしょうか。
本当の勢い任せ、めちゃくちゃ楽しいしどうにかなるので、皆さんもぜひ挑戦してみてください。
インスタのストーリーにUPしながら回っていたので、みんなが見てくれて、足跡がつくたび、みんなで一緒に行ったような気持ちになれて嬉しかったです。
見守ってくださって、本当にありがとうございました。
次もまた、突然行きたいところに、行くぞ!
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