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アジテーターの水洗い方法の抜本的改善
【改善】
断面の狭いトンネルの覆工コンクリート打設で、生コン運搬に使用するアジテーターの水洗いの際、アジテーター上部にのぼり投入口の蓋を取り外し、上から水を溜めていた。
![](https://assets.st-note.com/img/1699159284094-gXhyZus4M2.jpg)
きれいに洗うには、水が溜まったら投入口の蓋をして、アジテーターから降り、攪拌して洗い水を排出する、を2回繰り返していた。
しかし過程が時間がかかり、上部への昇降は転落リスクがあり、さらには新たな配置人員には説明が困難だったので、根本(今までの常識)から手順を見直した。これまで最低限の水を排出できるようしていた排出口の蓋を完全に取り外して
![](https://assets.st-note.com/img/1699159313048-WBYnFf5X5U.jpg)
作業することで、排出口からホースで撹拌しながら水を入れたのち回転を逆にして排出する、を繰り返す作業で水洗いが可能となった。
![](https://assets.st-note.com/img/1699159338207-QwTn69VvZP.jpg)
以下、作業中の動画。
【効果】
洗い水はベッセルに受けてポンプアップし水、溜まった砂、砂利はミニBHとダンプで搬出する。
![](https://assets.st-note.com/img/1699159437187-YJUlX6UwXU.jpg)
アジテーターの排出口から水を入れることにより投入口まで昇降する過程がなくなり、安全性が向上、水洗い時の過程数が減ったので作業効率も上がり、時間短縮につながった。
以前は排出口の蓋を中途半端に開けて水洗いをしていたので、排出口内部の羽に固まってしまったコンクリートが付着し、生コンクリートの出にくいことがあったが、排出口の蓋を完全に取り外して水洗いする事により、内部の羽まできれいに洗え、コンクリートの付着まで防止できようになった。
【参考】
大先輩たちに聞いても、アジテーターの水洗いは昔からこのような作業だったらしい。機械の上での作業、手間の多さ、説明の難しさなどを、今までは「仕方ない」と思われていたようだ。
これまでの固定概念を「ゼロ」にじて、この作業の「目的」と「必要事項」を見つめ直したことでこのように根本から手順が変わり、見事にリスクも時間も手間も、激減した。
「これはこうするもの」という固定観念を頭から消し去るのは実は簡単ではないが、こうして「排出口の蓋は外さない」という経験からくる思い込みの魔法から解かれるとこんなシンプルな手順になるという、改善の見本のような事例。