介護施設と青少年ボランティア
世間は夏休みだったり、お盆休みだったり、
ぼくくらいになるとね、休みっていう概念をもう手放してしまったからね、きっちり働いてきたのだよ。
今日もデイサービスで高齢の紳士・淑女の皆さんと楽しんできましたよ。
でね、夏やすみの間はね青少年ボランティアの子達が来ててね、今日は3人来てて。中学生2人と小学生。
お風呂上がりのドライヤーを手伝ってもらったり、
お茶だしや洗い物。お話やトランプ・ジェンガ。今の子達ってとにかく高齢者と関わる機会が少ないってことらしいから。
そうだよなぁ。高齢者が増えてるとはいえ、家庭の変化・生活習慣の変化や娯楽の変化でふれあう機会って少ないのかもなぁ。
ぼくは中学生くらいのとき、おばあちゃんを「おこづかい」って呼んでたからな。ビックリマンチョコ買いたいから、おばちゃん家に行ってたよ。
デイサービスの利用者さんも、ほとんどの方が外出に制限があって、孫と会う機会がなくなってしまっている方達だから。
なんかねぇ、めっちゃ楽しそうだったよ。いい風景だった。
そうなんよ。あのね。
小学生ボランティアの子。小学生の男の子。
昼食後に出た洗い物があってね。コップをタオルで拭いてもらってたんだけどね。
コップの底についた水滴が指を伸ばしても届かないからって。コップにタオルをギュンギュンに押し込んでいてね。
テーブルにコップを置いて、上から体重をかけて押さえつけるようにタオルをギュンギュンに押し込んでいてさ。得意気にぼくに向かって。
「どう?すごいでしょ!」って言ってきたものだからね。
「遊ぶならやらなくていいから。もうやめとこか。」
ってね。注意をしておいたよ。大人の無表情でね。
いやもしね、押さえつけたコップの力(ちから)が変にかかってしまって、テーブルをひっくり返してしまったりコップが割れようものなら、その子は苦い経験を持ち帰ってしまうと思ったからね。
Hey!りぴーとあふたーみー
「遊ぶならやらなくていいから。もうやめとこか。」
けっしてね、お盆休みがないからとか、そんなことで優しい返しができなかったわけでなく。
ここはね、公園じゃなくて職場だから。
「おお!きちんと拭けてるやん!かしこやん!」
なんて言わない。ぼくは。
ここはね。公園じゃなくて介護施設だから。
そうなんだよ。ここはねぇ。
ぼくの領域展開なのだよ!BOY!
その後はきちんとお手伝いしてくれたから。
ありがとね、BOY!
もし保護者の方が乗り込んできたら。
「頭のいいお子さんですねぇ。有望株よいしょ!」って、
手のひらを返しておこうかな。
ぼくはもう、きみとは違うんだ。
ズルい大人なのさBOY!
きみも好きな人生を歩んでから、
そして介護職へ。Hey!BOY!
キッザニアよりボランティア
きみたちは、あの頃のぼくよりも、遥かに偉い。
介護は大変。介護職はキツイ。そんなネガティブなイメージを覆したいと思っています。介護職は人間的成長ができるクリエイティブで素晴らしい仕事です。家族介護者の方も支援していけるように、この活動を応援してください!よろしくお願いいたします。